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公爵令嬢になった私は、魔法学園の学園長である義兄に溺愛されているようです。  作者: 木山楽斗
本編

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第41話 お兄様への相談

 私とレティは、学校を終えて、家に帰って来ていた。

 しばらくして、私達はお兄様の元を訪ねていた。今回は呼び出されたのではなく、私達から行ったのである。

 これは、私がお兄様に相談したいことがあったからだ。


 お兄様は、私やレティの相談にいつも乗ってくれている。

 相談をすれば、お兄様はいつも正しい答えを教えてくれる。

 だが、あまり頼り過ぎるのはよくない。そのため、本当の困った時しか、お兄様には頼らないことにしているのだ。


「それで、俺に相談とはなんだ?」

「実は、学園生活の中で、困っていることがあるのです」

「ほう……?」


 私が今日お兄様に相談するのは、学園生活でのことである。

 これは、初日から悩んでいたことだ。しかし、とりあえずは保留することにしていた。

 なぜなら、その問題は早急に解決できることではないと思っていたからだ。

 しかし、今日その問題に立ち向かわなければならないと思う出来事があった。そのため、少しでも手がかりを掴むために、お兄様の助言をもらいたいのである。


「学園に何か不満があるのか? 学生の意見が、学園長である俺に直接入ってくることは少ない故、中々興味深いものではあるが……」

「あ、いえ、学園に不満があるという訳ではありません」

「む……?」


 お兄様は、学園に何か不満があるかと思ったようだ。

 しかし、お兄様の学園に不満などない。あの学園は、素晴らしい環境で、素晴らしい授業を受けさせてくれる。

 そんなお兄様の学園に、不備などある訳ないのだ。


「実は、人間関係のことで、相談したいことがあるのです」

「人間関係か……」


 私が悩んでいたのは、人間関係のことである。

 これは、私の内面が引き起こした悩みだ。つまり、学園の不備ではない。


「まさか、また告白されたということか……?」

「い、いえ、違います……」


 そこで、お兄様の語気が強まった。

 お兄様は、私やレティに近づく男子生徒を強く警戒している。

 それは、フォリシス家を守るために、当然のことだ。

 しかし、今回はそういうことではない。


「なら、なんだというのだ?」

「お兄様……友達というのは、どうやって作ればいいのでしょう?」

「何……?」


 私は、お兄様に相談の内容を打ち明ける。

 それは、今日あったある出来事に関するものだ。


「実は、今日家庭科部に、同じクラスで平民のプリネさんが見学に来たのです」

「ほう?」

「そこで、私はプリネさんと親しくなりたいと思って話しかけたのですが、あまり上手くいかなくて……」


 今日は家庭科部に、同じクラスのプリネさんが見学に来た。

 プリネさんは、平民である。そのため、私やレティといった貴族にかなり気を遣っており、恐れているくらいだった。

 そんなプリネさんに、私は自然に話してもらえるようになりたかった。つまりは、友達になりたかったのだ。


 しかし、プリネさんは私のことを友達とは思えないようだった。

 やはり、貴族を恐れているようなのだ。そんなプリネさんとどうやったら友達になれるのか、私にはわからないのである。


「ふむ……」


 私の言葉に、お兄様は考えるような仕草をする。

 この質問を、考えてくれているようだ。


「お姉様……」

「うん?」


 そんな時、レティが小声で話しかけてきた。

 一体、どうしたのだろう。


「よく考えてみたら、相談する相手を間違えたかもしれません」

「え?」

「お兄様に、この質問をするのは駄目でした。多分……」


 私に対して、レティはそんなことを言ってくる。

 お兄様に相談するのが間違いとは、どういうことだろう。

 お兄様は、私達の相談にいつも適格なアドバイスをくれる。今日も、きっと何かを教えてくれるはずだ。


「だって、お兄様には友達がいません。それでは、この質問に答えられるはずはないでしょう」

「え……?」


 レティは、とてもすごいことを言い始めた。

 それは、お兄様に友達がいないということだ。まさか、そんなはずはないだろう。

 確かに、お兄様から交友関係に関することは聞いたことはない。だが、それはプライベートなことだから言えないだけのはずだ。


「レティ……」

「げ……」


 私がそんなことを考えていると、お兄様がレティを睨みつけていた。

 やはり、レティの言うようなことはないのだろう。


 こうして、私はお兄様にプリネさんのことを相談するのだった。

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