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星と僕らの××の扉  作者: 楠木 勘兵衛
第3章.手のひら姫様と期末試験編
33/35

第33話 お姫様、あと奇襲。

試験編の後の話ばかりが思いついて中々作業が進まないです。


 ◆


[悟川心冶]


 僕たちの昼食の時間。空から降って来たのは、親指よりかは大きい手のひらにちんまりと現れたお姫様だった。艶々と輝く長い黒髪に、楕円形で黒豆の目。桃色の丸いほっぺ。童顔というよりも、子供向けの可愛いデフォルメの顔だ。


「こ、こんにちは」

言姫『あらこんにちは。そうこうしていられませんわ。今すぐにでもお姉さまを連れ戻さなくては…!!』

「ま、待って!勝手にいかないで!」

言姫『ちょえぇ…』


 僕は手のひらから走ろうとする言姫?さんを両手で抑え込む。お姫様はか弱い声で鳴いている。

 

白星「空から降ってきましたが、特に何も無さそうですね」

言姫『私飛んで来ましたの!早く、お姉さまを助けないと…』

「い、一旦落ち着いて!!」


 ・

 ・

 ・

 ・


「どう?気持ち落ち着いてきた?」

言姫『ぷはぁ…お騒がせしましたわ』


 手のひらから出ようとしたお姫様は、僕の持っていたコップに口をつけ中のお茶をゴクゴクと飲んでいる。さっきまでの興奮は収まり、優雅に人の上でくつろいでいる。


白星「それで、貴女は一体どちら様で?」

言姫『さっきも言いましたけど、私は言姫ことひめですわ。お姉さまは倶繰姫くくりひめと言いますの。煌びやかで美しいお屋敷に一緒に住んでいますの。この世界はどことなく私がいる世界に似ていますわ』


 改めて自己紹介をしてもらい、僕たちも一応一言だけ挨拶をする。とても可愛らしい見た目をしているけど、僕たちとは別の世界から来た気配オーラと雰囲気が直感で分かる。異世界からの来訪者。敵意が無いから災害とはまだ言えない。まだ”そう言えない”だけ。


「どうしてこの世界にお姉さまがいるって分かったの?」


言姫『お姉さまがいなくなった時、部屋に不思議な戸があったのです』

「!」

白星「扉の一種でしょうね…襖型やら色々ありますから」


言姫『その戸は固く閉ざされておりましたの。お姉さまがいなくなって皆で大混乱しましたもの。どうにか開けようとしましても、一切動かないままで、数か月の時が経ってしまいましたわ』

喰田「(もぐもぐ…)」


言姫『最近、海の中が騒がしいのです。お姉さまは海を整える役割を持っていますの。何としてでもお姉さまを元の世界に帰したいのです』

「…」


河野「なーに可愛いお人形さんと喋ってるんね」



 ◆



 言姫さんの話を聞いていると、僕たちが気になったのか河野さんと百沢さんが話しかけてきた。河野さんはしゃがみながら僕の膝の上にいる言姫さんのことをじっと見ている。僕は言姫さんのことを2人に説明した。


河野「可愛い~。災害には見えないんね」

「う、うん。なんていうかその、来訪者枠かな」

百沢「へぇー平安のお姫様って感じ。ちんまりしてて可愛いね~」

河野「来訪者でも先生に一応相談した方が良いんじゃないんね?」

「…そうだね」


 秒で討伐されないと良いんだけど…。異世界からやって来るのは9割以上がこっちに悪さを働く”いけない奴ら”だから。話を聞かずに一瞬で倒されるかもしれない。第一先生はプロの禍福課なんだから。


百沢「ちょうど先生あそこにいるよ」

河野「ちゃんと説明したら先生も受け入れてくれるんね」


「うん。じゃあ行ってくるよ」

言姫『先生?皆様に師のような方がいらっしゃるのですね』

「そうだよ。とても強くて優しい先生なんだ。ずっと昔に僕に憧れをくれた人」

言姫『素敵ですわ。私もお姉さまは出会ったころから大好きで憧れていましたもの』


水島「…!」

「あ、先生!ちょっとお話が…」


水島「悟川!!!」

「え!?うわぁ!」


 先生の言葉に驚き目を瞑る。するとザシュっと軽快な音とガンッと何かが地面に叩き付けられた音が聞こえた。恐る恐る目を開いて、音の方に顔を向ければ、先生の腕に擦り傷ができていて、さらに蹴り倒してぴくぴくと倒れる青色のクラゲらしき生物がいた。


言姫『やっぱりついて来てましたのね…』


 咄嗟に手から胸にあてて隠していた言姫さんが、クラゲを見て嫌な顔をする。どうやら知っている生き物のよう。


「な、何ですかあのクラゲみたいな化物!!?」

言姫『あれは私の世界の海に住んでいる生き物ですわ。【ナナリ海月】と言いますの。海に悪が溜まると陸に上がって悪さをしますから、多くの人々に嫌われてますわ』


「海、じゃあお姉さんいないと不味いんじゃ…」

言姫『だから見つけて連れもどさないといけませんの。でも私は小さいですから…』

水島「なんだそのちっさい姫」

「えっとこれは訳がありまして…!」


 言姫さんは真剣な顔をして僕を見る。そうこうしている間に、より多くのクラゲがあっという間に僕たちを取り囲んだ。


「すごい量!?」

言姫『今は大漁な時期ですから、あれくらい放って置いたらもっと増えますわ』

水島「ソイツと関係があるのか!?取り敢えず悟川も応戦しろ。全員に能力使用の許可を出す!」


 取り囲みにきたクラゲは一体一体僕たちに襲い掛かる。幸いずっとルナが僕のスカーフとして巻き付いていたおかげで、反射神経は向上したままだ。一本の触手を避け取り敢えず体術で攻撃する。でもへっぽこだからそこまで通用しない。近くにいる先生が僕の取りこぼしも相手してる。


 他の皆は各自のやり方で対処してる。白星君は自前の星で、喰田君はどこから持ってきたシャベルで、河野さんは湖に飛び込んで一緒に入ってきたクラゲを倒してる。百沢さんは対抗手段が無くて身のこなしで攻撃を避けている。

 ルナを戻そうにも意思疎通する前に、クラゲから異様な頻度で攻撃される。まだ触手による攻撃と水を飛ばす行為だけで済んでるから良いけど、あまりの攻撃量に避けるのも手一杯すぎる。言姫さんのことも気を付けないといけないし…。


海月『■■■■■!!』


河野「何かどんどん増えてるやんね…」

白星「こうも多いと一瞬の隙も許せません」


水島「ちっ。面倒だな。百沢!」

百沢「はーい!」


水島「その目であのクラゲの扉を見つけろ!」

百沢「なるほど。確かに元をどうにかすればいけるはず…なら私に任せてください。この目で全部見通して魅せますから、ね」


 百沢さんは自信満々にその藤と同じ薄い紫色の目を輝かせる。地面に手を乗せゆっくりその目を閉じた。周りにはまたあのクラゲがうろうろと取り囲んでいる。河野さんや白星君が護衛につき、襲い掛かるクラゲを排除していく。


百沢「むむむ…(敵が次々来るんだから絶対に入口があるはず。そいつらの経路をたどっていけば扉が…)」


百沢「あった!この神社から北西の森の奥にあります!」

水島「でかした百沢。喰田、悟川お前らがそこにいって閉じて回収してこい」


「わ」

喰田「お、おおお、俺たちですか?」


水島「実戦経験になるだろ。若い芽は荒くても育てて隣に置きたい派なんだよ俺は」


 別方面の退治をやっていた僕たちに役割が舞い込んできた。百沢さんが見つけた経路からあの神社の後ろ側に鬱蒼と生い茂る森林の中。あそこに言姫さんとクラゲが出てきた扉があるとのこと。


 先生が行くように進言してるし、僕は戸惑う喰田君の腕を引き、手で隠していた言姫さんをクラゲの集団を抜けて神社の裏側に広がる森林の方へ走った。



 ◆



 自然の草木は緑色の匂いがする。森林の地面は若干の坂になっている。乱雑に生えた木の根が盛り上がっている。低木や長い草むらを掻き分けて、青いクラゲが出てきた扉を探す。


 ふわふわと幾つも青いものが森林から漂っている。クラゲと同じみずみずしい青色で、こっちに気が付いてはその数十本もある触手を伸ばして攻撃してくる。


「しつこい…一体何を狙ってるんだろこいつ等」

言姫『もしかすると海かもしれませんわ。この世界に海があるなら、水辺があるなら海月たちはそこを生息地にいたしますわ』

喰田「でも、神社の湖に攻撃以外で近づいてなかったよ?」


言姫『海月たちは強い存在に敏感で臆病ですの。きっとその湖に何かがいるかもしれませんわ』


 ・

 ・

 ・

 ・


河野「そこまであいつ等近づいてこないんね。陸の方がうじゃうじゃいるし…やっぱり」


(この眠ってる大きな竜がヤバそうって分かってるのかもね)


 ・

 ・

 ・

 ・


 青色の触手は絶えず攻撃をしてくる。ルナを身体強化に使ってるせいで一切の反撃ができない。体術でいなすのにも限界があるし、意識を逸らしたら捕まって色々される未来しか見えない。


喰田「中々死なないよこれー」


 喰田君はどこからともなく取り出したシャベルでクラゲに手あたり次第攻撃している。思ったよりアグレッシブな戦い方するんだ…。ただ、彼の言っている通りシャベルで叩いて先で傷をつけても向こうは多少動きが鈍っているだけ。


喰田「こっちで本当にあってるの?」

「多分。百沢さんみたいに透視したり千里眼の効果があればもっとわかるんだけど…言姫さん?」


言姫『匂いを辿ってくださいまし』

喰田「もしかして何か特徴があるってこと?」

言姫『とっても魚クサいのです!特に卵を抱えた雌のクラゲは非常に鼻に効く魚の生臭さが臭ってきますの』


「なるほど、でもそんなに臭うなら凄そうだけど…」

言姫『戦うのはいつも雄ですわ。雄が道を作って雌を案内しますの。少しでも顔を出せばすぐに分かりますわ』


喰田「……」


 本当にそんな臭いが漂ってくるのだろうか。あまり嗅いだことのない臭いだからイメージが付きにくい。ただ単に僕たちが扉から遠い位置にいるから臭ってこないのか、あーだこーだ色々考えていると、僕の一歩前位で走っていた喰田君の足が急に止まった。


「どうしたの?」

喰田「臭う」

「え、何処から?全然感じないけど、鼻づまりじゃないのに」


喰田「臭ってる、向こうから、魚の臭い」


 喰田君に近づいて質問をすれば、その魚の生臭さが漂っているよう。でも、僕には一切分からない。彼の目は真剣だった。その琥珀色の輝く目が獲物を見つけた獣のように瞳孔がとても鋭くなってる。異様で神妙な顔つきに僕は一歩距離をとってしまった。ルナも喰田君の顔に怯えてる。


喰田「おいしそう」

「あ、ちょっと!!」


 喰田君は急に走り始めた。速度が断然違う。食欲旺盛だとは会った時に分かったけど、まさかその食欲でこんなに…

 クラゲが襲い掛かっては木々を利用して飛びつき殺し、弾いては触手を食いちぎっていた。さっきまでの大人しい彼がいなくなって、ただ狂暴な彼が道行く全部を食い尽くして進んでいる。


「あ、あれだ」

喰田「!」


 喰田君を追いかけて行くと、その先に扉を見つけた。白色と緑色の一本線が入った襖の型。そこから続々とクラゲが出ているのも分かる。しかも言姫さんが言っていた生臭い魚の臭いも漂ってきている。


 扉の前に辿り着くと、間一髪で触手が伸びて喰田君の頭に当たる。


「だ、大丈夫!!?」

喰田「ぐうぅ…?」

「よかった収まったみたい…あれ、何か扉から」


 喰田君の暴走が終わったのに安心したのも束の間、むにゅうう。扉から何か巨大な青色が出てきた。


「でっっっっかい!!??」

言姫『親玉ですわ!逃げますわよーー!!』

「うわああああ!」


 あまりのデカさに思わず叫び、言姫さんの言葉でパニックになりながらも、扉を回収するのは忘れず、僕は神社の方へまた僕たちは走り出した。片手で扉を、もう片方で意識混濁の喰田君を担いで、猛スピードで僕は走った。本当に全力で走った。


 なだらかな坂を下りているはずなのに、とても急な斜面に感じた。重い物を両手で抱えているのに、軽々こうやって走れてるの僕本当にすごい。足元の石や飛び出てる根も無視して無場夢中に走っていた。


 走り続ければ、神社の塀が見え向こう側には湖と大量のクラゲが見えた。


「助けてーーー!!」

百沢「なにあのデカいの!?」

白星「クラゲの親玉でしょうね…!」


 神社の塀の奥へ僕は思いっきり飛び上がる。湖を前にぎりぎりで衝突をブレーキで回避して立ち止まる。僕を追いかけていた親玉の巨大クラゲは勢いよく湖の上に現れた。水面に大きなクラゲの影ができる。すると、水面から何か泡が噴き出ているのが見えた。じょじょにその泡は頻度が多くなり、だんだんと何かもっと深い影が水の底から来ていた。



竜「ガアアアアアアア!!!」



 ガブリッ。水面から現れた竜はその体の何倍もあるクラゲをその鋭い刃で噛みついた。痛みに暴れるクラゲを長い体で抑え込み、よりその歯を食い込ませさらに噛みちぎっていく。その長い全身で巻き付いた後には、空中から水の方へ勢いよくクラゲと共に飛び込んだ。弱った体で高い空から水面に叩きつけられるのは衝撃で痛いはず。ぶくぶくと泡が湧いていたが、それも数十秒すれば泡が無くなり完全に静かになった。



 ◆



水島「起こしたか。悪いな」

竜「グルルルルゥ…」


先生が水面に向かって声をかけた。そうしたら、ひょっこりとさっきの竜が顔を出した。少し不服か不満そうな顔をしている。


水島「ありがとう。今度倍で礼を渡そう」

竜「ぎゅるるぅ!」


 先生の感謝の言葉とお礼に、嬉しそうな甲高い声を上げてまた湖の中へ沈んでいった。辺りを見渡せばさっきまで大量にいたクラゲが紐の様に乾いて地面に散乱していた。


水島「掃除。悟川は喰田の面倒をみろ。扉はこっちで対処する」

「はい」


白星「一気にやられましたね」

百沢「親玉潰しで簡単にやられるなんてクリーチャーなら結構あるくない?昔見てた子供向けアニメにもそんなやついたわー」

白星「…ミルキー星ですか」

百沢「そうそうそれ。私はその前にやってたアニメが好きだったな~」


河野「せんせーある程度片付いたんね。風が吹いてなくて本当良かった」

水島「ありがとなお前ら」


 皆は散らばったクラゲを拾っては袋(河野さんが用意した)に入れて回収している。僕はうなされている喰田君を神社の縁側に寝かせて団扇などで風を送る。大丈夫だよーと声をかければ、すぐに安心した顔で目を開いて僕に苦笑交じりの顔を見せた。


錦城「いやー久しぶりにこやつの顔をみたわい」

河野「あ、今まで何処行ってたんね」

錦城「長い長い水分補給じゃ。儂は普通の人間と違って物凄い水が必要で大変なんじゃよ」

河野「へぇー…」

錦城「疑っとるなぁ?」

河野「別に」


 なんか河野さんがジト目でうみお爺さんを見てる…。というか、お爺さん水分補給で席外してたんだ。だとしても全く音沙汰なかったのは謎だけど、取り敢えず普通に生きてて良かった。


水島「で、そのマスコットは」

「あ、この子は、」


 僕は一つ一つ先生に説明をした。言姫さんのことと、彼女がこの世界で行方不明になった姉を探していること。先生は眉一つ変えず相槌を打ちながら話を聞いている。


水島「それは組合に言わないとどうにもならんな」

「禍福課組合ですか…」

水島「警察は人間相手で忙しいんだ。代わりとして所在不明の災害や扉を探すのにはうってつけの組織だ。一応報告をしておこう。解決がいつになるかは分からん」


水島「そんな泣くほどか?」

言姫『感謝…いたしますわ。内心、私一人ではきっと無理だって思ってましたから』

「早く見つけて一緒に帰れるといいね」

言姫『はい!』


 言姫さんは泣きべそをかきながら嬉しそうに返事をした。でも、一つまだ残っているものがあった。その課題については百沢さんが声を上げた。


百沢「それで、このお姫様はどこに行くの?どこかに預けるの?」

「確かにそうだ」

白星「組合に預けるのが安心でしょうか」


河野「お爺さんは?」

錦城「儂よりかは若い連中が遊び相手になった方が良いと思うがのう」

水島「俺も爺さんの意見に賛成だ」


「じゃあ」

水島「Q組でその姫様を預かる」



 まさかの先生からQ組で言姫さんを預かる命が出された。



百沢ももさわ目茱めぐみ:女・15歳・171cm・4月16日生まれ・一人称:【私/僕】・出身地:愛知県

能力:目と耳を操る能力(様々な目や耳を設置し盗み見・盗み聞きなどができる。目は遥か遠くを見、耳はどんな噂も拾う)

王子様のようでさっぱりして情に厚い性格。よく重い感情を向けられたり、メンヘラの友達ができる。本人は重く複雑な関係を嫌いフランクな感じが好き。香ばしいスナック菓子をつまみながら、友達の鹿路と世間話をするのが好き。

【好物】:スナック菓子・桃・ソシャゲ・ネイル


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