閑話・第二章:継承の系譜――数十年の時を経て
閑話・第二章:継承の系譜――数十年の時を経て
盆ちゃんがダンジョンに隠居してから数十年。世界は「盆山イズム」を継承した弟子たちによって、黄金期を迎えていました。
【アルフレッド・アステリア(アステリア連合王国・総監)】
かつての第一王子は、王冠を脱ぎ捨て「黄金のヘルメット」を被った。彼は盆ちゃんから授かった『真実の水平器』を使い、不平等のない都市計画を完遂。
「親方の言葉を借りれば、政治も建築も同じだ。基礎が腐っていれば、どんな立派な城も崩れる。……おい、そこの大臣! 予算案の積算が5円ズレてるぞ! 修正してこい!」
彼の治める国では、汚職は「欠陥工事」として即座に摘発される。
【カイル(聖都・現場維持管理所長)】
白髪混じりとなったカイルは、今や「メンテナンスの鬼」と恐れられていた。聖都の地下水路を毎日巡回し、盆ちゃんが作ったトイレシステムを1ミリのズレもなく維持している。
「教皇様、今日の定例祈祷は10分短縮してください。それより、礼拝堂の第三換気扇のベアリングに異音がします。これは『不安全状態』です!」
教皇すらも、カイルの「現場判断」には逆らえない。
【次世代の若者たち】
世界中の子供たちの将来の夢は「勇者」ではなく「一級建築施工管理技士(盆山式)」となった。放課後の校庭では、子供たちが「ご安全に!」と挨拶を交わし、砂場で完璧な擁壁を作る光景が日常となったのである。




