騎士の従者を受け入れる
私達は雑談しながら騎士を探す。
「サンチョさん」
「何でしょう?」
「なぜドン・キホーテさんに執着するんですか?」
少年は当たり前の疑問を問いかける。
「昔の友人に似ている……からと言うのは駄目ですか?」
「そうなんですね、ドン・キホーテさんに似た友人……大変ですよねそれ」
「えぇ大変ですよ、俺は何度も後悔しましたし」
「でも、友人と似ているドン・キホーテさんと仲良くなりたいなら、楽しかったんですか?」
「はい、彼との冒険は楽しかった」
私は知らない、その言葉の意味を。
でもいつか知るでしょう、
狂った騎士といるならば。
「そう……とても良い人なんですね」
罪悪感、後悔、それでも今は、
進まないといけない彼みたいに。
――いつかのラ・マンチャ
「貴方は……何で?」
「――?――!!」
「そうですか……私は……騎士、俺は……鏡の騎士!」
「――!!」
私は後悔があります。
ただ……今は集中しないといけない。
「あの――」
「あの……あそこにいますよ?」
「あぁすみません、ぼーっとしてました」
公園のベンチに座り込む、
騎士は虚空を見つめていた。
「我に何のようだ……」
私は聞かなければいけない。
荒唐無稽で無我夢中、
そんな彼が彼かどうか。
「貴方は……夢を見ますか?」
「?あまり……見ないが……」
サンチョの罪が揺らぐ。
覚えることのできない、話を聞いているようだが、貫くような寂しさと絶望的な沈黙が、
知らなくていい意味を教えてくれる。
騎士は意味がわからなかった。
だからそう答えた。
騎士は愚かで滑稽だからそのはずだ。
「そうですか……」
「何の質問だ?」
「いえ……ただ聞きたかっただけですよ」
「ドン・キホーテさん、僕は怒らないので帰りませんか?」
「俺は……いやなんでも無い」
――知っているか?サンソン。
私は知っています。
だから黙ってください。
――イド、皆が持つ始まりだ。
私は何もありません。
エゴは崩壊し、本心を隠せなくなり、
全てがザラザラとこぼれ落ちてゆく。
――君はいい奴だ。
いいえ、違います。
キハーノ君は……
「おかえり?何、その……なに?」
「ダンテさん……いろいろあってですね」
僕は今起きたことを話した。
「ドン・キホーテ……さん……」
「ヒィ!怒らないと言ったではないか!」
「僕は怒らないですね。ダンテさん達が怒るかは知りませんし関係ありません」
「ドン・キホーテがネリーに怒られてる間にサンチョさんは……何で来たの?」
「友達に似ていてほっとけなくて……」
ダンテは今までに無く警戒している。
「それは聞いた……トミノ、大切な話をするからどっか行ってて」
サンチョとダンテはそう言いどこかに行った。
「ドン・キホーテさん……次問題を起こしたら依頼とは言え手が出ますよ」
「ヒィ……わ……わかりました」
人気のない路地
「ダンテ……ここは?」
「隠さなくていいよサンチョ」
「何を?」
「知ってる、理性のあるシャドウもいるって」
「……だったら何でしょうか、私は騎士に贖罪をするだけですよ、それが偽物でも。」
「その割には随分と熱を感じるな?」
「……私は進むだけですよ。トミノ……あの少年に見せるために」
「見せる?どう言う事だ」
「劇は誰かが知らねば劇では無いから、
だから罪を……劇を見てもらうんですよ、私達の冒険譚を」
――???の裏路地
「何で……何で……こんなところにいるんだよ!?」
「俺がここにいちゃまずいのか」
ぱちぱち。
拍手の音が路地に響く。
「うちの雑魚が失礼しました英雄様、会えて光栄だ。……何の用だ」
石を投げたように上がって出迎えた声は、
水を切った石みたいに沈んだ。
「……聞きたいことがある」
「何だ、言ってみろ」
「心の底……イドを知っているか」
「……で、お前が知って何だ?言ってあたしに何の徳がある」
「……命日まで少し伸びる……とでも言っておこうか」
「言わなきゃ殺すとでも言えばいいのに、まああたしは別にいいが親父共はどう動くかわかってやってんだろ?……マジでうぜぇなお前」
やる気さんが死んだ!




