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観光······なのか?

『夜がキタァァァアァアアァァァァァァァ!フルスロットルルルルルルルル!!エンジンの負担なんて知ったことかぁぁあぁぁ!!宴の始まりりりりりりりりりり!!』


 残念女騎士の発狂と共にもの凄いスピードを出し始めた。予備のエンジン積んであるのかな?大丈夫、帰れる?

 そんな心配は物理的にふっ飛んだ。揺れすぎて考え事をする余裕が行方不明になった。こんなの船の揺れじゃない。なにこれ?


「あぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

「ぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

『目標地点まで後5分ッ!これだから操舵はやめられないッ!ヒィィィィャッハァァァァァァァァァァァァァァァァ』


 クレイジー残念女騎士の操舵に数時間ほど振り回された。生きた心地がしなかったわ。陛下、頼むからもうちょいマシな人材送ってくれ(切実)


『着いたぞ』

「こんなのもう二度と乗りません!」

「本当に勘弁して欲しいよ······」

「おや?君達は楽しめなかったみたいだね」

「逆になんで楽しめたの······?」


 まひもトーラーもどうしてそんなに余裕そうなんだよ······。トーラーは分かるけどまひはなんで環境に適応······能力模倣の結果か。


「ふむ、普通だね······。もう少し欧風だと思っていたのだが」

「もう近代文明に触れて一世紀はたっている。観光名所や要塞以外は現代的だな」


 二人がめっちゃ的確な分析してる······。そっか、もう一世紀になるのか······。魔法が空想の時代があったなんて信じられない。


「主様主様······」

「二人共、そろそろ行かないと。ホテルが無くなっちゃうよ?」

「そうだったそうだった。ありがとな」


 俺達は港から出てホテルにチェックインした。中々安くてびっくりしたけど、よく考えたら港って客多いからその結果の気がする。


「大部屋一つしか開いてませんでしたね······」

「まぁまぁ、会議には丁度いいから我慢しようじゃないか」

「······そうですね」


 会議なんてしないんだけどね······。大体やること決まってるからね。親書を持って王城に突撃。後は脅······交渉するだけ。超簡単なお仕事だ。


「王城の位置は分かっているんだが、一つ問題がある」

「なんですか?単刀直入にどうぞ」

「朝の執務会議の時間が分からない」

「致命的過ぎる······」


 執務中に突撃しなかったらインパクトが無いから脅······交渉が上手くいかないじゃん。明日は張り込みに使うしか無い······。

 まぁ観光できると思えばある意味ラッキーと思えないこともないかもしれない。


「主様、フォロー出来てませんよ······」

「白露、口に出してるせいで止めになってるよ······」

「お前らのその姿勢が一番のクリティカルだわ!!」


 まひが大声で突っ込んだ······?明日はなんかイレギュラーな出来事が起こりそうと見せかけて起こらないんだろうなぁ·····。


「寝ようか······」

「君達は疲れただろうし、寝るとしようか」

「おやすみ」


 布団が固い······。質が悪すぎる。コストカットし過ぎだよ。一体いくらの布団を買えばこんな固い布t······zzz


「おはようございます。よく寝れましたね」

「んあ······俺寝れてたの?」

「おーい、起きろー」

「後2分32秒〜」

「さっきもそう言ってただろ」

「ん〜」


 トーラー朝弱かったの!?朝強そうだったのに······。てかいつもまひが起こしてたの!?意外過ぎるんだけど。


「おはよう君達。繰り出すzzz」

「起きろー」

「はっ!?寝てない寝てないよ」

「分かりましたから着替えていきますよ」

「なんでお前達はもう着替え終わってるんだよ······。さっきまで寝間着だった気がするんだが?」


 白露の高速なら裸で出ても人に見つかる前に服を着れる安心仕様だからね。人前であっても着替えられるのだよ。ふはははははは!!


「私達は外で待っているので着替えて出てきてくださいね」

「は〜い」


 トーラーまじで朝弱いな。俺も人のことは言えたものじゃないんだけどね······。

 頭が起きてても体は起きてないなんてことよくあるし······。いてっ。小指ぃぃぃぃぃぃぃ!


「主様〜、起きてますか〜」

「体が寝てる」

「仕方ないですね」

「うひっ」


 耳食べられた、耳食べられたー!くすぐったいしなんかゾクゾクする。舌!舌!舌っ!!


「ちゅっ······ちゅるっ♡れろれろれろ······ぐっぽっ♡ぐっぽっ♡ぢゅ〜〜〜♡起きました?」

「起きた。······出来れば毎朝やって欲しいです」

「ふふふっ、なんで敬語なんですか?もちろんやってあげますよ。へ・ん・た・い・さん♡」

「ぉうんっ」


 耳に囁かれるのめちゃくちゃゾクゾクする。なんで一言一言区切っただけでこんなにえっちぃんだろう。誰か教えて······。


「さて、迷惑を掛けたね。行こうか」

「分かりました。準備はいいですか?」

「「「ばっちり」」」

「行きますよ!」


 白露が俺達を糸で巻いて走り出した。凄い風圧で潰れそうだし耳が痛い。早く、早く終わってくれ······。


「げひっ」

「ひゃっ」

「あ·····ぐ·····」

「皆さん、着きましたよ?」


 地面に激突してそれどころじゃ無い。摩擦で体も熱いし立ち上がれない······。いつもこんな中を走ってる白露超凄い。


「城付近に来てみましたが、どうですか?やってます?」

「Now loading······」


 今やってるのか······。今が朝3時くらいだから流石にこの時間にはやってないと信じたい。側近達も起きてないだろうし。


「まだだね。パンフレットによるとこの辺りは城を見に来た観光客向けの店が多いようだ。商品も確認できた。観光客に偽装して時間を調べよう」

「「「了解」」」

次も戦闘シーンです!

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