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雨降る心の滞り  作者: Ry77


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33 決意と変化

おさらい。ファミレスに来た。

「何、頼むんだ?」

「うーんと、じゃあ...」

「...奢らせてくれ」


詩織のメニューを持っていた手が、重力を失ったかのように机にポトリと落ちた。メニューは開いたまま上を向いている。


「いや...あんた――」

「見栄を...張りたいんだ」


詩織の言葉を遮るように言った。


少しでも、役に立ちたい。こんなちっぽけな事でも動けるのなら、動きたい。守られる側はもう辞めたい。自分は出来るんだと言いたい。前に見せてしまった醜い姿を、もう晒したくない。

上辺だけのような言葉が、ずらりと出てくる。だけど...その言葉たちを具現化出来るのなら、俺はこの日から胸に秘めようと思う。


決意したから———変わりたいと。


「...わかったわ」


俺の気持ちを理解したかのように、詩織は悲しいような嬉しいような、そんな笑顔を俺に向けた。




まるで子が成長し、自立して実家を離れて行く様子を見ている、親のような笑顔だった。




「デザート、良い?」

「ああ、いいよ」


詩織が店員にメニューを見せながら注文しているのを横目に、俺もデザートを頼もうと思ったが、別にそんな気分じゃなかったので止めにした。


「詩織って、結構食べるんだな...?」

「まあ...そんなとこ」

「美味しそうに食べてたもんな...」

「なっ...見ないでよ」


詩織は別の物へと、視線を逸らした。視線を逸らされたのかも分からないまま、困惑しながらも「何か酷い事言ってしまったかな...」と少しだけ、罪悪感に浸った。

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