表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/144

第93話:ユニットを強化しましょう──完全なる外法扱いです

 

 15日目:オーク村(其の1)



「レッド様、完全に心壊れてますよ?」


「その方が改造しやすいぞ?

 自発行動が取れないから世話役が要るけど」


 女達4人。

 人族が3人、ハーフエルフが1人。


 全員服はボロを着せられ、心が壊れている。

 自発的に出来るのは、呼吸。及び口にいれたものの摂取。


 きちゃないのをユニに近付けたくないし、不潔なのはさっさと浄化済み。


<光属性魔術>って便利だな。

 光と闇は、特に属性の力が強く、操作難易度も高い。

 その代わり、イメージの自由度が広い。


 光、そのものに浄化能力はない。それは単なる現象なのだから。

 そこに、イメージを鮮明に注ぎ込むと恐ろしく便利な品物になる。


 他の属性魔術との混合もしやすいし、流石はレア属性、ライト&ダークには感謝だな。 (ブラッシング) (してやろう)



 繁殖用に用意した部屋に運び、簡易ベッドにそれぞれ乗せる。


 さて、始めよう。

 装備を生産用に変更。

 指貫グローブを装着。

 カッコいい白衣を装着。



「ハーハッハッハッ」



「レッド様は何をしてるんでしょう」「マッドサイエンティストに成りきってるんス。見守ってあげるっス」「キュ」



 おっと、テンションが上がってしまったな。


<錬金術>と<工作>を中心に、魔術を使って身体を変えていく。

 顔貌(かおかたち)は、オーク達にアンケートした中から、最大限寄り添うものに。


 人族の女が3人いるので、貧乳、普乳、巨乳にそれぞれ改造。

 単なる整形手術ではなく、<錬金術>なのです。異物ではないのでだいじょーぶ。


 ハーフエルフはむしろそのままがいいという意見多数のため、黄金比に近付けるだけにしておく。


 んー、お薬と<錬金術>だとこれくらいが限界かなー。

 ユニみたいに魂から変えられれば良いんだけど、あれかなり厳しい条件下で可能だったみたいだし。


 エル:一部のみ可能です。


 なんですと?


 エル:個体名:ユニのケース。及び派生する現象を解析し、<変異誘発>スキルの自由度が上がっています。


<変異誘発>って、パッシブだけじゃなくなったのか。

 やり方は?


 エル:マスターの操作領域にインストール中──


 ──ふんふん。こんな感じか。

 ユニにやったことの、劣化模倣だな。

 だが充分充分。


 まずは、女達に名前を適当につけて、上書き。

 エーナ(ハーフエルフ)、ビーナ、シーナ、ディーナ。

 ……よし、上書き出来た。我ながら、適当に名付けた割にはいい感じではなかろうか。


 次に、干渉できる魂の一部分に、干渉していく。

 おっ? <精神魔術>使えば更にいい感じになりそう。

 あとは付与と改竄か。


「ユニー、手伝ってくれー」


「何をすれば良いですか?」


「ユニのエクストラスキル<サキュバスの因子>を、一部コイツらに劣化コピーさせるから、ユニは俺に抱えられていてくれ」


「はーい」


 全身やーらかいユニを抱え、よりユニの魂に、スキルに意識の焦点を当て、解析していく。

 足りなくなってきた制御力を上げるために、<極限集中>起動。


 ユニから写し取ったスキルを、合うように書き換えた魂にインストールしていく。

 ……かなりの劣化だが、必要最低限はカバーできる。


 次に、再度肉体に干渉。

 ピアス状のマジックアイテム(アクセサリー)を、身体の各所に配置。

<文字之技術>で、魔印、魔法陣、魔紋を身体に刻んでいく。


 親にもらった身体に穴を開けていいのか?

 良いんです、他人の身体ですし。

 第一、ピアスの穴でぎゃーぎゃー言うくせに、胃に穴開くのは、管理がなってないとか言うの、おかしいと思います。

 どーでもいいけど。



 ……よし、染料が定着したな。

 目立つ紋様と、目立たない紋様に分け、ハーフエルフの魔紋は不可視化処理。



 最後。

 精神を弄くる。

 ──くっ、<限界弑逆>を部分発動。


 更に増した処理能力を使って、精神を解析し、適宜改竄していく。


 オーク達と繁殖しやすいように。

 自ら望んでオークを増やすように。

 サキュバスという種族を模倣し、作り出す都合の良い肉人形。


 ……


 …………


 ………………


「ぷはぁー! できたー! <限界弑逆>解除。及び<極限集中>段階解除。


 はー、ユニー悪い気とやらを<ドレイン>して癒してくれー」


「はい! ユニ頑張ります! 吸いますよー」


 あー、癒されるー。

 めっちゃ癒されるー。


『アニキ、出来たんスか?』


『おう。今できるすべて突っ込んでみたよ。

 こんな感じ』


『……うっわ。R指定同人みたいな設定っスねー』


『都合の良い感じにしたからな。

 ともあれ疲れたぜ。フォルトゥーナは?』


『角をトレントにあげに行ったっスよ?

 マジで豊穣の角だったんスね、あれ』


『俺もビックリだ。<レッドの腕輪>内に、フォルトゥーナ農園と、養蜂場作ったらめっちゃ育ってんだけど』


『野菜も育てながら移動可能って、凄いっスよね』


『凄いんだよ。神が作ってくれたミソロジーのアイテムだからな。


 よおし。動けるようになった』


「ユニ、お風呂に行こう。

 彼女達は、能力の定着まで時間がかかる。

 あとは放っておいて大丈夫だ」


「え? お風呂有るんですか?」


「勿論作ったとも。

 サモン、ゴブリン隊。

 お前達、この4人はオーク用の人形達だ。

 今夜はこの4人も保護対象でよろしく」


「ハッ! 畏まりました! オーク村配属の者達も、スキルの成長・発現を確認。

 きちんと育っております」


「そいつは重畳。それじゃあ俺は風呂入ってくるから、あとはよろしくな」


「お任せください」



「よーし、今日はアワアワにしてやるからなー」


「お背中お流しします!」



 はー、明日起きたら、ステータス確認しねーと。





アウト:相変わらず名付け方がひどいっス。


フォルトゥーナ:キュ(おいしい野菜と果物そだてー)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ