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元木 15 5/27 水

ep.2奥井、ep.3越後、ep.4宮本、ep.6·7·8小春、

ep.13·14唐川、ep.27佐々木6の後半部分と同じ日です。

 5月27日水曜日の朝、登校の準備をしていると真島から連絡がきた。


『佐々木は具合悪いので学校休みまーす。学校にも連絡済みでーす』


【了解】


 何故真島からなのかはわからないが、それは今はいいか。

 それより佐々木が休み、これは珍しい。

 佐々木が来ないのであれば、お題スゴロクをやるのもアリかもしれない。しかし真島からの連絡なので、佐々木が欠席なのは知らないフリをする必要がある。


 学校へ着き、数学の問題で聞きたいことがあったので職員室へ行くと、教頭先生に声をかけられ校長室へ入るよう促された。こんなことは今までなかったので、なにかあったのかと思い校長室へ入る。

 中には校長先生と何故か猫がいて、何故か炊飯器も置いてあった。


 教頭先生によると、どうやらこの猫は教頭先生の家で飼っている猫で、今朝孫のいたずらで車の中に忍び込まされ学校に連れてきてしまったのだとか。車の中に放置しておくわけにもいかないので、授業中は校長室で預かり、放課後からは生徒会室で預かってほしいという。

 杞憂に安堵しつつ、今日は生徒会の仕事もないのでそれを引き受けることにした。当然騒ぎにならないよう周りには内緒でだ。


 しかしウチでは猫を飼ったことがない。自分1人では無理だ。なので生徒会メンバーに連絡を入れる。ただし猫を預かることは伏せるため


『放課後生徒会室に集合。理由はあとで話す。用事がある場合はそちらを優先して構わない。来られる場合は返信不用』


 と、1時間目終了後の休み時間にそれぞれに送った。昼休みにでも確認するだろう。

 佐々木に送るかも迷ったが具合が悪いらしいので、余計な気を回さなくて済むように送るのはやめておいた。行動に矛盾が生じないよう、佐々木の欠席を知っていたことは誰か先生にでも聞いたことにすればいい。そもそも誰かにそんなことを突っ込まれることもないだろうが。


 ……そういえば炊飯器の説明は一切なかった。

 あれはなんだったんだ?

 自分たちで食べる用?

 猫用のエサ?

 釜の中に猫を入れて写真を撮る?

 …………わからん。


 3時間目の終了後、スマホを確認すると


『私歯医者予約してるんで無理です』


 と常盤から返事がきた。

 別に全員いる必要はないので


【了解。そちらを優先して構わない】


 と返した。


 昼休み、猫に荒らされないよう生徒会室の物を先に移動しておこうと思い、生徒会室の鍵を取りに行くと「教頭先生が倒れた!」と職員室内で騒ぎになっていた。トイレ付近は人払いがされ、救急車が到着し、職員室内は慌ただしいまま昼休みは終わった。


 5時間目の授業中にもう一度救急車の音が聞こえた。教頭先生が病院に運ばれたのだろう。大したことがなければいいんだが……。

 そういえば猫は教頭先生の家の猫だ。これは放課後どうすればよいのだろうか?


 そのことを聞くため5時間目終了後に職員室へ行くと、今度は校長先生に促され再び校長室へ。中に猫はいない。校長先生によると、梨田先生と養護教諭の丹羽先生が教頭先生の運ばれた病院へ向かう際、一緒に猫も連れていったのだとか。なので猫を預かる件はなしということになった。

 それは別に構わないのだが、なにも用事がないのに皆が放課後生徒会室に集まってしまう。


 ……お題スゴロクやるか。


 佐々木だけ外してやることに多少申し訳ない気持ちもあったが、常盤もいないのであれば仲間外れ感はなくなる。常盤には悪いが、この方がいいかもしれない。


 ……そういえば炊飯器もなくなっていたな。

 あれについても聞けばよかったか……。


 6時間目が終わり、鍵を借りるため職員室へ入る。

 ……ん? 教師たちの様子が少し変なような?

「サッカー部は休みにしました」だの「はい、野球部も今日は休みで……」だの聞こえてくる。事情はわからないが、教頭先生が倒れたこととなにか関係があるのだろう。林先生から鍵を受け取った際、特になにも言われなかったので、そのまま生徒会室へ向かうことにした。

 鍵を開けて中で待っていると、すぐに茜が入ってきた。


「コーイチ1位、アタシ2位ー」

「ノックをしろよ」

「別にいいじゃん、コーイチが鍵開けて入っていくとこ見てたし。それより今日なにするの?」

「お題スゴロクをする」

「おー! 今日やるんだ!」

「やるにあたってお前に1つ注意しておく」

「えー、なに?」

「お題スゴロクをやっている最中、去年や一昨年の話をするのは控えてくれ」

「なんで?」

「そんな話をすると菱川と藤澤がついて来られないからだ。一昨年のだと千葉もだな。実際去年あっただろ、常盤が『全然ついていけませーん』って」

「あー、あったね。アタシたちも知らない話で、カオルン先輩たちだけ盛り上がってた」

「だろ。これはあくまで1年生のためのイベントなんだから、俺たちだけ盛り上がれる話は駄目だ。それにそういった話をいちいち挟むと時間がかかる。一昨年は32ターンで終わったが、去年は倍以上の67ターンでかなり時間がかかったからな」

「うわ、コーイチよく覚えてるね……」

「何ターンかかるかわからない以上、スピーディーに進めていくぞ。おそらく千葉からはそういった話はしないだろうから、俺とお前が控える。するとしても終わってからだ、いいな?」

「わかったけど、トッキーもでしょ?」

「常盤は歯医者を予約しているから無理だと連絡があった」

「あ、そうなんだ。今回はトッキーに勝ちたかったんだけどな〜」


 コンコン


「失礼します」

「コハルン3位ー」

「よう、菱川。藤澤はまだ来てないんだが、登校はしてるよな?」

「あ、はい、いました。たぶん掃除してて遅くなってるんだと思います。あの、今日はどうして呼ばれたんですか?」

「まだ秘密だよんコハルン」

「え?」

「まぁまぁ、座って待ってなよ」


 少し待っていると、再びドアをノックする音が聞こえた。


 コンコン


「失礼します」


 千葉が生徒会室に入ってきた。

 菱川も千葉もドアをノックして一声かけてから入るというのに、茜ときたら……。


「なっちゃん4位ー」

「千葉、今日佐々木は登校してるか?」


 あ……。

 佐々木が欠席したことを知らないフリする必要はないんだったか……。

 これでは茜に疑われるかもしれないか?

 ……アホだから大丈夫だよな?

 

「欠席です」

「えー、今日ササッキー休みなのー?」

「理由は聞いてるか千葉」

「体調不良です」


 だよな。

 聞いておいて悪いが知ってる。

 ……疑われたら佐々木の欠席を実は知っていたことにすればいいか。元々知っていたのは本当だしな。その場合、知っていたのにわざわざ千葉に聞いたのは「確認しただけだ」と主張すればいいだろう。


「ササッキーいないのか……。どうするコーイチ?」

「5人でも問題ないだろう。1年の2人に楽しんでもらえればいいわけだしな」

「そだね〜」

「常盤先輩もいませんけど……」

「トッキーは歯医者予約してたみたいで帰っちゃった」

「だから全員で5人だな」

「そうなんですか。それでなにをするんですか?」

「簡単に言えば生徒会の仲を深めるためにゲームをする」

「ちょっと、なんで先に言っちゃうの! リョーまだ来てないのに!」

「どうせあとでわかるんだから別にいいだろ。先に用意しておくか。机と椅子を隅に移動させてくれ」

「私も手伝います」

「ダメダメ、コハルンは座ってて。1年生のためのイベントなんだから。なっちゃん手伝って」


 机を移動させていると、藤澤が慌ただしく生徒会室に入ってきた。


「失礼します。すみません、遅くなりました」


 こいつ今ノックしたか?


「リョー最下位ー」

「僕も手伝います。机運べばいいんですか?」

「ダメダメ、リョーは手伝わなくていいから。コハルン説明してあげて」

「はい、わかりました」


 机と椅子を運び終えたので、隣の物置部屋からダンボールを持ってきて中身を確認する。

 ……ん? サイコロはどこだ?


「……サイコロが無いな」


 もしかして消えたか?

 本当に消えるとは……。


「え、なんで? 去年はあったよね?」

「参ったな。……クジでも作るか」

「サイコロならあります」


 千葉がスカートのポケットの中からサイコロを取り出し、それを渡してきた。


「それ、ここのサイコロじゃないよな? なんでサイコロなんか持ってるんだ?」

「……隣の席の人に貰いました」


 ……何故?

 隣のやつはなんでサイコロなんかあげたんだ?

 ……今日はよくわからないことが多いな。


「よくわからんが、借りてもいいってことだよな?」

「はい」

「よし、始めるか」


 普通バージョンのお題スゴロクの紙を机の上に広げる。

 元々こちらをやる予定だったが、茜と千葉は佐々木がいないので普通バージョンなのだと思っているかもしれない。菱川と藤澤もお題スゴロクが2種類あると知ったらそう思うだろう。


「1年が読みやすいようにしないとな。順番もこのまま菱川から時計回りでいいだろう」

「これ誰が作ったんですか? 字が女子っぽいから会長じゃないですよね? 茜先輩ですか?」

「アタシたちじゃないんだよね〜」

「ああ、俺でも菊池でもないんだ。俺たちが1年のときの生徒会長が俺たちの4学年上の先輩が作ったと言っていた」


 越後姉弟の姉が作ったらしいが、今言う必要はないか。先程自分で茜に注意したばかりだしな。そもそも越後弟との関係性は秘密だ。


「へぇー、そうなんですか」

「ルールを説明するぞ。スゴロクと同じようにサイコロが出た目の数だけ駒を進める。そのとき止まったマスのお題をこなして点数を増やしていく。誰かがゴールした時点で点数が1番多かった者が勝ち、1番少なかった者が負けなんだが、今日は最下位になにか罰ゲームでもしてもらおう」


 常盤と佐々木がいない以上、去年や一昨年のように夏の見回りの組み合わせを決めるわけにはいかない。かといって1位の褒美なんぞ考えていないので、最下位の罰ゲームくらいが丁度いいだろう。


「2人ともわかったか?」

「はい、わかりました」

「はい。でも会長、駒はどうするんですか?」


 あ……。

 忘れていたな……。

 結局美冬先輩や古賀先輩と同じ道を辿ったか……。


「駒を用意しておくのをすっかり忘れていたな。去年と同じように小銭で代用するか。少し待っててくれ」

「い、いえ、自分たちのでいいですよ。僕小銭持ってるんで」

「いいからいいからリョー、コーイチの使いなよ。コーイチは必ず小銭で999円持ち歩いてるんだから」


 カバンから財布を取り出し中身を確認したが、いつもより小銭の量が少ない。

 そういえば昨日買い物で422円使ったから100円玉がないんだったか……。

 補充するのも忘れていた……。

 今日はミスが多い。

 こういうところ、俺は母さん似だな。

 しかし5人なら誤魔化せる。


「順番どおりの方がわかりやすいだろう。菱川は1円玉、藤澤は5円玉、千葉は10円玉、菊池は50円玉、俺は500円玉だ」

「なんでコーイチが500円玉なのよ。100円玉でいいじゃん」

「俺は会長なんだから500円玉だろう」


 美冬先輩と同じ500円玉は譲れん!


「ならアタシは副会長なんだから100円玉でしょ!」

「100円玉は佐々木だから駄目だ」


 そもそも無い。


「えー、なんでー? じゃあトッキーはどうなのよー」


 あいつは旧500円玉だろ。

 どう考えてもお前より格上だ。


「いいからさっさと始めるぞ。千葉、点数計算頼む」

「……わかりました」


 4回目のお題スゴロクがスタートした。

 こっちバージョンでは3回目か。


 2ターン目、藤澤が踏んだマスは


『なんでもいいので

 ものまねをしろ 

 上手ければ+1』


 藤澤はカラスのものまねをしたが、古賀先輩のニワトリのものまねと同レベルだったので✕を出した。


 6ターン目、菱川が踏んだマスは


『好きな人がいる+1

 学年も言う+2

 クラスも言う+3

 フルネーム言っちゃう+4』


 途端に茜が攻め立てる。


「ほらほらどうしたのコハルン〜。『好きな人がいない場合はどうなんですか?』って聞かないってことは好きな人いるってことだよね〜。しかも『好きな人がここの学生じゃない場合はどうなんですか?』って聞いてもこないってことは、ウチの学生の可能性大でしょ〜。だれだれ〜? たぶん1年でしょ〜?」


 本当になんでこいつはこういったものには鋭いんだ……。


「ちょ、な、なんでそんなに鋭いんですか!」

「あ、自分から白状しちゃったね〜」

「う……」


 菱川……。


「ほらほら〜、もうフルネーム言っちゃえ」

「…………1年生に好きな人がいます……」


 そうなのか。

 まさか弘和じゃないよな?


 8ターン目、千葉が踏んだマスは


『好きなポーズで

 ウインクする

 可愛いかったら+1』


「……私ウインクできないので次いってください」


 それ本当か?

 やりたくないだけじゃないのか?

 ……いや、越後先輩と千葉を同じにするのはよくないな。


 9ターン目、茜が踏んだのは


『好きな人がいる+1

 学年も言う+2

 クラスも言う+3

 フルネーム言っちゃう+4』


 お! これは……。


「アタシの好きな人は渡辺イヅマ君です!」


 は?


「誰だ? そんなやつ知らんぞ」

「茜先輩、それってもしかしてジャカドーラの渡辺君ですか?」

「そうそう、ジャカドーラの渡辺イヅマ君!」


 結局渡辺君とやらは男性アイドルグループだった。

 菱川や隈坂先輩にはあんなにグイグイ詰め寄ったのに、自分はテレビの中のアイドルが好きだってか。

 点数は+0だが、こいつズルいな……。


 11ターン目、菱川が踏んだマスは


『全員から

 デコピンをくらう+1』


「よっしゃー、アタシが最初にやってやるぜぇーー!

そこの椅子に座れやぁーー!」


 やる気マンマンだな。

 もしや秋陽菜先輩への恨みか?


「くらえぇーー!」


 タンッ


 !!


「いったーーい!」


 だよな。


「え、ごめーん、そんなに痛かった?」


 お前、自分で本気でやっといて……。


 15ターン目、俺が踏んだマスは


『なんでもいいので

 ものまねをしろ 

 上手ければ+1』


 ゴリラの全力ものまねを披露した。

 今回もかなりウケた。

 これは将来飲み会などでやるのもいいかもしれない。


 16ターン目、菱川が踏んだマスは


『誰かにデコピンを

 くらわせる

 くらわせた人から

 点数を1奪う』


 デコピン待ちの茜が相変わらず目を瞑っているので、菱川と代わり本気のデコピンをくらわせた。


 タンッッッ


 !!!!!


「いったーーい!! コハルンのデコピン痛すぎるんだけどーー!! 女子とは思えないくらい強かったんですけどーー!!」


 そりゃ俺だからな。


「ふふふふふ」

「あはははは」

「フフフフフ」

「もしかしてコハルンゴリラか?」

「そんなわけないじゃないですか!」


 そういえば秋陽菜先輩のデコピンは……。

 ゲームが終わったあと菱川に聞いてみるか。


 17、18、19ターン目は3人連続で


『次の自分の番が終わるまで

 語尾にニャンを付ける 

 成功で+1

 喋らないのはNG』


「アタシも仲間だニャン〜」

「ニャン」

「……ニャン」

「お前ら同じマス踏みすぎだ」

「ニャン〜」

「ニャン」

「……ニャン」


 そういえば今朝見た本物は一度も鳴かなかったな。


 20ターン目、俺が踏んだマスは


『好きな人がいる+1

 学年も言う+2

 クラスも言う+3

 フルネーム言っちゃう+4』


 う!!

 マズい……。


「俺は今のところ好きな人はいないんだよなぁ」


 とりあえず嘘をついたが、堂々と「いないな。次、菱川」とでも言った方がよかったか? 焦ったせいか少し変に答えてしまったような気がする……。

 チラッと右隣の茜を見ると、特に変な素振りを見せることなく平然としていた。助かった、約束はきっちり守ってくれるようだ。茜を見たからか、菱川が「あの、会長と茜先輩って付き合ってないんですか?」と聞いてきた。


「俺と菊池か?」


 そんなことあるわけないだろう。

 こんなアホとは絶対にない。


「はい!」


 何故そんな力強い返事なんだ?


「俺と菊池は従兄妹だ」


 しかし話題が変わるのは有難い。


「え、そうなんですか!?」

「そうだニャン。アタシの母親がコーイチの母親の妹なんだニャン。アタシの家とコーイチの家は近いから子供の頃からの付き合いなんだニャン」

「へぇ、そうなんですかニャン」

「……初耳ニャン」


 そうか、千葉には言っていなかったか。

 常盤と佐々木にはどうだったか……。……忘れたな。


「アタシ、こんなゴリラみたいなやつタイプじゃないニャン」

「俺だってお前みたいなやつはタイプじゃないが」


 お前みたいなやつがタイプなのはサッカー部の駿河君とやらだけだ。蓼食う虫も好き好きだが、他にそんな物好きいないだろ。


「そうだったんですか……」


 菱川お前、何故ちょっと落胆しているんだ?

 もしかしてこいつと俺が付き合っててほしかったのか?

 そんな期待はやめてくれ……。


 29ターン目、茜が踏んだマスは


『投げキッスをする

 上手ければ+1』


 3年前に美冬先輩が踏んだらしいが、過去2回では誰も踏まなかったマスだ。

 越後先輩であれば死んでもやらなかっただろう。

 

「んー、こうかな、……チュッ」

「…………」


 ✕だ✕。むしろ笑い出したいレベルだ。

 辱めるために敢えて笑ってやらないがな。

 おまけに他の3人も笑っていないどころか無言だ。


「…………」

「…………」

「…………」

「ちょっと、誰かなにか言ってよ! 逆に恥ずかしいじゃん!」


 お、効いてるな。

 自分は✕だが先に判定してしまうと後輩が迎合しかねないので、まず菱川に聞いてみることにした。


「どう思う、菱川……」

「まぁ……いいんじゃないですかね……」

「僕も……まぁ……」

「……うん」


 なら結果◯だな。


「……ギリ+1だな」

「ギリってなによーーー!!!」


 30ターン目、俺が踏んだマスは


『投げキッスをする

 上手ければ+1』


 う、踏んでしまった……。


「これ、俺がやっても絶対駄目だろう……」

「いいからやれーーーーー!!」

「……チュッ」

「アハハハハハハハハハ、ダメーーーーー!! 全然ダメーーーーー!! アハハハハハハハハハハ」

「…………」

「…………」

「…………」

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ」


 お前笑い過ぎだろ……。

 そして何故千葉も菱川も藤澤も笑ってくれないんだ?

 くそ、笑われた方が大分マシなんだが……。


 31ターン目、菱川が5を出し


『ゴール

 +1』


 菱川が6を多く出したので思ったより早く終わった。

 最後は罰ゲームで茜にデコピンをくらわせ、ゲームは終了。

 机や椅子などを元に戻していると、俺が話を振る前に茜がその話題に触れた。


「ていうかコハルンの代わりにコーイチがデコピンしたのズルいでしょ! 最初ヒナヒナ先輩みたいにコハルンもマッチョなのかと思ったよ!」

「私マッチョじゃないです! というより、なんでお姉ちゃんがマッチョなんですか?」

「だって去年くらったヒナヒナ先輩のデコピン超痛かったんだもん!」

「あー、それはたぶんお姉ちゃんが中学まで空手やってたからだと思います」


 どうりで……。

 だから腕相撲も……。


 片付けは茜が去年と一昨年のお題スゴロクの話をペチャクチャ喋っている間に終わらせた。

 皆時間があるということで、一応今後の生徒会の予定を大まかに説明したが、部活の見回りの日にちは未定なのでまだ伝えなかった。

 最後に日曜日に行うゲームについて説明し、解散。


 その日の夜、越後から連絡がきた。


『真島はスマホをフーセンに没収されたので現在連絡不可です』


 ……なにをやらかしたんだ?

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