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第百七十三話 空はリーシャに勘違いされてみる②

「は、はっくしょんっ!」


 と、空は襲い来る鼻のくすぐったさから、ついにやらかしてしまう。

 すると。


「あ、あの……ゆ、勇者、様?」


 と、聞こえてくるリーシャの声。

 空がぎぎっと、自らの視線を下に向けてみると。


「こ、これはその……あの、そういうこと、なのでしょうか?」


 顔を真っ赤にし、「あうあう」と呟くリーシャがそこに居た。

 彼女は両手で顔を隠し、ふるふるしながら空へと言ってくる。


「わたしは一応聖女、です……で、ですから、その……こういう事をする、わけには!」


「ま、まった! よく聞いて欲しいんだけど――」


「で、ですが!」


 と、空の言葉を断ち切って来るリーシャ。

 彼女は手の間からチラっと、空に視線を送りながら言ってくる。


「ゆ、勇者様が……どうしてもと、言うならば……か、覚悟はできています」


「…………」


「わ、わたしは聖女ですが……そ、それ以前に勇者様の付き人でもあります」


「……えと、リーシャさん?」


「で、ですから! 勇者様のそういう欲望を満たす義務も、その……わたしにはあると思うんです!」


 空はこの日、二つことを学んだのだった。

 一つはどんな理由があろうと、寝ている女性に触ってはならない。

 もう一つは、リーシャは結構暴走しやすいということだ。


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