その13 バカとテストと悪の組織
ほとんどかセリフです。
……にしてもシュールな。
五月「これは、実に由々しき事態だ。」
比間「……あのなぁ。」
五月「一体、私が寝ている隙に何が……?」
比間「寝てたからそうなったんだろ。」
五月「何だ、このふざけた点数は!! *2点なんて、そんな馬鹿な!!」
※本人たっての希望により、点数は伏せてあります。
比間「まぁ、普段の授業態度からすれば妥当だろ。」
五月「違う! これはアレだ……そう、私の回答は神隠しに遭ったんだ。神に隠されたんだ!」
比間「そんな暇な神が居てたまるか。」
五月「ならば、きっと何処かにいる悪の組織か何かが、私の点数を奪ったに違いない!!」
比間「……だからそんな訳━━」
手下「バレたか!!」
比間「……あった。」
五月「…なっ! おいお前、私のテストからいくら持ってった!?」
手下「フッハッハ、そんな小さな事、忘れたわ!!」
比間「(一般市民のテストの点数持ってくのは、小さな事じゃ無いのか?)」
五月「とにかく返せ! きっと*8点ぐらい持ってっただろ!!」
比間「………つまり、本来なら100点だったと?」
五月「うん。」
比間「ふざけろ。」
五月「何だと!! お前だって私と10点ぐらいしか変わらないだろ!」
手下「今だ!!」
比間「あ、逃げた。」
五月「待て、このやろう!!」
〜5分後〜
五月「……ちっ、見失ったか。」
比間「何で俺まで…。」
岡沢「と、言いつつも、来てるじゃないか。」
比間「まぁな。………ちょっと待て、岡沢。何故お前がここにいるんだ?」
岡沢「なにやら面白そうな匂いがしたからね。それにつられてやって来た訳さ。」
比間「…そうか。聞くんじゃなかった。」
岡沢「それに、来たのは僕だけじゃ無いようだね。」
五月「…どういう意味だ?」
岡沢「巧く気配を消せているようだね。しかしながら、そこにいるのは分かっているよ。」
岡沢はそう言うと、近くにあったネコヤナギを指し示す。
会長「……そんな、何故分かったの? 気配は完全に消したハズ…。」
比間「バトル物かよ。……って、会長!? 何やってんですか…?」
会長「実は、連続点数強奪犯の報告を受けて、学校側が生徒会に調査を命じたの。」
比間「…生徒会の仕事って一体……?」
会長「でも、犯人を見失なっちゃったんじゃ、どうしようも無いわね。」
そう言って会長は肩を落とす。
五月「はっ、手掛かりならあるぞ!! 奴らはこんな物を落として行った。」
五月はそう言うと、何かを拾い上げる。
比間「……一応聞こう。何だそれは。」
五月「点数だ!!!」
比間「んな馬鹿な……。」
岡沢「成る程、これを辿っていけば、彼らのアジトへとたどり着ける。と言いたいんだね?」
五月「その通りだ。さあいくぞ、お前たち!! 私の*8点はもうすぐそこだ!」
岡沢「御意のままに。」
会長「……これでいいのかしら?」
比間「…まぁ、なるようになりますよ。」
〜さらに10分後〜
手下「ぼす! 持ってきました!!」
ぼす「素晴らしい! これだけの点数があればきっと━━」
五月「とぉぉぉぉりゃぁぁぁ!!」
地面と平行なドロップキック。……首に入った。
ぼす「ぐふうっ! …おのれ、何奴!?」
五月「今のは、奪われた*8点の分だぁっ!!」
比間「ま〜さか本当にたどり着くとは…。」
会長「これがご都合主義ってやつね。」
五月「さぁ返せ、私の点数を耳を揃えてきっちり返せ!!」
ぼす「待ってくれ、これには訳があるんだ!!」
悪のぼす(何で平仮名?)が涙ながらに訴える。
岡沢「……訳…とは?」
岡沢が聞くと、ぼすは少しの哀愁を漂わせ話を始める。
ぼす「俺はずっと、周囲から『やーい、ばか、ばーか』と言われる程の馬鹿だった。いつかそいつらを見返してやりたかった。だが、それが出来ないまま、こんなオッサンになってしまった。そして俺は思った、一度ぐらい、いい点を取ってみたいと。その為に、町中の点数を集めた。そしてその点で、今まで俺を馬鹿にしてきた奴らを見返し━━」
五月「馬っ鹿やろおぉぉぉ〜っ!!」
コークスクリューブロー。顔面を捉えた。
ぼす「うぐぁっ! 何を…」
五月「確かに悔しかっただろうな。馬鹿すぎてカタカナ表記にすらしてもらえないなんて…。」
ぼす「…お前に……何が分かる!!」
五月「だが、一つ言うぞ。いくら人から奪い取った点数を振りかざそうと、お前自身は何も変わらない。お前が変わらなければ、周囲のお前への対応が変わる事は無い!!」
ぼす「……な…」
五月「馬鹿と言われたから何だ!? お前には胸を張って誇れる物は無いのか? 馬鹿と言われて、誇りまで無くなってしまったのか!!」
ぼす「…くっ、だが…もう━━」
五月「遅くなんか無い、今からでも見つければいいじゃないか。」
ぼす「…そんな……じゃあ俺の行動はいったい…。」
泣き崩れるぼす。
手下「ぼす、行きましょう。もう、終わったんです。」
ぼす「……お前…」
手下「それに僕は、ぼすの事を馬鹿になんかしませんよ。」
ぼす「……くそっ、目から汗が…!」
手下「それじゃ皆さん、お騒がせ致しました。」
その言葉を残し、2人は去っていった。
会長「…何……だったの……?」
比間「……物凄い茶番劇だったとしか…。」
五月「あ、有名私立の点数だ。1000点もあるぞ!」
比間「そしてお前は何やってんだ?」
五月「あぁ、この行き場を失った点数達を一手に引き取ってやってる所だ! 軽く見積もっても10000点はあるぞ。これだけあれば私の成績もうなぎ登り━━」
比間「不許可だ。」
オマケ
『牧場始めました ボス・手下』
五月「ちゃんとカタカナになれたじゃないか。」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
五月「たまにはバトル物でもやるか?」
比間「馬鹿言うな。凡庸たる一高校生の俺達がバトルなんてできる訳無いだろ。かといって、下手に特殊能力なんて持ってみろ? 二度とコメディーには帰って来れん。」
五月「……それもそうだ。せっかく、悪を挫くステキなヒーローになりたかったのに。実に残念だ。」
比間「……もしやこの会話、何かの伏線か?」
五月「……さぁ?」
お粗末様でしたm(__)m




