第二百話 空は地下街道を進んでみる
時は部屋に押し寄せた魔物を殲滅してから数時間後。
現在、空達は再びエクセリオンへ向け、地下街道を進んでいた。
「はい、また一匹! やっぱりあたしが一番なんだからね!」
「ずるい! シャーリィが先に見つけたのに、クルミが遠くから倒すのずるい!」
と、聞こえてくる胡桃とシャーリィの声。
彼女達は順に言ってくる。
「はぁ? 作戦よ、作戦。そもそもあんたが『あ、敵だ! 今度こそシャーリィが倒す!』とか、口に出さなければいいだけじゃない?」
「むぅ~~~! クルミなんか嫌いだ! 本当は好きだけど、シャーリィはクルミが嫌いだ!」
「はいはい」
「うぅ……な、撫でるな!」
とまぁ、二人のやりとりからもわかる通り。
ただいま、二人は道中現れる魔物の討伐数で競争中である。
といっても、シャーリィは未だ一体も倒せていないが。
(それにしても、本当に全然魔物見なくなったな。一二体思い出したように出てくるけど、大量に出てくることはないし)
もうこの地下街道には魔物は殆どいないのではないか。
空達があの部屋で大量に倒したので、ほぼ全てだったのではないか。
空がそんな疑問について、一人考えていると。
「あ、あぅ……っ!」
べちゃ。
リーシャがこけた。
空はすぐさま彼女を助け起こし、同時彼女へと声をかける。
「大丈夫?」
「は、はい……すみません。少しふらついてしまいまして……」
と、言ってくるリーシャ。
見れば、彼女の表情には見てわかるほど疲れが出ている。
(バカか僕は……リーシャの体力はあくまで人間基準なんだ)
にもかかわらず、部屋での魔物との戦いから続き、ここまで歩きどおし。
リーシャが疲れないわけがない。
「胡桃、シャーリィ! この辺りでそろそろ休憩しよう!」
「ゆ、勇者様!? わたしはまだ――」
と、空の言葉に対し驚いた様子のリーシャ。
空はそんな彼女へと言うのだった。
「僕が疲れたんだよ、少し休みたい気分なんだ……だから気にしないで」
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
今回で二百話ちょうどになります!!
今後も読者様たちに楽しんでいただけるよう、そして作者自身も楽しめるよう書いていきますので、お付き合いいただけると嬉しいです!!
さて、こちらはいつも言ってることなのですが
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