帰って来たらなんかアレなんだけど
「なんで落ちてくるし!!口に出さなかったっていうのに!!(ボソッ)」
絶対障壁を頭上500メートルに展開。白露が障壁を蹴り上がり、瞬間アミノハバキリを撃ってミサイルを撃ち落としていく。
「起きないでくれよ〜3人共」
「どこから当てて······そこか。主様、見つかりました。平原から撃ってきてます」
「他はなかった?」
「おそらく、ただ有ったら困るので二人を起こしておきましょう」
「分かった」
まひを布団から引きずり出した。地面に落ちた途端に魚みたいにバタバタしていた。コミカルな動きはやめてほしい。
「「な、何が」」
ハモるな。トーラーも起きてすぐだと能力使えないらしい。能力の弱点が結構致命的なんですが······。
「実はですねカクカクシカジカでして」
「······なるほどね。分かった。ここはボク達に任せて先に行きたまえ」
「気遣い、感謝します。行きます」
「あぁ」
白露のはら部分に乗ってしっかり腰に捕まった。そして、白露が走り出した。空気の摩擦が酷い。熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い。
(主様、後コンマ数秒耐えてください!)
出来るだけ早くぅぅうぅぅぅう!!
「はぁ······はぁ······はぁ」
「お疲れ様です──はぁぁあぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあ!!」
回復が入った。そしてアミノハバキリを連射していく。連合軍兵士達が死んでいく。ミサイルの分、たっぷりお返ししないとね。
「ふんっ!」
聖剣に魔力を込めて地面に投下、同心円状の爆風が覆う。そこに降下して聖剣を回収、魔力を込めて斬撃を飛ばして血の雨を浴びる。
「ぁ······」
「ぜぇやぁっ!!」
首をかっ捌き、胸を突き刺し、体を真っ二つにする。飛んできた魔力弾をよけつつ、魔力を込めて剣を円状に振るう。
血の雨が俺を赤く染めていく。汚ぇ。むさ苦しい野郎の血なんて······っと。女も居るのか。
異世界側の人間は何故か能力が単調だと言う。命中強化系が多く集められてきたんだろう。女だったところで汚いものは汚いけど。
「怯むな!!我に続け、ぇ······」
「自分から前に出てくれて助かりましたよ」
白露が前に出てきた旧世代の装備の女騎士の首をへし折った。頭がだらりと胸の前にぶら下がる。
「祈りの聖撃!!」
「ご、ほぉっ」
白露の腹から剣が生えた。こ、このクソアマがぁあぁあぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!時間を止めて一気にカタをつけてやr
「チィッ!」
「撃てー!!足止めだけでもするのだ!!」
避けられる。それに捌いて逆に誤射させることも出来る。だが動くことはできない。くそぉっ!!こんなところでぇ!!
「主様大丈夫です。集中していてください」
「······分かった」
〜〜〜〜〜〜〜〜side白露〜〜〜〜〜〜〜〜
主様は避けるのに、しっかり集中してますね。さて······やりますか。久しぶりに骨のありそうな相手。
「ふんっ!」
「ぎぃっ!!」
伸ばさずにそのまま棍棒のように振るう。弾いたっ!!こざかしいっ!
頭、腕、腰、足、腕、足、頭、腰······とランダムに振るっても対応してくる。
「聖撃!!」
「チッ!」
高速で空中に飛びあがりアミノハバキリを一発、障壁を足場に飛びかかり鎧を段々と剥ぎ取っていく。
「ふぅ······はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ごっはぁっ!」
体半分消し飛んだだ!?馬鹿なっ!動体視力、命中範囲、殲滅力、全てが別次元······。
でも勝てないわけじゃあないんですよっ!
「シャルルシャルルシャルルシャルルシャルルシャルルシャルルシャルルシャルル!!」
「無駄だ」
隕石を切り裂いた······?斜線誘導してるだけで小さめの隕石であることには変わりないっていうのにっ!!
「無駄だ。同じ手はくわん」
「チッ」
マッハ365で飛びかかっているというのに当たらない。とにかく縦横無尽に駆け続ける。
「当たらないと言っているでしょう!!」
「当たらないのは織り込み済ですよ」
「なn······」
「〆糸」
駆け巡りながら設置していた糸をマッハで締め上げ、大きめのサイコロステーキを······
「なにっ!?」
「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
剣で糸を絡め取って耐えている······!!ならこうするまで!大地に抱かれて死になさいっ!
「祈りの聖撃!!」
「無駄無駄無駄ァ!!」
マッハで動かしているというのに空中でこちらに攻撃、その執念には感服しますが······遅い。私に当てたいなら光程度早くないと。
「ぐはぁっ!」
「溶けてなくなれぇぇぇぇぇ!!」
空中で前回転しながら武器を振るう。伸びることによって威力が増し、あたった瞬間地面が割れる。そして、溶岩が吹き出した。
「ぬわぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあ!!あ、あがぁぁぁぁああぁぁぁぁあ」
「終わりです!」
そのまま頭をぶち抜······けない!?しまった逃した!!このままじゃ······頭が宙を舞っていた。私のじゃない。相手のだ。
「まったく白露は詰めが甘いね〜」
「主様!!」
首が飛んだ衝撃なんて全て吹き飛んだ。はぁ······ふつくしい。からかうときの普段と真逆の優しい目付きと、わずかに上がっている口角。
それが持ち前の美造形と相まって素晴らしい!!こんなにカッコいいのに自己肯定感が低いなんて本っ当さいっこーーーーー!!
「主様こそ詰めが甘いのでは?」
「あ、うん。ソダネ」
飛んできた魔法弾を潰して見せつけられて目が点になってる主様かわいい!!今すぐ抱きたい!!
〜〜〜〜〜〜〜side 主人公〜〜〜〜〜〜〜
「さてと······帰ろっか······あ」
「どうしたんですか?」
「念の為にシャルル十発くらい打ち込んどいた方がいいかな〜って」
「確かに······それもそうですね」
地面にクレーターが信じられない頻度で出来ていく。壮観だ······。通常勝利とは3割程度の損耗を指す。
だが、俺達にはそんな生易しい勝利は許されていない。数を出せば勝てるなんていう発送をさせないように確実に全滅させないと。
「帰りましょうか」
「そうだね」
俺達は占領地に戻った。障壁は······よし、保ってる。市街地への被害もなし!これで俺達が最強だって分かったでしょう。
「「「うぉぉぉぉぉおぉぉぉお!!救世主様ぁぁぁぁぁあ!!」」」
「「ナニコレ」」
「おぉ、君達お帰り」
「食うか?」




