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奈落曲(旧)  作者: 羽赤(はあか)
奈落曲
5/21

罪を知れ

短編にハマってたので久しぶりです


「自分の罪は……虚飾です」

「虚飾って枢要罪の虚飾だよね、なんでそう思ったの?」


ダンテが疑問げに問いかける。

思い出せない、どこかで罪を理解したはずなのに。

「……わかりません」


「安心してください、トミノ。罪とは理解できないもの、だから罪を理解するための旅をする。わかりましたか」


「……そうなんですね、よかった」


一瞬の静寂を断ち切るように、ダンテが明るい声を出した。


「そうだ!ウェル、トミノも旅に連れて行く、でいいんだよね」


「あぁ、そうだ、連れて行く価値はある」


「よかったね、トミノ。これからの旅が少し楽しみになったよ」


「はい。頑張らせていただきます」


「そんなに、緊張しなくていいよ。……そうだあらためて、自己紹介しようか」


ダンテが、少し緊張した雰囲気を変えるためか、あらためて自己紹介を始めた。


「あらためまして、僕はダンテ。ウェルに案内されて罪を知る旅をしているんだ」


「……えっと、僕はトミノと言います。何が何だかわかりませんが、よろしくお願いします」


「私が最後ですか。私はウェルギリウス。掃除屋をしています、依頼を受けてダンテに案内している」


聞き慣れない言葉が放たれる。


「……掃除屋?」


「まだ説明していませんでしたね。掃除屋は図書館という管理組織や個人の依頼を受け、ゴミ処理をする、個人や組織に使われる名称です」


「あの……まだすこしわかりません」


「そうですか、ではこの本を渡します、この本にはこの世界についてある程度が書かれたものです。時間があるときにでも呼んでください」


ウェルギリウスは、[落ちてきたての馬鹿でも分かる、この世界について]と書かれた本を渡してきた。


「それ、僕も読まされたよ、名前は馬鹿にしてるみたいだけど、結構面白いしちゃんと説明されてるから読んだ方がいいよ」


「ありがたくいただきます」


本を読んでいると。

ダンテとヴェルギリウスが、

何か準備している。


「何しているんですか?」


「次行き場所への準備だよ」


「次はどこに?」


「僕も知らない、ウェルどこ行くのか教えて」


ウェルギリウスめんどくさそうに答える。


「ヨークシャー、そこにある邸宅で鼠の駆除だ」


知らない単語ばかり出てくる。

ヨークシャーは地名だろうから、

おそらく生き物ではない鼠について聞く。


「鼠とは何ですか?」


大きな溜め息を吐いて、僕を見た。


「本の9ページ目をご覧下さい」


本の9ページ目にはこう書かれていた。

「この場所で、できるだけかかわるべきではない組織や団体。[鼠][蜚蠊][蝿][鴉]有害生物と言われるこれらは掃除屋によって駆除される、犯罪組織である。」


様々な情報が記されている。

そして全て関わるべきではないと、

書かれている。


「犯罪組織何ですか」


「うん、すごい酷い組織だよ。えっと……トミノは戦えたりする?」


少し考えるが、

自身の腕を見て答えが出る。


「戦えません」


「まあそうだよね、落ちてきたばかりで戦える人の方が少ないし」


「そんな戦わないといけないのですか?」


「ここには怪物とか化け物とか色々いるから、知りたいなら本を読めばいいよ」


「はい、そうします」


本に書かれた気になるところは後で聞こう。

まず知っておかないと、

いけないみたいだから。



――どこかの裏路地で誰かが、

ウジのように這いずっている


小さな白い少女?が近寄る。


「あらまぁ、随分と嫉妬しているのですね」


「お前は誰だ、惨めな俺を笑いにきたのか!!」


「私は蛇です、取り返しませんか父の愛を」


汚れた男の目に生気が宿った。


「できるのか、どうすれば良い!!」


「契約しましょう、そしてこの果実を食べてください、そうすれば全部わかります」


「契約できるのか、俺には何も無いが?」


「えぇ、もちろん。ですが全て得た後で結構です」


「なら良い契約だ!!」


蛇の少女はウジの湧いた果実を見ている。



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