表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/144

第8話:魔物考察しつつ、町に到着──したい

 

 1日目:草原


 ふぅ、殺れた、な。

 精神耐性や種族特性なども有るが、明確に他者の命を奪うのは初めてだ。

 でも殺れた。

 エル、ステータス。


【ステータス】

 レベル:2(+1)

 生命力:2000(+1000)

 体力:82/201(+101)

 魔力:89/203(+101)

 氣力:76/206(+104)


 レベルが上がってる。弱ゴブリン1体でか。いや、1歳児が一年で獲得する経験値だ。

 ゴブリンを投擲で殺し、ボーナス付き。まあ、この辺の考察はエルに丸投げ。


 エル:了。


 殆ど血も出さずに、殺せた。匂いは単にゴブリンが臭いだけ。

 迷宮のモンスターはドロップアイテムと魔石を残して消えるが、普通のモンスターは普通に残る。

 ゴブリンの価値は、小さな魔石と、討伐証明部位ってところか。まだ把握しきれていない。

 丸々収納しておこう。棍棒も。


<ゴブリンの棍棒>

 ゴブリンの持つ棍棒。特に強くはないが、一般人を殺すには充分。



 さて、今回の戦闘データはエル先生が取っているし、精査してくれる。

 戦いを重ねれば、更に良くなるだろう。スキルはぽんぽこ取れる訳ではないが、常人より余程早く取れるだろう。

 本来、スキル獲得やスキルのレベル上げは月単位、年単位だ。

 まだこの世界に生まれて数時間。高望みが過ぎると言うものだ。


 しかし、投擲が思いの外、強かったな。ただの石なのに。氣力纏わせたからか。

 それに、スキルレベル3。これは中々に強い。

 駆け出し:レベル:1

 一人前:レベル:2

 そこそこ:レベル:3


 冒険者でも、レベル3有れば、新人を越えるのは簡単らしい。

 スキルレベルは大体がMAXで10。そこから、派生したり。上位化したり。イレギュラーしたり。


 剣も使ってみたかったが、刃毀れなどの、整備が必要となるし、近距離戦はもっと慣れてからで良いだろう。石はタダだ。

 1ヶ所、大きな岩も有ったので収納しておいた。投げれないが、使いようによっては使えるだろう。 (メテオ……)



 ──────────


 さて、魔物の考察。

 魔物は、ランク制を導入したらしい。このランクが上がると、種族進化などを起こし、強くなる。レベル100になり、条件を達成でランクアップ。

 ランク1:虫とか、鼠とか。人に危害をそんなに加えないレベル。子供でも頑張れば殺せる。

 ランク2:大型動物や猿、犬等。一般人では厳しい。人数多くして当たれば、倒せる。

 ランク3:貴方はでかい猪、熊と戦えますか? そう、ランク3からが本番。


 大体、ランク2上位~ランク3を倒せるのが、戦闘を生業とする者で、駆け出しだ。

 ゴブリンはランク2上位。俺が殺したゴブリンは、成人前後なので少し弱い位だろうか。

 エル先生が、神から貰った情報、鑑定ですっぱ抜いた情報を簡易に表示すると、こんな感じ。


【ゴブリン】

 ランク2~の魔物。

 種族スキルとして、<繁殖><性欲上昇>を持ち、その繁殖力でゴキ扱いされる種族。

 オス、メス共に居るが、メスの出生率はかなり低く、尚且つ別種のメスの方が、オスの好みの為、人類種、特に人族がよく襲われる。

 基本的に部族を作り、集落も作る。はぐれとなる個体も多い。

 雑魚の代名詞の1種だが、多様性が強く、成長した個体はかなり手強い。ゴブリンに舐めてかかったら、上位種で返り討ちされた、という初心者は多い。特に女性戦闘者に嫌われている。


 弱いとはいっても、猿などが武器と知恵、拙いがコンビネーションを取り襲ってくる。一般人は逃走推奨。



 とまぁ、まだまだ有るがこんなとこ、だろうか。モンスター等は、創造神が造り出したもの以外にも、イレギュラーが起こりやすくなっており、かなりの多様性がある。

 他にも、他世界:特にアースからの情報により、新たなモンスターが生まれたりする。何らかのシステム神が頑張っている。


 とりあえず、ランクが有るものはモンスター。ランクがない生き物は動物。ジョブに就けるのは、人類。大雑把にこんな括りだとか。


 ゴブリンを殺害したことにより、<とある神与の迷宮創造(ダンジョン・ユーザー)>スキルで、下僕:眷属でゴブリンを作り出せるようになった。なったが、かなりのリソースを食うみたいだし、まだまだ止めておこう。

 リソースは、他者の殺害。魔力氣力体力、生命力。寿命など。さまざまなものだ。ゴブリンの遺体でも可。


 ちなみに、俺の不老とは、老いない。そして代謝はするが、マイナスにはならず、徐々に良くなる。上昇するという、隠れた成長ボーナスだ。

 皮膚はターンオーバーを繰り返す毎に、俺の認識において、より良いものとなる。

 骨も、固く、柔軟になる。

 今はまだまだ効果を感じられないが。多分、日々実感できるモノではないとも思う。



 頭の一部でそんなことを、思考しつつ。足は動かしていく。

 街道? を見付けたのでそれに沿って歩いていく。

 途中で鳥や、鹿を見付けたので、投擲して仕留めて置いた。辺りに警戒の必要なものはなく、落ち着いて解体できるポイント、及び水場を見付けたので、解体してみた。

 ためしに、魔力でソナー出来ないかなーっと試してみたら、エル先生がやってくれた。

 そのデータと、エル先生のお力でさばいた。素人だが、玄人のエル先生が居るので、殆ど無駄なくさばけたと思う。

 革袋に入れてもおかしくない量を詰め、残りはアイテムボックスに。レベルは上がらなかった。

 結構時間使ったし、血の臭いも出たが、襲われることはなかった。


 つらつらと考えながら歩いていくと。


 強化された視野に、人工物が見えた。


 それは、城壁。


 町が、見えた。




旅装セットは万能。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ