決着 聖女
シン・エヴ○のparanoi○を聞きながら読むといいかもしれません。
白露が睨んできている。気持ちは分かる。俺だって二人だけに任せられない。でも優先順位は圧倒的に本国が上。
それにここで聖女を倒せば王も納得するし収穫祭が終わるまでには何とかなるはずだ。だから頼むよ白露。
(······ずるい。主様に頼まれたら断れるわけないじゃないですか)
ごめん。後で何でも言うこと聞くから許して?
(······言質、とりましたからね)
「分かりました。なるべく早く戻ってきますからね!」
「「ウバラセス、ミア(任せなさい)」」
「ふふっ·····頼みましたよ!!主様っ!!」
「ジ・アース!!」
──時は止まった
「ぉぉぉぉぉぉお!!」
「コォォォォォォォォォォォ」
白露の呼吸が変わった。本気だ。本気で走ってる。風圧と摩擦が大変な事になってる。だがたかが一秒、絶対に耐える。
──一秒、経過
「着い、たっ!」
「王城です!!」
目標は王城に特攻をかけていた。陛下が目標を睨めつけ、周りには塔を攻略した面々が息も絶え絶えに転がっている。
白露がその面々を回復して、四方に投げた。白露が直したから多分大丈夫。後は一人っ!
──3秒、経過
俺は聖女の首を落として頭をかち割り、脳味噌をめった刺しにした。その後体を2つに分けて、内臓をボロボロにした。
──6秒、経過
「主様っ!」
「分かったっ!「「グランドクロスっ!!」」
──8秒、経過
「「うりゃぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁああぁあぁぁぁあぁぁあぁああ!!」」
聖女だった物をさらに細かく切り刻んでいった。白露が最後にシャルルを放って肉片を跡形もなく消し去った。
──時は、動き出した
「ふふふふふふ、ふーはっはっはっはっ!ひひひひひひひひひひ!!」
「やっぱり生きてますか······」
「白露と同じとは到底思えない······」
やっぱり早いっ!この間より早くなっている。だが、避けられない事は無い。
「あーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!」
「人間騙るなら言葉くらいまともに喋、れっ!」
躱してざまに杖を地面に叩き落とし、そのまま蹴り上げる。そこに白露が壁から飛び掛かった。
何発もアミノハバキリが打ち込まれその後に頭を金棒でぶち抜いた。
「ァア······ヒュヒュ······ァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「チッ!死に損ないめっ!!」
魔力を流して、ない!?素の身体能力だけでこんな動きをしてるっていうのか!?まっすぐストレートっ!!
「はーはははははははははははは!!」
「いい加減にしな、さいっ!!」
白露が上から飛びかかり心臓をぶち抜く。そのまま頭を掴んで壁に当てゴリゴリ削っていく。
「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「消し飛べ!Erzwungener Aufstieg!!」
切り裂いた部分が消し飛んだ。どういう原理かしらないけどこの剣は魔力を込めて振るうと爆発する。
「ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァア!!」
「こいつ、さっきよりも肉体が······」
「主様、この能力の本質が分かりました!多分魔軍司令ハド○ー方式です!!」
なるほど倒されたらより強くなって復活するわけか······。ずりぃ!!
──殺せないなら、殺さなきゃいいじゃない。心の中のマリー・アントワネットがそう言った。
「ふんっ!」
「は、ははなはなはは······ぎぁあぁぁぁああぁぁぁぁぁあ!!」
「やっとまともな悲鳴を上げたな」
「な、何をしたのです!?」
「さぁね?自分で考えな」
切った場所の時間を止める。そんな簡単な事で問題を解決できるなんて、案外脆いものだ。
「ぎぃあぁぁぁぁあぁぁあぁぁああぁぁ!!」
手足、胴を切り落としてもまだ生きていられるなんて本当にしぶとい。それもこれで爺(ゆ終わりだ······。
「あ······がっ」
4つに顔を切り裂い た。聖女が白目を剥いて遂に喋らなくなった。ようやく死んだか。
「残してきた二人の元に向かうから後は任せますよ。後、すぐに占領用の兵をお願いします。出来れば一週間程度で!」
「······え、あ、はい」
俺達は北大陸に向かった。首のパーツが摩擦で燃えないか心配だったが、燃えることは無かった。
「案外遅かったね」
「面倒くさい能力だったので······」
「そうか。それは後でじっくり聞くとしよう。それで首は······」
「はいこれ。これ以上大きくすると復活するからこうなっちゃった」
「なr」
「そ、その目は······!!」
まひに抑えられていた王がこちらを見てぶるぶると震え始めた。ようやく自分が相手をしていたのはヤバい奴だと理解出来たようで何より。
「さて、陥落の知らせの準備は出来たな?」
「······はい」
収穫祭の最高潮、王から国民達に陥落の知らせが伝えられた。暴動を起こす人間は居なかった。隕石が効いているんだろう。
「さて、私達はこれから長い持久戦に入る訳なんですが······」
「そうだね······攻められないか心配」
「ロンバルディア王国······。勇者を支援した国家として有名なので教会に動かされた神聖アーガス皇国と共同で攻めてくる可能性ありですね」
そんなことになれば俺達に勝ち目は無い。別に生き残るだけとか全滅だけならできない事はない。
ただ、俺達四人だけしか援軍が来ないとなると指揮が絶望的に下がって離脱者とかが出かねない。
「糸人形で親書だけでも送っときます?」
「······やらないよりはマシか。宝飾品とか付けたら懐柔できるかな?」
「おそらくそれでやっと最低限の礼儀を持っている輩だと認識されるだろうね」
「えぇ······マジ?」
それでも多少の時間は稼げるだろうしやらないよりはマシか······。白露に頼m
「準備は出来てます」
「さすが白露!!大好き愛してる!」
「ふふふっ、もっと褒めてください!」
「天才過ぎ!素晴らしい!!天使!」
「ごほんっ!そろそろいいかな?」
「「ア、ハイ」」
白露が目を閉じて糸人形を操り始めた。チャント関節曲がってるし一体どういう原理なんだろう?
「お土産はこれでいいかな」
「ふむ、これは紫水晶だね?」
「そう。魔力バッテリーとして有名なアレだよ」
「首都付近の地面は大体これだが······、喜ばれることは間違いないだろうね」
「でしょ?」
まひと白露から怒りのオーラと共に剣と糸が飛んできた。······もうやめとこう。うん。危ないしね。ははは······。
暇だなぁ······。白露は糸人形だし、トーラーとまひは話してるし。散······パトロールしよ。
「だだっ広いなぁ」
下に下に降りていくと無人の廊下に辿り着いた。コツコツという音が響き渡ってちょっと楽しい。
「扉······?」
突き当りに扉が有った。こんなの開けるしかないよね!!さーて、お宝っお宝っ。
「何だよ、これ······。何なんだよ、これ!!」
さて、主人公が何を見たのか。それはお楽しみに




