第12節 推理の掌の上
「何で君が私に優しくしてくれるって自信あったのかこれでわかった?」
陽のことを女子だと理解し、これからの仲間だと認識してしまった今…
「ああくそ…負けだ負け…同い年の女子に強く厳しく接するとか無理」
「だよね、君は特に女性には優しいみたいだからね」
小さな頃から自分より歳下の子と女は傷つけるなと言われて育ってきたのが遼である。
「仲間だって言われたら無条件で守っちまうだろう…!!」
「その姿勢と心構え。すっごく魅力的だよ」
それすらも計算の内だった。
ーーキィーーーン……
[電脳戦争国募テストが30分後に始まります]
[参加者の希望の方は開始10分前までに申請をお願いします]
[繰り返します…]
テスト開始まで残り30分のアナウンスが流れた。
「そろそろ始まるみたいだね」
「てか、まだ俺申請できてねぇ!!」
「え、大丈夫だよ?先の2人が持っていった推薦枠申請書に君の名前書いておいたからね」
「は?」
既に申請済み…?
てことはさっきまでのやりとりは…
男装時の声に変わり
「仮に君が僕の事をフッて普通の申請書を書いて出したとしても、推薦枠申請書が提出されてる以上合格は確定だね」
「……」
そして変声を辞めた声で
「その場合は合格して君が電脳戦争に参加する様になってからこの姿で仲間の勧誘をする予定だったんだよ」
その場合も女子に声かけられて嬉しくて勧誘受けてる気がした。
「つまりは最初からどうやっても…」
「1から最後まで全部私の推理どおりになって私のパートナーエンドだったってことね」
コイツには勝てない、そう思った遼だったのであった。




