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反乱で処刑された若き領主、気づいたら過去に戻っていました。  作者:


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探す場所

机の上に、新しい地図が置かれていた。

兄上からだ。

紙は新しい。線も、書き足された跡がある。


「……描き増し、か」


指でなぞる。

旧領境。北部方面。


以前より、細かい。地形に高低。川筋。

だが——平地、だな


ぽつりと漏れる。


大きくは変わらない。

遮る物がない。広いし、抜ける。


視線を落とす。


自分の配置予定。


「……ここか」


指が止まる。

わずかに、起伏。


「……岩……か?」


点在する影。完全な平地ではない。

それでも——弱いな。

止めるには足りない。


細い川が走っている。いくつも。

増水していても渡れそうな川。止まらない。

せいぜい……少し遅れる程度か。


小さく呟く。思考が巡る。


岩を使うか。川を使うか。


「……いや」


首を振る。


「……足りん」


どれも決め手にならない。

ふと、別の考え。


「……岩が無ければ」


小さく漏れる。


「畑に出来るな」


「……」


一瞬。


「……違うな」


すぐに切る。


「……今は、戦だ」


低く言う。沈黙。

地図だけが、広がる。


「……無いな」


ぽつりと漏れる。

今すぐ使える手が、見えない。


息を吐く。


視線が逸れる。

机の端。積まれた書類。


「……そう言えば」


思い出す。


これまで読んできたのは——農業。報告。制度。


「……戦の記録は」


ほとんど無い。視線が上がる。


「……あるか?」


ぽつりと漏れる。


「……見に行くか」


椅子を引く。立ち上がる。

答えが無いなら——探すしかない。

場所を変えて。足が、書庫へ向かう。

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