出会い
日本ってやっぱり素敵な所なんだ!と言うのが私の第一声でした。
パソコンの画面の中だけで知る初めての国。
実際に来れると分かった時は正直不安だったけど練習してきた日本語のおかげでトラブルも無く入国出来て幸先は上々。
きっと私はこの国で素敵な思い出を作る事が出来ると思います。
私は改めて日本と言う国の素晴らしさを実感していた。
・・・あっ!そうそうノンビリと浮かれてる場合じゃなかった。
アレクおじさんの息子さんを待たせちゃ悪いよね、ゴメンナサイ。
えーっと御子息のコーヤさん、どこで待っててくれてるのかな?
私は空港内をキョロキョロとしながらそれらしい男の人を探しました。
うーん、遠いからよく分からないけどあのマッチョな人がそうかなぁ?
アレクおじさんみたいな立派な筋肉だけど明らかに違う人っぽいよね。
次に…あの人は太り過ぎだから違うっと。
その横の人は分かり難いけど女性だから絶対に違うなぁ。
んっ!もしかしてあの缶ジュースを手に持ってる人かなぁ?
もう少し近づいて見てちゃんと確認してみようっと♪
私はワクワクしながらその男の人の元へと近づきました。
んー、髪は銀髪だし・・・ロシア系のハーフだし・・・うん、この写真の人と同じ人っぽいね。
私は以前に貰った写真を片手に持ち必死ににらめっこ。
でも、実物の方がハンサムさんかなぁ。
それに手になんか持ってるようだけど横断幕?
でもあの状態じゃ文字がちゃんと見えないし意味が無いよね。
私は思い切って声をかけてみた。
「こんにちは!」
彼の横から恐る恐るロシア語で話かけてみた。
うー、ドキドキするー。
でも、その男の人は「どうしました?」と言って振り向き、そのままの姿勢で固まってしまいました。
あれっ・・・えーっと何か間違ってるのかな?と思い、今度は改めて日本語で話かけてみた。
「えーっと、コーヤさんですよね?」
すると彼は口を半開きにしたまま頷きました。
その様子がちょっと可笑しかったけど私は改めて確認を促します。
「はじめまして、私はリューシャ・ドストエフスカヤです。コーヤさんで間違い無いですか?」
それが彼との出会いでした。