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雨降る心の滞り  作者: Ry77


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26 金曜日と近距離

おさらい。綾香が胸の奥が熱いと言いだした。

「最近胸の奥が熱いの...」

「...むご()


突然の行動に、俺は目を丸くして固まった。お互いの呼吸が顔に当たってしまうほど、顔が近かった。


「分かんないけど...分かんないけど!!たっつと再会してから胸の奥が熱く...!!」


綾香は両手をパッと離した。


「なっ...いや...それって――」


口に出しかけて飲み込んだ。


「と、とりあえず...戻ろう。制服だとバレるから...」


話題を変えるように、慌てて踵を返した。周りを見渡し、サボっていることが誰にもバレていないかを確認した。一歩二歩進み、あのルームシェアに向かうように歩いた。その時だった。


「っ...ちゅっ...」

「...え?」


突然、左頬に柔らかい感触、それと同時に足が止まる。そして、頭が真っ白になった。


「な、な...急...なん...」


呂律が回らず、しどろもどろになってしまう。振り向こうにも、まだ柔らかい感触が残っている。


「っぱ...」


綾香がようやく離れた後、足の力が抜けてしまい、俺は地面に尻餅をついた。よく見ると、綾香の頬が赤い。


「ご、ごめん!!衝動が抑えられなくて...!!ルームシェアの...さ、先に行ってくるね...!」


綾香は背を向けて走り出した。俺は左頬を触りながら、それを見る事しか出来なかった。


「...え?」


ようやく我を戻した俺は立ち上がり、制服についた砂を払って放心状態で立ち尽くした。


「キス...されたのか?」


綾香の突然の行動、その後の発言、それらを要するに俺の事が――


「いや...ないだろ...ない...」


自信がない、引っ込み思案だし、困った時には逃げてしまうし、うつ病を抱えてる。こんな俺を...あり得ない。


「綾香を、追いかけないと...」


逃げる癖を無くしたい。理由も言わずに先に行ってしまった綾香を追いかけるように、急いでルームシェアハウスに向かった。




「私なんであんな事しちゃったんだろ...!!」


綾香は走りながら、自らしてしまった行動に悶えていた。


「やっぱ私たっつの事好きなのかも...!!」


そして、綾香は口角が上がったままルームシェアハウスに向かった事を、誰も知らない。




数分が経ち、俺はその家の前まで来ていた。おそらく、綾香は自分の部屋にいるはず。


コンコン...


ノックをしたが、反応が無い。


「あ、綾香ー...?」


また、反応が無かった。俺は玄関のドアの前で息をつき、ドアを引いてみる事にした。


「開いてる...」


鍵を閉めるのを忘れるほど、急いで部屋に駆け込んだのかは分からないが。俺は中に入って、綾香の部屋に向かった。

主な登場人物

住田竜司(すみだたつじ):主人公。紫陽花高校1年1組。

福留結希(ふくどめゆき):紫陽花高校1年2組。

水月心寧(みずきここね):紫陽花高校1年2組。

一ノ瀬綾香(いちのせあやか):紫陽花高校1年2組。

桃瀬詩織(ももせしおり):紫陽花高校1年2組。


Ry77「高校生だぜーい。友達が出来るか怖いです」

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