第8章第2節第3款 神器
王長の宣言は、現在は、皇帝の即位式と言う名前で知られている。
邸宅として建造された建物は残ってはいない。そこは、今は皇帝の居城になっているためだ。
実際のところ、皇帝と言う言葉自体、今は生まれていない。それでも、王長ではなく皇帝として伝わっているのは、現在、エルハンドラ皇帝陛下として、その血統が維持されているためであろう。
また、王長という呼び名ではなく、現在の皇帝と言う呼び名の方が、よりふさわしいからだと思われている。
さて、王長として即位をすることとなり、それぞれの衣装や神器を用意することとなった。
イツムロカキ神よりいただいた宝具を、ここから神器と呼ぶことにしよう。現在では3種の神器と呼ばれるものである。
第7章第3節第13款から第15款にかけて書いてあるが、念のためにここにも記す。
スワキサルザは王冠たるペトロース、刀たるラグント、盾たるグルダンシュロス。
皇帝となる者として、ふさわしい服装がそろっている。
ジルサンデルは笏、剣、盾。
皇帝の最側近として支える侍従として、ふさわしい服装がそろっている。
イカムルードは椀、衣、指輪。
帝国の最高神官として、ふさわしい服装がそろっている。