49話 到着
「ようやく、着いたー!」
「やったー!」
「大変だったね...」
あの襲撃から1週間後、私達はようやくイーカラ侯爵領についた。あれからもちょくちょく刺客が送られてきたけど全て、エフに雷を落としてもらって撃退した。さすがに呪いはやりすぎたし。
「しばらくは宿でゆっくりしよう。疲れたし。才能を継続させられるように仕上げるし」
「そうだね〜。リディア、お小遣い頂戴?」
「何に使うの?」
「何って...」
「「「お菓子に決まってるじゃん!」」」
月華、陽翔、エフの声が重なる。
「はい、1フェル。これで大体のお菓子は買えるはずだから。エフは陽翔達に分けてもらってね。くれぐれも悪目立ちしないでよ?」
「「モチロン!」」
「どうだか。」
2人を見送ってからあの色を変える才能開発に取り掛かる。ずっと継続させるのは案外疲れるんだよな〜。適当に【染色】っていう名前にしとこ。
「お母様、どうしたらいいと思う?」
お母様の唯一の形見である黄色のフリージアの花のブローチ。これだけはなくしたくない、特別なものだ。
そういえばお母様ってどこの出身なんだろう?聞いたことはないけど...侯爵以上の貴族だったのだろう。このイーカラ侯爵領の紋章も黄色のフリージアだった気がする。この辺りでは、領主の家族がなくなった命日に、街全体でお墓にその人が大切にしていた花を添える風習があるらしい。
もうすぐ亡くなった侯爵家の娘の命日らしい。お母様と同じ命日。その人の花もフリージア。偶然が重なっているだけなの?




