表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
184/612

第百八十四話 空と集まる勇者の仲間③

「ねぇ、空。あの白い子、自分の身体はあんたのものって言ってるけど……どういうことか説明してくれる?」


 と、頬をぴくぴく言ってくる胡桃。

 空はそんな彼女を見て思った。


(え、なんで胡桃、怒ってるの!? なんか昼ドラとかである、好きな人の不倫現場みたいになってるんだけど……)


 空は胡桃に好かれてはいないはず。

 にもかかわらず、どうしてこんな状況になっているのか。

 とにかく、なにか言わなければならない。


「あ、えっと……そう、だね! 紹介がまだだったね!」


 と、空はリーシャの方を一度見たのち、胡桃へと言う。


「彼女はリーシャ。まぁ、今回の件の依頼主みたないものかな」


「リーシャね……確かに見るからに聖女っぽいわね! まぁ、ここはとりあえずよろしく、と言っておくんだからね!」


 と、胡桃がそんな挨拶をしたのを確認。

 空は続けてリーシャへと言う。


「それで彼女は胡桃。僕と同じ学校に通っていて……あと当然だけど、今回の旅に同行してくれる」


「よろしくお願いします、クルミ様。この度は――」


 と、リーシャの言葉はそこで止まる。

 その理由は簡単である。


「あ、あの……クルミ、様?」


 と、おどおどと言った様子のリーシャ。

 胡桃はそんなリーシャの超至近距離まで行き、彼女の顔をじっと見ながら言う。


「これだけは聞いておきたいんだけど、あんた……空とどういう関係?」


「関係、ですか?」


 と、困った様子のリーシャ。

 彼女はすぐさまいつものお祈りポーズで、胡桃へと言う。


「まだ関係と言えるものは築けていないかもしれません……ですが、共に支え合えるような関係になれればと思っています」


「共に支え……へ、へぇそう。それってふ、夫婦ってこと?」


「勇者様がそれを望むのならば、わたしはそのようにしたいと思います。わたしの望みは、勇者様の望みそのものなのですから」


「空……ちょっと、空」


 と、とてとて歩いて来る胡桃。

 彼女は空の両肩に手を置いて、真正面から言ってくるのだった。


「よく聞きなさい。あの子は危険よ……だから、あたしから目を離したら絶対に駄目なんだからね!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ