あなたのやさしさが、敵を作る?
前回の続き?
「こんにちは。藤村としゆきです」
「真理です」
「真理ちゃん、オキシトシンって知ってる?」
「なんですか、それ?」
「いわゆる『愛情ホルモン』って呼ばれてるね」
「愛情ホルモン?」
「これが分泌されると、幸福感があり不安を軽くするんだ。それに、人を信頼して共感する効果もあるんだ」
「そうなんですか? いいホルモンですね」
「ようは、いい人間関係を作れるってことさ」
「どうやれば出るんですか?」
「家族や友人、ペットと触れ合うのさ。握手でも、ハグでもいいし、話したり声をかけるのもいいんだ」
「いいことずくめのホルモンじゃないですか」
「ところがね。副作用もあるのさ」
「と、いいますと?」
「長所ってのは、そのまま短所にもなるんだよね」
◆ ◆ ◆ (´・ω・)_旦~~
「このホルモンは、家族や仲間との絆を強めるいっぽう、排他的、攻撃的にもなるのさ」
「仲間以外に冷たいってことですか?」
「まあね。だから、敵を作ることにもなるね」
「う~ん? そうですかね」
「それに、仲間を信じすぎる面もある。仲間がたとえ間違ったことをしていても、正しいと思ってしまうんだ」
「肩を持つってことですか?」
「そうだね。仲間とそれ以外の人で区別してしまうんだ」
「それが敵を作る原因になるってことですか」
「そういうこと」
「どうすればいいんですか?」
「う~ん。自分を疑い続けるしかないんじゃないかな。『本当にこれでいいのか』ってね」
「なんか、歯切れ悪いですね、今回」
「人類の永遠のテーマかもしれないからね。では、以上で……」
「としゆきさん! 完全に理解しました!」
「あ、陰野くん」
「理由がわかりました。僕がやさしくて正しいのに、上司が僕に敵意を向ける理由が! オキシトシンのせいだったんですね?」
「…………(;´Д`)」




