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第百三十九話 空と女子会

 時は異世界から帰ってきてから数日後の夜。

 場所は氷菓の部屋。


 現在、空は床に座り、ベッドに座る氷菓と時雨を見上げていた。

 なお、どうして空がこんな状況にあるかというと。


「では、これより女子会を始めます」


 と、その理由を言ってくるのは時雨である。

 彼女は「こちらをどうぞ」と、氷菓に数枚の紙を渡す。

 すると、氷菓はそれに目を通した後、空へと言ってくる。


「なるほど……判決、死刑」


「兄さん、残念です。こんな結果になってしまうなんて」


 と、泣き真似をしてくる時雨。

 正直、まったく意味がわからない。


「いや、ちょっと待って下さいよ! そもそも、なんなんですかこれ!?」


「おまえ、バカなの? 私は女子会って言ったはずよぉ」


 と、絶対零度の視線を向けてくる氷菓。

 彼女は更に続けて言ってくる。


「時雨もパジャマ。私もパジャマ……そうね、パジャマパーティとも言うかしらぁ?」


「だったら、僕の代わりに胡桃を呼んでくださいって! 明らかに僕を呼ぶのはおかしいで――」


「わかってないようね。今回のパーティの主役はおまえなのよ。時雨、こいつにわかるように、報告書を読み上げてやりなさぁい」


「はい、わかりました……それでは」


 と、時雨は氷菓から件の紙を受け取る。

 すると彼女は「こほん」と続けてくる。


「『あ~あ、なんでだろう。どうして空のこと、考えるとこんなに胸が苦しいんだろう』。『土曜日の空とのデート、楽しみだな』。『空……くー、くーう……えへへ』などなど」


 時雨は謎の呪文を唱えたのち、空へと言ってくるのだった。


「以上、梓さんが最近言っている独り言です」


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