きつねさんと・・・
狐、いいよねー。
家に着く頃には、凛と狐はずぶ濡れだった。
「いやぁ、すごい雨だ・・・しばらく雨は上がらないなぁ・・・」
「・・・あ、あの、ありがとう、ございます。」
ぺこり。
お辞儀をする。なんとも丁寧だ。
「いやいや、君みたいな子は、放っておけなくて・・・」
「本当に助かりました。」
「・・・そういえば、名前は?」
「あ、はい!香織と申します!香るに織ると書きます!」
わざわざ漢字まで教えてくれた。
「香織・・・いい名前だな。俺は凛だ」
「凛さん・・・いいお名前」
「いや、香織さんほどでは。あと、呼び捨てでいいよ。さんとか、慣れてないから」
「分かりました。じゃあ、私の事は、香織って読んで下さい」
「分かった。じゃあ、とりあえず、お風呂入る?」
「なら、ご一緒に」
「・・・はい?」
「だから、ご一緒に」
「・・・いいのか?遠慮はしないよ?」
「遠慮なんか、する必要ありませんよ?」
「・・・なら、お言葉に甘えて」
その時の凛の顔は、誰が見ても分かるくらい赤くなっていた。
凛は風呂を沸かしたり、着替えを用意したりと忙しいが、彼は文句など言わず、むしろ子供の頃からの夢がついに叶ったと思うと、有頂天になってしまうほどだった。
(・・・はっ!いかんいかん!気が浮きすぎだ!落ち着け、落ち着くんだ・・・)
などと自分に言い聞かせる。
「香織さーん!」
「・・・香織でいいですよ」
「あ、ご、ごめん・・・って、いつからいたの!?」
「ずっと隣にいましたよ?」
「え、あ、マジ?」
「・・・忘れてました?」
「そ、そんなわけないだろ!」
「なら、いいですけど・・・」
「じゃ、じゃあ、入ろうか・・・」
「はい」
会話が終わると2人は風呂場へと向かった。
「あ、熱くないですか?」
「平気ですよー」
風呂場は湯気でお互いの身体が隠れているので、凛はホッとした。
(身体をまじまじ見てしまったら、確実に嫌われてしまうからなぁ・・・)
しかし香織が、
「窓、開けましょう」
「!!そ、それだけは!」
「なぜですか?」
「香織は少しくらい考えて下さい!」
「あ、香織って普通に言った」
「あ、本当だ・・・じゃなくて!」
「あら。別に気にしないわ」
「俺が気にするんだよ!」
(こいつ・・・男の怖さを知らないな・・・男がどんだけ猛獣か、香織はまだ知らないんだな・・・)
凛も年頃の男性だ。そういった知識は少しくらいある。だからと言って、襲いたいから襲うとか、そこまで理性がないわけではない。
「・・・まあ、とりあえず、暑くなってきたから、開けるね」
「ちょっ!!」
ガラガラ・・・
(か、香織の馬鹿野郎ーーー!湯気が!湯気が逃げていくーーーー!)
次第に互いの身体が見え隠れする。
凛はタオルを巻いてはいるが、何故か香織はしていなかった。
次第に視界が良くなり、香織の綺麗な肢体が明らかになる。
「ぶほわぁ!」
「だ、大丈夫?急にどうしたの?」
「い、いや、まず、何故タオルを羽織らないんだ!?」
「・・・そんなもの、とうの昔に捨てたー」
「オイィィィ!!」
「・・・それに、恩返しをしたいし」
ムギュゥ!
「あ、うぁ!?」
素っ頓狂な声を上げる。それもそのはず。香織の胸が凛の背中に押し付けられたのだから。
「・・・もちろん、身体で」
「!!?」
心臓の音がドンドン増していく。
今まで夢にまで見ていた展開。
しかし、いざ本番になると身体が思うように動かない。
「香織、さん・・・」
「何?」
「き、今日はこのくらいにしない?ほ、ほら、明日、学校だしさ・・・」
「学校・・・行きたーい」
「え?行きたいの?」
「うん、楽しそー」
「・・・ま、見学って事にしとけば、初日は問題ないけど・・・とりあえず、服は着てよ?」
「大丈夫、大丈夫。」
「なら、いいけどさ・・・」
そこで会話が途切れ、数分後、凛から先に出た。
凛の自室。
「はぁー、今日は一段と疲れが溜まったなぁ・・・よし、明日も学校あるし、寝るかな・・・」
と言ってベッドに潜り込もうとする、が。
先客が居た。
「・・・Zzz」
「・・・あ、あのー、香織、さん?」
「・・・んぁ。あ、凛・・・」
「寝ていいかな?」
「・・・」
グイ!
急に引っ張る。
不意をつかれ、引きずりこまれる。
「うわっ!」
ボフン!
「か、香織〜・・・危ない、よ・・・!?」
香織は、凛のYシャツを着ていたのだ。
下着は着けているものの、今にも胸のボタンがはち切れそうだ。
「凛・・・このまま・・・」
「え?あ、うん・・・」
しばらくはこのままだったが、次第に香織が眠気に襲われ、目を閉じる。
凛は、そのまま香織の身体の上で眠りに落ちた。
こんな感じで毎回進めて行きまーす
(短いけど、話数は多くなる・・・予定)




