↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女や攻略者と距離を置きたいので婚約者候補との関係を解消します。  作者: 九幻琴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
10/10

聖女召喚後、イアン様からの手紙ですわ

 あれから半年が経ちましたわ。


 全員と婚約解消できなかったことも有りますが、婚約者候補の解消だけでは弱い気がして、海外留学をする事を考えましたの。


 聖女と攻略者たちから逃げる為、なんて言う訳にはいかないので、別の言い訳を考えましたわ。

 

 高位貴族ただ一人の女生徒ですから、聖女のお世話役になってしまいますの。

 お世話役になると、彼女を婚約者にしようとする元婚約者候補たちとの接触が増えて気まずいくなりますわ。


 それで、聖女が召喚されたら留学したい、とお父様に申し出ましたの。

 ちょっと我儘で苦しい言い訳だとは私も思います。


 ところが、考えられる筆頭がアウグスト殿下だったことで風向きが変わりましたわ。

 あの突撃の時の状態だと、何を言い出すか分かりません。

 ついでに、第二妃の話を蒸し返しかねません。

 大体お世話役になれば、あの非常識な突撃を、私が盾になって防ぐことになります。



 と言う訳で、いっそ最初から外国の学園へ入学してしまえとなりました。


 こちらにはアウグスト殿下も聖女も他の攻略者も居ません。

 とても平穏で快適な学園生活ですわ。


 そして学園生活を満喫して三か月後、イアン様からお手紙が届きました。


 既に聖女も召喚されているはずです。

 心変わりもあり得ます。

 何が書いてあるのか分かりませんが、気を引き締めて読むことにいたしましょう。




_____________________________________






   シャリアヘ


 君がフィブセン王国に行ってからもう3月になる。

 そちらでの生活はどのような物だろうか。


 君が急にフィブセン王国の学園に入学すると聞いた時には驚いたが、今ではこれで良かったのだと思っている。


 こちらでも新学期が始まった。

 本当なら君も今学期から同じ学園に通っていたはずだったな。本来なら、君と……いや、繰り言は良そう。


 貞節の誓いはとても効果がある。新学期になって寄って来た女達が、天罰を受けて随分少なくなった。

 君と婚約する前に比べて、随分と過ごしやすくなったよ。


 そして、君の予想通り聖女が召喚された。

 アウグスト殿下がいつも側にいて、側近たちも側についている。

 特に、ファルコ=トミアセ侯爵子息とアクテア=ドニントン侯爵子息はアウグスト殿下といつも一緒にいるので、三人組と認識されているよ。


 そして、君の予想通り、アウグスト殿下は君を聖女のお世話役にしようとしていたよ。


 今はトミアセ侯爵子息の婚約者であるアドゲーツ伯爵令嬢がお世話役をしているのだ。

 しかし聖女が同学年の者が良いと言ったとかで、姿が見えない君をお世話役とすべく、婚約者の私の所まで訪ねて来たんだ。


 君が他国の学園に入学したと知ると、呼び戻そうと君の家へ行こうとしていたよ。

 その時、君の家へ行こうとしたアウグスト殿下をドニントン侯爵子息が組み伏せて、トミアセ侯爵子息が道理を説き始めたんだ。

 これは君にも直に見て欲しかったよ。


 最近名物になりつつあるやり取りなんだ。


 こうしてアウグスト殿下を止める為に、二人はいつも側にいるのかもしれないね。


 聖女は


「あんな方が婚約者だなんて、大変ですわね。」


と同情するように言いながら、私に触れて天罰が落ちていたよ。心の中では何を考えていたのやら。


 聖女は、私がいる場所をどうやって知っているのか、一人の時に突然現れてくる。

 そして、こちらが警戒していても確実に触れてくる。

 結果は天罰なのだが、何故居場所がわかるか不明なので怖くなって来るよ。


 君の兄であるセルシオ殿も同じようなことを言っていた。

 一人でいると脈絡も無く表れて、体に触れては天罰を受けて去っていくと。

 おかげでセルシオ殿とは友人になれたよ。


 そういえば、二人で聖女の事を話している近くにハロン画伯も居てね、僕達の意見に同意だったらしく、激しく首を縦に振っていたよ。

 それから二人でいるとたまにやって来て、僕やセルシオ殿をスケッチしている。


 こうやって2~3人でいるとやって来ないのだが、一人だと聖女がやって来るのが怖いよ。

 これで君がお世話役であれば君の婚約者や兄として嫌でも接点が増えていたと思うと、君がフィブセン王国に行っていてくれてとても助かっている。


 

 ただ、アウグスト殿下はまだ君をお世話役にすることをあきらめてない。

 城の者は、殿下と聖女の様子を見て、君を第二妃にしようと画策している。


 だから、君が帰って来次第、教会で式だけは挙げてしまおうとお義父さんと言っている。

 ただし、君が帰り次第、城やアウグスト殿下も動くだろうから注意してほしい。


 それではまた、君の健康を祈っている。




                  イアン=モスコーニ






_____________________________________





 読み終わりました。


 婚約破棄の手紙でも、聖女を賛美する手紙でも無くてほっとしましたわ。


 帰国から結婚までは急いだほうが良さそうですわね。


 フィブセン王国で、でウエディングドレスとその周り一式は用意した方が良いですわね。


 結婚式も王都ではなくフィブセン王国国境に近い観光地であるクリムシアーノに大司教様がいらっしゃる時に日程を合わせて結婚式を挙げていただきましょう。


 この方が王都の教会で式を挙げるよりも、王城関係者に漏れにくいですし、国にあまりいなくても何とかなりますわ。


 イアン様への返信と共に、お父様にも手紙を書きませんと。


 それにこの分では国外にいても、虐めによって殿下に断罪されかねませんわ。

 国外追放なら、フィブセン王国に留まって、死刑などでしたら亡命ですわ。



 その為にも、この国で人脈を広げて、生活基盤を整えなければ。



 忙しくなりますわよ!


読んでいただき有難うございます。

もしも少しでも面白いと思っていただけましたら、

★を少しでもいただけますと、喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。