12 遠征
マリエール商会は他の商店、貴族、野盗などから攻撃目標になる。大抵粛清すれば問題ない。偶に王族が絡むことがある。要注意だ。
12 遠征
マリエール商会は他に並ぶものがいないほど売り上げが大きくなった。当然他店や貴族、野盗などの反社会的集団からの攻撃目標になる。アンドロイドという力と王女という立場はそれらを解決する有効な手段だ。大抵は粛清しても問題はない。大抵はである。時々とばっちりがくる。王族と繋がりがある場合が多々ある。先日野盗を使って店を襲撃してきた商店の粛清をしたところ第三王女(マリエールより3歳年上の15歳)より、
「あの商店は私のお気に入りなのよ。それをあなたのマリエール商会が無茶苦茶にして、店長が怒っていたわよ。マリエール商会を訴えてやると。」
訴えられても痛くも痒くもないが、この第三王女は面倒くさい。正に王女様という風貌で国王陛下のお気に入りだ。少し考えが足りないところがあるがそれも女の魅力であることは転生者の私には良く知っている。賢しい女はともすれば嫌われ易いものだ。マリエールは今世でも前世でも何度か感じた。
マリエールは第三王女を上手く言い含めなければならない。
「お姉様、店には上手く言っておきます。お姉様にもご迷惑おかけしました。お姉様にも相応の謝罪金を支払わさせていただきます。それと今度の社交会にお召しのドレスとジュエリー私からお姉様に贈らせていただきます。マリエール商会の最高ブランドのドレスとジュエリーをお姉様に選んでいただければ嬉しいです。私からのお姉様への今回ご迷惑をおかけした事へのお詫びの印です。」
第三王女はパッと顔を輝かせ、
「いいの? マリエール商会の最高ブランドのドレスとジュエリーて高いのでしょう。おごってもらってもいいのかしら。」
単純で羨ましい。こんな生き方ができたら悩みやんかないだろう。マリエールの心は何時も焦燥感に苛まれている。前世の記憶故だろうか。やってもやってもやり残したことがあるようで落ち着けない。幾らマリエール商会がこの国一番の商会になったからと言っても達成感がない。どうなれば満足なのかイメージができない。
26の諸島の内最も南の島に砂糖きびがあった。僅かな砂糖から
大量の砂糖を生み出した。その使い方はアレンに任せた。アレンは既にマリエール商会の幹部だ。商品開発のプロだ。砂糖があれば商品が格段に増えるだろう。
南に向かえば更に様々な物が手に入るだろう。様々なところに行って様々な物を手入れる。複製して商品化する。マリエール商会の手法だ。更に拡大するチャンスだ。遠征に向かおう。可能性は無限だ。
先ず南に向かう。メンバーはアンドロイド5体。国王にも了承して貰った。第一目標はカカオ、この世界は異世界だが前世と良く似ている。カカオがある可能性は高い。カカオがあればチョコレートができる。商品が増える。他にはコーヒー、お米、大豆-------------。
何故か日本文化に繋がる材料が少ない。大豆があれば味噌、醤油、豆腐をアレンに作らせよう。お米があれば白米が食べられる。アレンならお酒も作るだろう。
26の諸島の内最南端の島から砂糖きびが見付かった。僅かな砂糖から大量の砂糖を得た。南に向かって遠征することになった。




