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私、頭の中真っ白です。

「マキちゃんのスキルは何?」


聞かれて、私の頭の中は真っ白です。あゎゎ……状態なのです。


復習です。

糸川さんの能力『唄う』のスキルが、【魔避けの唄】【戦の唄】【俊風の唄】

高倉さんの能力『鍛冶』のスキルは、もちろん【加工】【合成】【精錬】

八重鈴夏ちゃんの能力『聖魔法使い』のスキルは、【治癒】【障壁】【光球】

中野さんの能力『暗黒魔術師』のスキルが、【黒球(ブラックボム)】【黒霧(ブラックミスト)】【黒影(ブラックシャドウ)

片桐柊くんの能力『槍盾』のスキルが、【挑発】【絶対防御】【三連突き】

世良愛菜ちゃんの能力『魔物使役』のスキルは、今は【契約】だけ。



さて、あゎゎな私の番です。

本来の私のスキルは、そのまま『スキル作成』だけど……。


普通のスキルは『技スキル』に当てはまるもの。使用、発動、キャンセル、の3手順を踏むやつ。

今あるのは、【ステータス】【火焔弾】【マップ】だけ。全部、なんか違う!確実に『補助魔法』じゃ無い。


「どうしたの?」


「え、あ……えと……。」


うぅ。思い付かない。何がいい?何が……。


……もー!自由にテーマを決めるとか、苦手なの!

夏休みの宿題の自由研究とか、逆に何やったら良いか分からなくなるタイプ。


……思い付いたやつ、“攻撃力UP”とか“素早さUP”は糸川さんの唄と被るし。っていうか、これは糸川さんのスキルからの発想だけどさ。

魔除けの唄と同等の事も、私は出来る。魔物に気付かれないよう、自分達に【気配遮断】使えばいいから。


――根本的な事だけど、私の表向きな能力と糸川さんの能力って、完全に被ってるよね!

だから、被るスキルは駄目。でも他に、何も思い付かない。


頭真っ白で、ワタワタで、他の6人に注目されてて、怖くって、嫌な汗かいて、早く何か言わなきゃいけないのに言葉なんて出てこなくて、……私は固まる。



「ほっとこ。待ってても仕方ないし。」


見限った様にそう言うのは中野さん。……うぅ。この人苦手かも。


「だな。」


そう片桐柊くんが同意して……。


負のオーラを纏う中野さんと片桐柊くん。

心配そうな、困ったような、そんな感じの糸川さんと、八重鈴夏ちゃんと高倉さん。

計5人が遠くへ行った。




――えと?


「……。」


「……?」



心臓のバクバクは継続中。


「……。」


「…………えと、……行か、ない、の……で(すか)?」



世良愛菜ちゃんだけが、動かないまま透明な瞳で私を見てる。


「……。」


「……?」



な、なんだろう。好意的なのか嫌われてるのか、分からない。



「……テイムしないと、何もできない。」


あ、確かに。世良愛菜ちゃんの能力は『魔物使役』だもんね。今は使役できる魔物がいない。


「……。」


「……。」



また、沈黙。

世良愛菜ちゃんは、相変わらずポーってしてる。



……少しだけ、落ち着いてきた。

スキル、スキル……。攻撃力UP、素早さUP、気配遮断。これ以外に何がある?



「……スキル、言えないの?」


ひゃう!……ぅぅ。ビックリした。

……えと、あゎゎ。



「(えっ)と……な、何でもあって……。」


……種類がたくさんあって。

その中から3つ選べるシステム的な。……今パッと思い付いた。


「1日に3つしか選べなくて……。」


0時にリセット……とか、どう?



「何が、ある?」


「……いっぱい?」



【攻撃力UP(他人指定)】《指定した人の攻撃力を上げる。》

【素早さUP(他人指定)】《指定した人の素早さを上げる。》

【気配遮断(他人指定)】《指定した人の気配を遮断する。》


あと……何?

……UP系。あとは防御?


【防御力UP(他人指定)】《指定した人の防御力が上がる。》


UPの反対はdownかな。相手の能力を下げるやつ。


【攻撃力down(他人指定)】《指定した人の攻撃力を下げる。》

【素早さdown(他人指定)】《指定した人の素早さを下げる。》

【防御力down(他人指定)】《指定した人の防御力を下げる。》


……人、かな?獣かな。

まぁいいや。“人”って書いてあるけど『自分以外の生き物』って意味で。だって魔物だけじゃなくて、対人戦もあり得るし?あと世良愛菜ちゃんのテイムした獣にも、能力UP系を使うかもだし。鴨出汁(かもだし)



「……魔力の消費を抑える、とかは?」


「うん。」なるほど……。


名前どうしよう。

……ま、思い付かないから適当に。


ECO(エコ)(他人指定)】《指定した人の魔力の消費を抑える》


あ、魔力と言えば属性……。

確か、火、水、地、風、光、闇の、6種類のハズ。


……むむ。前やってたゲームにあったステータスの項目って、何があったっけ?

物攻、物防、魔攻、魔防、火攻、火耐とか……。あ、命中とかもあったなぁ。


……まぁ、そんなに細かく作っても、私が使えないかな。

火に弱いとか闇に強いとか、魔物ごとに一々覚えるなんて出来ないし。


そもそも私、不器用だもん。器用さのステータス数値、『1』だもん。

火属性付与、次は水属性付与……なんて、そんな器用に出来るわけ無い。

頭の回転も良くないから、咄嗟のあゎゎ……で、頭真っ白になるし。



……まぁ、作らない理由にはならないんだけどね!


宝の持ち腐れしませう。


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