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意外に強い二人

ここらへん面白くない?私も面白くない。後3日くらいで面白くなります。

 二人の服装がカジュアルになってるぅぅぅぅぅぅぅう!!まひがなんか住人から追加で焼き串もらったぁぁあぁぁあ!!


「手短に説明しろ!!(ボソッ)」

「あの後、絶望感が町を覆っていた。そしてミサイルの追撃が」

「嘘でしょ!?」

「きた。それを俺達が華麗に撃ち返したらこうなった訳よ」

「それだけで······?」


 たかだかミサイル撃ち落としただけでこんな歓迎ムードになる?昨日まで隕石落とそうとして脅してたんだよ?


「そうだな、後はこれよ。財宝の力は偉大だねぇ······」

「100パーそっちが原因でしょ」

「やっぱそう?」

「うん」


 そりゃ皆に財宝わたしゃ歓迎ムードにもなるわ。金の力ってのは偉大だなぁ······(白目)

 その財宝の価値ももうこの戦いが終わればなくなるっていうのに······。


「まぁそういうわけだ」

「「なるほど······」」

「心を掴めたならいいでしょう。それで、動きはありましたか?」

「いや、あの部隊の全滅がかなり効いたようで特に動きはないね。特に帝国に。あの場の司令官は帝国四将の一人でね」

「確かにあれは強かったですね」


 白露が珍しく1分以上戦ってたからね。相当の手練であるのは間違いなかったけどやっぱりすごいのだったか。


「いい時間稼ぎになりましたね!!」

「あぁ、お手柄だ。それに先の軍隊の4割はロンバルディア同盟で構成されていてね」

「へぇ〜······」

「後で新しい脅······親書を送る事になりそうだよ」


 この間の親書を突っぱねた、もしくは最初から潰す気だったわけね。やってくれるじゃあないですか。


「まま〜、お腹すいた〜」

「あぁごめんなさい。今作りますからね〜」

「えー」


 サマエルが割って入ってきた。え〜だってえ〜!かわいい〜!!起きたときってお腹空いてるよね〜。分かる。


「大丈夫サマエル。多分もうそろそろ出来るから」

「ぱぱ、何言ってるの?」

「まぁまぁ」

「あの、二人共。もう出していいですか?」

「ふぇ······」


 ふぇ······だって!かわいい!!そして懐かしい!俺も最初の方はそんな反応してたな〜。嘘でしょみたいな顔してる······。

 分かるわ〜。どう考えても焼かなきゃいけないものが一瞬で出来てるもんね。サマエル賢いから余計驚いてるんだろうなぁ〜。


「はい、ご飯ですよ〜」

「ぱぱに箸が無いよ?」

「大丈夫。サマエルは自分のご飯に集中してていいですからね」


 サマエルが食べている時を見計らってあ~んをされている。俺の事を甘やかすのは死んでもやめないという意地が感じられる······。

(主様、勘違いしてるかもしれませんけど一週間したらおおっぴらにやりますよ?)

 嘘でしょ?サマエル引かない?

(主様、いいですか?両親が仲良くしているっていうのは情操教育上非常によろしいんですよ?)

 それは確かにそうだけど······

(では心の準備をしていてください)

 イエス・マムッ!!


「どうして二人ともそんなに表情がころころ変わってるの······?」

「ふふふっ、好きな人が出来たら分かるようになりますよ」

「ぱぱ、ままが何言ってるのかわからない」

「Don't think feel」

「O、Ok」


 納得もしてないし理解もしてなさそうだけど謎の雰囲気に飲まれてご飯を食べ始めた。目玉焼きを食べて目を剥いている。

 分かる。めちゃくちゃ美味しいよね目玉焼き。中は半熟なのに、外は白身という温泉卵のような美味しさあるよね。


「ふぅ、満足」

「それは良かったです。そういえばあの二人は?」

「どこだろうね」

「ここだ」


 ベランダに同化してたぁぁぁああぁぁぁあぁぁあ!!そしてトーラーはサンドイッチもきゅもきゅしとるぅぅぅぅぅぅぅう!!


「びっくりさせないでよ······」

「無理な話だ。驚いた顔を見るのが趣味なもんでね」

「けっ!」


 サマエルがびっくりするだろうまったく。修行中にいたずらにでも目覚めたの?擬態能力あるならありえる······。


「さて、栄養も補給したことだし君たちには少し仕事をしてもらうことにするよ」

「え、何々?」

「白露にロンバルディア同盟中に矢文を撃って欲しいんだ。それも時間停止中に当ててもらいたい」

「悪趣味な事考えますね······」

「くっくっくっ、ミサイルをお見舞いしてきたんだ。こちらもお返ししなくてはいけないだろう?」


 サマエルの情操教育的に、顔輝いていらっしゃる!?まぁ神から人間の知覚能力を向上させるよ······待てよ。


「現実世界側の人間に芽生えた能力達は偽神が仕業ってのはまぁ、分かる。でも魔法は?現実世界側の人間は魔法も能力もない人間は少ない。けど異世界側は魔法が使えない人間が多いと聞く。知恵の実というのはそういうことなの······?」

「君も気付いたか······そうだよ。知恵の実というのは単に認識の限界を越えるものなんかじゃない。能力のない広い意味での人間に魔法の才を埋め込む物だ」

「どうしてサマエルは······」

「······ヴィクトリアが気に入らなかった。ん······つまらない話はおわり。早く続き」

「あぁ、うん」


 知恵の実を上手く使ってくれて嬉しいっていうのはトーラーだけじゃなく俺にも向けられてたんだ。


「ごほん!それでは続けよう。できるかい?白露」

「もちろん。イージス艦に乗ったつもりでいてください」

「あぁ、頼むよ。これが脅迫j······親書だ」


 ドヤ顔の白露かわいい。サマエルもワクワクしてる。時間停止が気になってるのか、それとも白露の腕前が気になってるのか······。

 まぁどっちにしてもサマエルには見せないんだけどね。動ける人間増やすと時間停止短くなるし。


「ふふふふふ。主様、いけますか?」

「いつでもいいよ?何なら今からやる?」

「どうぞ」

「ジ・アース!!」


 ──時は止まった。


「止まってる、ぱぱさすが」


 サマエルが動いている!?トーラーの頬をペタペタ触ったりしている!?動けないはずなのに!!


「シッ!」


 白露が障壁を伝って空中を華麗に駆け上がっていく。そしてすぐに見えなくなった。キリキリという音が聞こえてくる。

 ──3秒、経過


「ふぅ·······ぐぐぐぐぐ」


 物凄い数の弓矢が飛んでいき、そして止まった。サマエルが目を輝かせている。またキリキリという音が聞こえてくる。

 ──6秒、経過

矢が別の角度から飛んでいき止まる。また別の角度から矢が飛んでいく。弓の軌道が美しい。


「おー、まま凄い」

「そうだね〜」


 サマエル分かるか〜。まますごいよね〜!!最近はスタミナも付いてきてるから本当敵わなくなって、それはいいんだよ!

 ──11秒、経過

白露が糸を垂らしてゆっくりとこちらに降下して、来るのをやめて障壁を蹴って地面に衝突してきた。

 ──時は、動き出した。


「アミノハバキリ・裂」


 空気を切る音と衝撃波が地響きを起こす。何十、何百もの残像が流星郡のように空に残っている。


「どうですか?」

「「す、すごーーーーーー!!」」

「そ、そうですか///」

「さすが白露っ!!」

「すごいでしょう///」


 ドヤ顔してる。してるけど口元はぴくぴくしてるし耳元も赤い。照れてるの隠せてない。

 でも本人は隠せてると思ってるんだよね。控えめに言って超かわいい。


「さて、果報を寝て待ちましょうか」

「そうだね」

「修行中にまた恐ろしい技を作ったね······」

「二人は作らなかったんですか?」

「まひはどんどん増えたんだがボクは派手なのはね······」

「そうですか······」


 トーラーは確かにテクニカルな技は得意そうだけど派手なのは能力では無理そうだもんね。


「おっと······」


 大量の弾幕を弾いた!?そしてそれを発射方向に向かわせて次弾を弾き返したっ!?どうやったらそんな芸当が······!!


「どうやって······」

「なに、簡単な話だ。こういう弾は魔力で誘導されている。それを模倣してやれば、このとおりだよ」

「ほへ〜」


 派手なの使えるじゃねぇかぁぁぁぁあ!!こんなの使えといて派手なのはね······じゃねぇよ!

(久々のキレのあるツッコミですね)

 ツッコみたくもなるわ!言葉詐欺にもほどがあるでしょ!!

(それは、そうですね)


「ふむ、ロンバルディアが性懲りもなく撃ってきたようだね。打ち返されたと知ればよりビビるだろう。流石ボク」

「ロンバルディアしつけぇ〜」

「大商人の連合体が催行決定機関ですからね。きっと野蛮なんですよ」

「ほへ〜」


 商人なんだったらもっと穏当になりそうなものなんだけど······。何回も全滅さられてるんだから学べばいいのに。

(商人だからこそですよ。ここで折れたら交渉が不利になりますから)

 なるほどなぁ。分からなくはないけど、たった四人に全滅させられてる時点で既に不利でしょ。

(この攻撃で自分達の力を誇示して少しでも有利にしたいんですよ)

 はへ〜。そんな無駄な抵抗をしてるのか。どうせ商人なんて滅びるのに。


「ふぃ〜」

「ちょっと見ない間に何があったの!?」

「奏汰も飲むか?」

「飲むけど······」


 ちょっとの間にパラソルの下でトロピカルな服装で悠々とジュース飲んでるの!?リラックスしすぎでしょ!!ジュース美味しい······。


「主様〜」

「白露ッ!!」


 白露もハート型サングラスに水着姿でこちらに手を振っている。胸が上下に激しく揺れている······素晴らしい。


「え、目隠し······」

「はい、口開けてくださ〜い」

「ん······」


 口の中に何かコリコリしたものが突っ込まれる。うっすら塩の味がする。これは、牛乳いや、にしてはちょっと薄いし。


「ふっ、はぁ、はぁ、ふぅ」

「ひゃひひょーふ(大丈夫)」

「ひゃいっ」


 口からコリコリしたものが離れた。何なんだったんだろーなー、皆目一切合切検討がつかないなー(棒)


「美味しかったですか///」

「う、うん///」

「そ、そうだ、パフェもあるんですよ!!」

「へ、へぇ〜。食べたい食べたい!」


 パフェの味は全く分からなかった。どうやって食べたのかすら思い出せない上に恥ずかしくて白露の顔を見れない。


「ほぅ、来たようだね」

「失礼申し上げます!ロンバルディア代表ミラノ=レナーニャであります。この新書の差出人にお目通りをお願いいたします」

「そうかそうか、君達は差出人に気も遣えないのか······」

「そ、そのような事はっ!!」

「なら······“誠意”を見せてもらおうか」


 やってきた男は顔面蒼白になって震えている。見ていて気持ちがいい!!さて、一体どうしてくれるのかなぁ?


「この国のつ、つつつ通行権を······」

「君は我々を舐めているのかい?これは滅ぼs」

「やめてください、それだけは、それだけは!!同盟の盟主権でも何でもお渡しするのでそ、それだけは!!」

「では、渡してもらおうか」

「はっ!!」


 ミラノ=レナーニャだっけ?がいい笑顔のトーラーを見てわなわな震えだした。一杯食わされたのに気づいたんだろう。


「言質は取ったよ」

「ぐ、ぐぐぐぐぐ」

「さぁ、早く伝えてもらおうか」

「な、何の事だか」

「これが、見えないのかい?」


 天井からモニターが降りてきた。そこには弓を引いている白露が写っていた。いつの間に······。


「わかりまし、た」

「では行きたまえ」

「······はい」


 ミラノ=レナーニャが出ていった。が、うかつに喜ぶことはできない。聞かれてるかもしれないし。


「······」

「······」

「え、なんですかこの重苦しい空気」


 白露よ、うかつに喜んで相手方がゆすりに使えそうな会話を漏らすわけにはいかないんだ。

 だからこうやって碇ゲ○ドウのようなポーズで重苦しい感じで待つしか選択肢が無いのですよ。

(そ、そうなんですか)

 そうなんだよ。これだから商人は嫌いなんだ全く。


「そろそろ?」

「まだまだだね。王国領から出ていない」

「そう······」

「ぱぱ、ひまー」

「うんうん、遊ぼうね〜」


 サマエルの暇コールには勝てない。むしろ今まで我慢出来ていた事の方g······もしや寝てた?

(えぇ、ぐっすりと)

 そうか、惰眠を貪ってたのか······いいなぁ俺も寝たい。最近全然寝てないからなぁ。


「本よんでー」

「分かった。これ、だ、ね······」

「ぱぱどうしたの?」

「なんでもない」


 『○イカル倒産から学ぶ経営者の重要性〜栄光と転落〜』······専門的すぎやしませんかね?法律関係もバッチバチに書いてあるんですけど。

 まぁ読むけどさ。読むけどね?面白そうだし。チョイスが渋いよ。


「○イカルは······」

「来たようだね」

「何g」


 ドアが蹴り開けられた。逆光に照らされる見覚えのある四人のシルエット。ま、まさかあいつらが······


「お久しぶりです〜、おやぁ、おやおやおや〜?そちらの子はお子さんですか〜?かわいいですね〜」

「どう見ても実子じゃねぇだろ!!羽みえねぇのかよ!!」

「家庭の形とは多種多様、これだから血縁でしか物事が見えないような馬鹿は······」

「んだとぉ!貴様に言われたくねーよ豹変ババァ!!」

「ば、ババァだと!?私はまだ没後30年の死にたてだぞ!?」

「うるさい、まだちいさいんだよ」


 羊の魔人が喋った!?寝ていないと戦闘すらできないのに!?なに、明日は空からマーマレードでも降ってくるの!?


「そ、そうだな」

「済まなかった」

「zzz······」

「「寝やがったーーー!!いてっ!!」」

「うるさいよ〜」

「ア、ハイ」


 流石店長、クレーマーへの対応で培われた威圧スキルを遺憾なく発揮していく。占領用援軍ってこれだけなの?ちょっと少なすぎやしませんかね?


「君達、外を見てごらん」

「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!」」」」

「こ、これは······」

「総勢、2千の魔人達だぜ。少ないとは言えねぇだろ?」

「へぇ〜」


 2千か。総人口があんまりいないことを考えればかなり凄い数だ。これだけ防衛に割けるなら帝国攻めも楽にできる。


「私もこの子もついていきますよ〜」

「zzz······」

「足手まとい」

「ひどいですね〜」


 鈎爪が俺の首に押し当てられている。トーラーとまひも地面に埋まっていた。やっぱり見込んでいただけの実力はある。でもね


「お粗末ですよ」

「きゃいんっ」

「zzz······」

「まぁ中々の手際ではありますが、私達は乱戦していくことになります。そこをあなた方が付いていけるとは思えません」


 そう、俺達は白露の最大火力シャルルを帝国領に落としアミノハバキリを打ち込みまくった後山をかけ下るように攻めていく。

 当然敵の追撃は激しいだろう。全市民が武装している可能性すらある。そんな中を攻めてなど······


「起床」

「「「「ふぁっ!」」」」

「分かっていただけましたか〜?」

「分かりました。着いてくるのを認めます······」


 全部夢の中だったっていうのか?一体いつそんな精神攻撃を仕掛けたんだ······。この四人、思ったより強い。

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