式日
【少年は昼夜を問わず この星の祭りを駆け抜る】
僕たちの通う小学校は、都内ではモデル校に指定されているらしい。
とは言っても、普通の小学校と比べて、別に変わったことはなにもない。
ただ、後から普通になる新しいことは大概、この学校で試されてから始まるらしい。
その日、僕は久しぶりに学校に行った。
そこではクラスの友だちにも会えた。
けれど校舎の中に入ることはなかった。
その後しばらくしてから。
世間の人たちの間で、その日のことは【式日】と言われるようになったんだ。
そして、式日は誰でも一度は通る。
七五三みたいなものになった。
その年は何年かに一度の当り年だった。
当りと言っても、コンビニのくじとか、宝くじ、作物や海産物の当り年ではない。
ウィルスが蔓延する当り年だった。
世界規模で新型のウィルスが流行ると、のきなみ学校や国中の、大勢の人々が集まるイベントが中止になった。
僕たちの通う小学校も、ずっと休校が続いている。
小学校だけではなく、お姉ちゃんの通う高校もお休みだ。最近では、お父さんも家にいて部屋で仕事をしている。
スーパーはどこでも、食物が不足していてた。
以前なら、年末年始も開いていたレストランもお休みで、店の中には人気がない。
ドライブスルーがある、ハンバーガー店やチキンを売る店が流行る。
いつも、開店と同時に車の長い行列ができていた。午前中には、すべて売りきれてしまうらしい。
僕の家のご飯もそんな感じだ。
買いだめした、ポテトやハンバーガーをレンチンしたり。カップ麺や冷凍食品が食卓にならぶ。
僕もお姉ちゃんも、そういうのが大好きだから問題ない。最初はそう思ってたけど。
さすがに毎日だと飽きて来る。
「まだ3食、しっかり温かいものが食べれるだけありがたいんだぞ!」
「本当にいつまで続くのかしら」
お父さんやお母さんが、心を見透かしたように、そんな話をするので。
僕たは姉と互いに顔を見合わせ。
黙って用意された食事を食べる。




