表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
158/612

第五十八話 空と胡桃は展望台にて②

「今は嫌いじゃないよ。胡桃は嫌なところもあるけど、それの倍以上いいところもある。それに一緒に居ると、なんだかんだ色々あって面白いしね」


「そ、よかった。あたしも今は、空のこと嫌いじゃないわ」


 と、言ってくる胡桃。

 正直、予想外である。


(あれだけ僕に物理攻撃したり、恥ずかしがらせてバカにしてたのに、嫌いじゃなかったんだ……でも、なんだか嬉しいな)


 嫌われているより、嫌われていない方がいい。

 それは当然ことだ――相手が胡桃ならばなおさらである。


(あれ……どうして僕、胡桃ならなおさらって思ったんだ?)


 と、空は一瞬そんな事を考えるが。


「それでね空、ここからが本題……ちゃんと聞いてよね!」


 胡桃のそんな声により、空の思考は断ち切られる。

 彼女は突然、空の手をぎゅっと握って来ると、そのまま言ってくる。


「あんたバカで鈍感そうだから、ハッキリ言わせてもらうわ! 覚悟はいい? よかったら言ってよね!」


「え、うん……い、いいけどなに!?」


「あ、あたしは……あたしは!」


「う、うん!」


「日向空! あ、あんたの事が……あんたの事が世界で一番す――」


 と、その時。

 突如、空の視界が光に包まれ、世界の音の一切が聞こえなくなる。


 そして、空が次に目を空けた時。

 目の前にいたのは――。


「あ、あなたが……勇者様?」


 そんな事を言ってくる真っ白い少女。

 腰まで伸びた白髪と、美しい碧眼。純白のドレスの様な修道服を着た少女だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ