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病町へようこそ  作者: 亜鶴間時間暁
2/10

病町2

    2


「おい、じいさん!大丈夫か!」

「ううっ、ごほごほっ」

「こんな道ばたで。誰かいないのかよ。じいさん家このへんか?家族の人とかいないのか」

「…だ」

「へっ?」

「大丈夫だ。すまんがこれで水を買って来てくれんかい」

「え、ああ」


「ほら」

「…ふう。」

「大丈夫なのか」

「ああ、薬がきれて発作がおこったようだ。ありがとよ助かった」

「はあ、びびったぜ。救急車よんだほうがいいのかと」

「いや、もう落ち着いた。だが一応お医者にいっとこうかな」

「そのほうがいい。そこの総合病院だろ?つれてってやろうか」

「いや私がかかっとるのはそこじゃないんだ。少し離れた町にあってな」

「どこだよ」

「…言ってもあんたは知らんだろう」

「ここ地元だから」

「病町」

「…ヤマ?」

「病町総合病医院というところだ。そこのお医者は優秀でな。ずいぶん前から面倒みてもらっとるのさ」

「ヤマイマチなんて聞いた事ないけどな。新しくできたとこでもなさそうだし」

「そりゃ知らなくて当然さね」

「どういう意味だよ」

「いや、とにかく私はそこへいくから。若い人ありがとな」

「歩いていけるのか」

「バスで一時間半」

「まあまあ遠いじゃん。」

「平気さ」

「なあじいさん、そこの医者は優秀だってさっきいったよな。物忘れとかも直せるのか?」

「どうかな。だが総合診療医だからな、みてはもらえるかもしらんな」

「俺も行く」

「うん?」

「俺もちょっと厄介な事わずらってんだ」

「あの人は病人なら誰でもみてくれら」

「あの人って?」

「行けば分かる。ちょうどバスがきたぞ。行くかね」

「なりふりかまってられないからな。可能性があるなら何でも試してみないと」


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