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37 二人は大量の魔物と遭遇する

凄く遅くなり、すみません。

凄く長いです。多分。

 太陽はしっかりと空へと昇り、大体の時刻は十時頃なのかなぁ、知らないけど、なんとなく体内時計の感覚で。


 俺はいつものように朝早くから起きらずにゆっくり遅めの時間に起きた。


 いやそれが、昨日の夜に制御の特訓をやりすぎてしまってもの凄く眠かったのだ。


 まあ実際には、朝早く起きたんだけどね。


 結局もの凄く眠すぎて二度寝をしてしまって今起きたというわけである。


 隣に視線をずらしてみるも、そこにはリーナの姿はなかった。


 うーん、早起きしてからユンの手伝いでもしてるのかな?


 「ふわぁー」


 そんなことを考えながら俺は大きなあくびをして、ベッドから降りた。


 そこからいつも通り顔を綺麗にするために水魔法で出した水の塊で洗い終えると、光魔法のピュアケーションを使って消失させたのであった。


 あ……ピュアケーションっていうのは、日本語に置き換えると『浄化』で、汚れなどを消すことが出来る光魔法だ。


 どうして俺がこんな魔法を使っているかはまったくわからないが、とてつもなく良い魔法ってことだけは分かるよ、うん。


 まあそれを使って、汚れてしまった水の塊を消失させたのである。


 部屋を出て、階段を使い下へと降りていく。


 降りてみると、バタバタと走っているリーナの姿が目に入ってきた。


 「おはようパパー!!」


 元気な声でおはようを口に出しながら、俺のお腹あたりに突撃してくる。


 小さくて可愛いから、全くの強さがなく痛みなんかない。


 「おはよう、リーナ。朝からユンの手伝いが出来て偉いね!」


 リーナの元気には負けてしまうが、俺なりの元気な声でおはようの挨拶をリーナの頭をよしよししながら言い返した。


 「おはよう、ユン」


 リーナを追って俺の方へ来ていたユンに対しても挨拶をした。


 「ナギルさん、おはようございます!」


 ユンはハキハキした声で朝の挨拶をしてくる。


 背は小さ……あ、これ以上は女の子に対しては失礼すぎた。


 それにまあ、シルテが見ていそうだし。


 言いかけたから見られてたら、次会うときに凄く何かを言われそうな気がする。


 ま、それは置いとくとして朝ごはんでも食べるとしようかな。


 「それじゃあ、リーナ、一緒に朝ご飯でも食べようか」


 なんとなくリーナを抱きかかえながら、朝ご飯を食べるために俺は食堂に向けて歩いていく。


 途中、後ろからついてきて来ていたユンにあることを指摘されてしまった。


 「今日のナギルさんは寝癖がありますね」


 「え? どこに?」


 いつもは派手じゃない寝癖なのに今日に限っての寝癖は派手だったみたいだ。


 ちなみにどこが派手な寝癖になっているのかというと、頭の頂点から生えている髪の毛が数本アンテナのようにして稲が太陽に向かって育つようにしてしっかり上を向いていたのだった。


 ◇


 時刻は何時ごろだろうか、昼ではないはずだ。


 王都ギルバデンスからもの凄い距離がある一つの森。


 名前は決まっていないが、ゴブリンやウルフやスライムなど冒険者になったばかりの初心者でも簡単に倒せれる人たちが足を踏み入れても大丈夫、そんな場所であるが、範囲にしたら大規模すぎるため道に迷ったりする者も出てくるため、基本的には初心者冒険者はここに足を入れることを禁じられている。


 そんな場所にて今日は冒険者になってから早二年くらいの男の人性二人組が、ギルドが出している定期依頼である、森の様子見をしに来ていた。


 「ここに来るのも二桁くらいになったが、変わった様子はないみたいだな?」


 「そうだな。この調子だと、昼前にはギルドに戻って飯を食えると思う」


 男の人性二人の冒険者はそんな会話をしながらも、いつ魔物が出てきてもいいような態勢をしながら周りを気にして歩いていた。


 周りは木々や草花などが生い茂っており、木々にはウルフの牙や爪で引っ掻いたような跡が、地面の方には魔物の足跡らしきものが辺り一面に出来ていた。


 まだ痕が残ってから新しいものだったためか、男の人性二人は気を緩めることはなかった。


 何事もなく奥へ奥へと進んでいく二人。


 そこからしばらくしてから、遠くの方から大きな音が鳴り響いたのだ。


 「な、なんだ!?」


 「何が起こった!?」


 二人は持っていた武器をしっかりと構え、背中と背中を合わせながら辺りを見渡し始めた。


 しかし、大きな音が鳴り響いてすぐに何かが起こる、とういうことはなく、そこからは大きな音が鳴ることはなくずっと静寂が続くのだった。


 「「……」」


 何も起こらないまま数分が経つ。


 二人は背中を合わせたまま、黙り込んでしまっている。


 「何も起こらないのか」


 「そうみたいだな」


 辺りを見渡しながらも、武器は未だに構えている。


 何分も経っても何かが起こることはなかった。


 「「……ふぅー」」


 どっと疲れてしまったのだろう、力を一気に抜いた二人は同時に安堵のため息を出すのだった。


 構えていた武器も力抜いてしまったせいで、手から零れ落ちて地面へストンっと落ちてしまう。


 その直後。


 「ギャアアアアアアアア!」「ゴオオオオオオオオオ!」「ブォオオオオオオオオオ!」「ウギャアアアアアアアアアア!」「ゲェエエエエエエエエエエ!」「ジャアアアアアアアアアアア!」


 一瞬では数えきれない程の数の魔物による鳴き声が森の至る所から聞こえたのである。


 その鳴き声を聞いた二人は地面に落としていた武器を急いで拾うも、驚いてしまった衝動によってしっかり拾うことが出来なかった。


 「お、おい! 逃げた方がよくないか、?」


 「い、いや、そんなことよりも、報告材料を……!」


 逃げるかどうかをいち早く提案したが、もう片方の男の人が冒険者ギルドへの報告材料となるものを集めようとそっちを優先させたのだ。


 しかし逃げることを提案した男の人はほぼ逃げ腰になっていたので、魔物と遭遇しても戦えるという状況ではなかった。


 なので男の人一人で報告材料を集めることになってしまうのだ。


 まず初めに鳴き声が聞こえてきた様々な方向の中から一つの場所を選んで、男の人は進んでいった。


 後ろの方から逃げ腰の男の人がゆっくりついてきている。


 しばらく歩いていくこと数十分。


 男の人の視界に突如として広い空間が生まれた。


 そして、その広い空間にあったものは、種族問わずのありとあらゆる大量の魔物の大群がそこにはいたのだ。


 「な、な、なんだこれは……!?」


 目を見開き、震えた声でそう口にするのであった。


 「ん? どうしたんだ?」


 後ろからついてきていた男の人も、その光景を目にすると同時に口をぽっかりと開けたまま目の前の光景に囚われてしまう。


 一流の冒険者ならどうにか対策を立てるだろうが、一流ではない冒険者であったとするならばこの状況、どうすればいいのかわからなくなってしまうだろう。


 ここにいる二人の男の人の冒険者も一流ではなかったので、案の定思考が止まてしまった。


 「ど、どうするんだよ」


 「どうするもなにも、逃げるしかないだろ」


 「そ、そうだよな」


 「ぼ、冒険者ギルドには目の前であったことを言うしかないな」


 「気づかれる前に逃げるぞ……!」


 冒険者ギルドへ戻る兼逃げることを急いで選んだ男の人二人は大量の魔物に背を向けて、一目散に走って逃げだすのであった。


 逃げ出し始めてからしばらくして、もっと早く逃げられるようにと持っていた武器をその場に投げ捨ててしまうのだった。


 ◇


 時は経ち、時刻はすでに十三時頃だろうか。


 俺はヒヨコ亭を出て冒険者ギルドに来ていた。


 今日はエルはヒヨコ亭に残るらしい。


 スライムを倒すのに時間がかかりすぎて悲しかったのかもしれないが、そこには触れないでおくとしようかな。


 まあ、うん、今日も今日とてクエストをクリアして生活費をためるとしようかな。


 「すみません、これをお願いします」


 ちょうど空いていたカウンターに流れるように入った俺は、持っていたクエストと冒険者資格証を女の人がいる方へと置いた。


 「はい、少々お待ちください」


 俺が置いた二つを受け取ると、すぐに仕事を始める。


 そんな時だ。


 荒れたような声で男の人二人の声が息を切らしながら冒険者ギルド内で聞こえたのである。


 ぶっちゃければ、今の俺の耳は少し良い方なので遠かったりしても案外聞こえるのだ。


 俺はその声が聞こえてきた後ろの方を振り向く。


 そこには汗だくだく姿で顔が恐怖でいっぱい、そんな姿をしている男二人の冒険者が倒れるのを我慢するようにして床で四つん這いになっていたのである。


 すぐに近くにいた冒険者ギルドの職員の女の人は困惑しながらも話を聞きに行く。


 「ど、どうされたんですか?」


 「も、森で大量の魔物の群れを見たんだ……」


 「どういうことですか!?」


 「い、いろんな魔物がいたんだよ……」


 男二人はその時に見た恐怖が体から抜けていないらしく、震えながらその時見た状況を話していく。


 だが、もう少しちゃんと落ち着いていれればもっとわかりやすく説明ができるのかもしれない。


 そんな光景を見ていると、後ろのカウンターにいる女の人が声をかけてきた。


 「どうかされましたか?」


 「あ、うん。あっちの方で何かあったみたいなんだよね」


 「何か……すみませんが、行ってきてもよろしいでしょうか?」


 「あ、俺のことは全然気にしないでください」


 そう口にすると、女の人は一言言い残して男二人がいる方へと急いで行くのであった。


 さて、うーん……これはきっと、ウイゴーンさんを連れて来ないといけないやつなのかもしれないな。


 自分の頭の中でどうするべきかを簡単に考えてみる。


 ウイゴーンさんの所にはどうやっても俺一人じゃ行けないしな。


 うーん、どうしたものか。


 悩み、考えている時、視界の端っこで話したことある女の人が目に入った。


 あれは……。


 この前お世話になった時に、ウサギさんか。


 「あの、ウサギさん」


 「あ、え!? どうされましたかっ!」


 「ウイゴーンさんを呼んでください!」


 「えっ!? あ、ど、どういうことですか?」


 「とりあえず、急ぎの要件です! お願いします!」


 「何があったかわからないですけど、わかりましたっ!」


 よし、これでどうにか話が進みそうだな。


 あとはウイゴーンさんと一緒にあの男冒険者二人を話を聞くだけだ。


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