罪を知れ
短編にハマってたので久しぶりです
「自分の罪は……虚飾です」
「虚飾って枢要罪の虚飾だよね、なんでそう思ったの?」
ダンテが疑問げに問いかける。
思い出せない、どこかで罪を理解したはずなのに。
「……わかりません」
「安心してください、トミノ。罪とは理解できないもの、だから罪を理解するための旅をする。わかりましたか」
「……そうなんですね、よかった」
一瞬の静寂を断ち切るように、ダンテが明るい声を出した。
「そうだ!ウェル、トミノも旅に連れて行く、でいいんだよね」
「あぁ、そうだ、連れて行く価値はある」
「よかったね、トミノ。これからの旅が少し楽しみになったよ」
「はい。頑張らせていただきます」
「そんなに、緊張しなくていいよ。……そうだあらためて、自己紹介しようか」
ダンテが、少し緊張した雰囲気を変えるためか、あらためて自己紹介を始めた。
「あらためまして、僕はダンテ。ウェルに案内されて罪を知る旅をしているんだ」
「……えっと、僕はトミノと言います。何が何だかわかりませんが、よろしくお願いします」
「私が最後ですか。私はウェルギリウス。掃除屋をしています、依頼を受けてダンテに案内している」
聞き慣れない言葉が放たれる。
「……掃除屋?」
「まだ説明していませんでしたね。掃除屋は図書館という管理組織や個人の依頼を受け、ゴミ処理をする、個人や組織に使われる名称です」
「あの……まだすこしわかりません」
「そうですか、ではこの本を渡します、この本にはこの世界についてある程度が書かれたものです。時間があるときにでも呼んでください」
ウェルギリウスは、[落ちてきたての馬鹿でも分かる、この世界について]と書かれた本を渡してきた。
「それ、僕も読まされたよ、名前は馬鹿にしてるみたいだけど、結構面白いしちゃんと説明されてるから読んだ方がいいよ」
「ありがたくいただきます」
本を読んでいると。
ダンテとヴェルギリウスが、
何か準備している。
「何しているんですか?」
「次行き場所への準備だよ」
「次はどこに?」
「僕も知らない、ウェルどこ行くのか教えて」
ウェルギリウスめんどくさそうに答える。
「ヨークシャー、そこにある邸宅で鼠の駆除だ」
知らない単語ばかり出てくる。
ヨークシャーは地名だろうから、
おそらく生き物ではない鼠について聞く。
「鼠とは何ですか?」
大きな溜め息を吐いて、僕を見た。
「本の9ページ目をご覧下さい」
本の9ページ目にはこう書かれていた。
「この場所で、できるだけかかわるべきではない組織や団体。[鼠][蜚蠊][蝿][鴉]有害生物と言われるこれらは掃除屋によって駆除される、犯罪組織である。」
様々な情報が記されている。
そして全て関わるべきではないと、
書かれている。
「犯罪組織何ですか」
「うん、すごい酷い組織だよ。えっと……トミノは戦えたりする?」
少し考えるが、
自身の腕を見て答えが出る。
「戦えません」
「まあそうだよね、落ちてきたばかりで戦える人の方が少ないし」
「そんな戦わないといけないのですか?」
「ここには怪物とか化け物とか色々いるから、知りたいなら本を読めばいいよ」
「はい、そうします」
本に書かれた気になるところは後で聞こう。
まず知っておかないと、
いけないみたいだから。
――どこかの裏路地で誰かが、
ウジのように這いずっている
小さな白い少女?が近寄る。
「あらまぁ、随分と嫉妬しているのですね」
「お前は誰だ、惨めな俺を笑いにきたのか!!」
「私は蛇です、取り返しませんか父の愛を」
汚れた男の目に生気が宿った。
「できるのか、どうすれば良い!!」
「契約しましょう、そしてこの果実を食べてください、そうすれば全部わかります」
「契約できるのか、俺には何も無いが?」
「えぇ、もちろん。ですが全て得た後で結構です」
「なら良い契約だ!!」
蛇の少女はウジの湧いた果実を見ている。




