↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
12/72

亜由莉 2 ファミレスにて

 3日後、修介君の血液型がAだとラインがきた。

 最高の結果だ! 私もAだ!

 納豆が嫌いとも書いてあった。なので私はこれから納豆を食べないことにする。

 報酬として理香先輩のシフトをバイト先で調べ、アイツに流した。

 ま、知り合いらしいし問題ないでしょ。



 それからしばらくして夏休みに入るとアイツが店に来た。

 たまたま理香先輩が対応してるけど、何か言われて怒ってるみたい。

 理香先輩が私の方へ向かってくると、私にアイツの対応を押し付けてきた。


「小牧、お前があそこにいる客の対応をしろ」

「なんでですか?」

「いいからお前がやってくれ」

「別にいいですけど……」

「注文はチョコパ1だけだ。お前が作って持ってってくれ。頼んだぞ」

「は〜い」


 夕方で客が少なかったので言われたとおりチョコレートパフェを作り、すぐにアイツのところに持っていった。


「お待たせしました〜、こちらご注文のチョコレートパフェになります。ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」

「ああ」

「アンタけっこう来るの遅かったわね」

「こっちにもいろいろあるんだよ。ていうか話しかけるなよ。怪しまれるだろ」

「別に大丈夫でしょ」

「いいからさっさと戻れよ」

「はいはい。ごゆっくりどうぞ〜」


 スタスタ


「おい、あいつと何か話してなかったか?」


 あらら、見られてたか。


「あの客、私の隣のクラスのヤツだから少し話しただけですよ」

「そうなのか?」

「はい。宮本ってヤツです。そういえばあの宮本と同じクラスで仲のいいヤツに問題児の真島ってヤツがいるんですけど、そいつ理香先輩の弟なんでしょ?」

「お、お前、なんでそんなこと知ってるんだよ……」

「少し小耳に挟んだんですよ。あんなヤツが弟なんて理香先輩も大変ですね。あれ、もしかして理香先輩、宮本とお知り合いですか?」

「あ、ああ、ち、ちょっとした知り合いなんだ。知り合いにバイトしてるとこ見られるのは恥ずかしいからな……。だからお前に任せたんだ」


 理香先輩嘘つくの下手過ぎ。ふふ。


「そうですか」

「ほら、あそこの客席立ったぞ。私がレジやるからお前はテーブル片して来い」

「は〜い」


 言われたとおりテーブルの食器などを片付けていると、横の席から会話が聞こえてきた。

 4人いるけど、たぶん全員私と同じ高校のヤツらだ。

 1人同じクラスのヤツがいる。名前は確か曽我だったような……。


「手塚ー、文化祭のコントって午前と午後に一回ずつだよな?」

「ああ、その予定だ」

「ならその間に俺武道場でマジックショーやりたいんだけどいいよな?」

「そういうのは俺じゃなくて堀江先生に許可取れよ」

「部長のお前にも一応聞いておこうと思ってな」

「んー、演劇部の方に支障が出なければ別に大丈夫だろ」

「手塚部長、沼下先輩の手品はとても素晴らしいですよ」

「高橋ー、お前に見せたのは手品じゃなくてマジックだ」

「どっちも同じじゃないんですか?」

「曽我ー、お前も手品とマジックを同じだと思ってる人間か」


 手品もマジックも同じでしょう。

 なに言ってるのコイツ?


「どう違うのでしょうか? 自分、手塚先輩のマジックを見たことがないのでわかりません」

「ストーリー性があるのがマジックでないのが手品だ!」


 さっぱりわかんないんだけど……。


「成程、ストーリー性ですか! 確かに納得です」


 なんで今の説明でわかるのよ……。


「曽我ー、わかったか?」

「すみません、わからないです」

「大丈夫だ曽我、俺も全くわからん」

「えー、なんでだよ。高橋はわかったってのに。ま、とりあえず文化祭でマジックショーやるからよろしくな」

「よろしくって何をだ?」

「そりゃ準備とかだよ」

「は? お前1人でやるんだろ?」

「やるのは俺だけどマジックショーにはアシスタントが必要だろ。お前さっき大丈夫って言ったから許可下りたら手伝えよ」

「マジかよ……」

「成程、これがマジックですか」

「曽我、これはただのペテンだ……」


 コイツらは演劇部の連中みたいね。でも私、演劇もマジックも全然興味ないわ。

 私は修介君のバンドさえ観られればそれで満足なの。


 テーブルの片付けを終わらせ少しすると、宮本がチョコレートパフェを食べ終わった。

 レジで会計を済ませるために席を立ち上がったので、私がレジに向かった。

 理香先輩もそろそろ上がりの時間だ。


「このあと理香先輩と話すんでしょ?」

「ああ、そうだ。そのために来たからな。……小牧、お前ってなんでこのファミレスでバイトしてんだ?」

「修介君がたまに来るからよ」

「そうか、成程な。そんな小牧に1つ大事なことを伝える」

「なによ?」

「実はさっきまで越後達と遊んでてそのときたまたま聞いたんだが、越後は髪があまり長くない女子の方が好みらしい」

「……へぇ、そうなんだ」

「ああ。さっきラインでも送っておいたんだが、バイト中で確認できなかっただろうから今伝えた。じゃあな。またなにかわかったら知らせる」

「……ええ」


 バイトが終わった直後、私はすぐに近くの美容院で長く伸ばしていた髪を短くカットしてもらった。

けっこう先ですが沼下は「ep.37 伊深」から再登場します。(正確には「ep.35 和沢 2」から)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。