第十二章、うららかな春の日 2
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html
二人は砂浜に座り、キスをしていた。
普段午後の浜辺に居るのは、海鳥達だけであった。
キスを終えると大輔は、革ジャンのポケットから、指輪のケースを取り出すと、
箱を開けて指輪を取り出し、春菜の左の薬指にはめた。
春菜は何も言わず、ただ自分の薬指を見詰めるだけであった。
大輔、「俺が作った指輪なんだ..」。
春菜は大輔を見詰めて、「有難う、これで私の願いを叶えてくれたね..」。
大輔、「親父が遣るべき事だったのかもな..」。
春菜は首を横に振り、「叔父さんは私に、最高のプレゼントをしてくれたの、
それは過去で出会い、未来であなたを私に与えたの、過去で叔父さんと結ばれてしまったら、
あなたとは出会えないから..」。
大輔はその時、海を見詰めていた。
大輔、「神の思し召しかな..」。
春菜、「結局私は過去でも未来でも、助けられここに辿り着いた、
あの過去に降り立った僅かな時が、この現代に反映され、今の私がここに居る。
不思議な扉が開いてまた閉じて、又誰かが現代に私を連れ戻し、
今でも夢の続きを見ている様よ」。
大輔、「人生なんて夢物語さ!。
あっけ無い幕切れも、波乱万丈な物語も、それは人生と言うワンシーンでしかないさ..。
いずれ又人生を演じなければならない時、出会える事を信じて生まれ変わって来る。
その時、そのシナリオを一部知ってしまったヒロインは、
前世で絆を作り現世で反映させて、その絆を暖めただけさ」。
春菜、「そうね..、誰もが配役として人生を演じるけど、いつか生まれ変わった時、
配役の位置が変わるだけかも知れない、それは前世で恋人だった人は、
何時も訪れる郵便局の配達人かも知れないし、父親かも知れない、
その時、愛を誓った若者が戦死して、生まれ変わりまた何らかの形で、
愛し合った人の側に存在しているかも知れない、その人の子であったり、
孫であったり、何時も魂は側に存在しているのかな..」。
大輔、「春菜、俺のお袋に可愛がられてるのも、神の配慮だと思うぜ!」。
春菜は目を瞑り十字を切り、神に感謝した。
春菜、「大輔君の夢、私も一緒に夢を追いたいの..」。
大輔、「夢か..、夢に飛び込んで見たものの、
アメリカの現状も日本と変わらなかったな。
アメリカンバイクの修理の修行に、5年も行っていたが、部品と言えば日本製で、
それが一番とされていた。
若者の多くは、パソコンがライフスタイルで、
今ではアメリカの不良も、バイクを欲しがるのはパクって、金にする為だった。
ITバブルが弾けてから、再度アメリカを訪れたが、
俺の修行先のバイク屋は、店を畳んでいたよ」。
春菜、「夢はアメリカでは無く、この日本に有るのかな?」。
大輔、「60代から上の世代の方が、未だハングリー精神は健在だ!。
それはアメリカでも言えたな!」。
春菜、「夢って追わないと、叶う事は無いよね..。
向こうから夢は、やって来ないから」。
大輔、「確かにそうだな、追わなければ逃げる一方さ」。
春菜、「この広い海の彼方に、大輔君の夢の島が有るといいな」。
大輔、「もうその夢の島に居るじゃね~か!」。
春菜、「へ?」。
大輔、「俺の夢を大事に暖めてくれる人こそ、俺の夢の島なんだよ!」。
作詞:Shiny Pastel Moon
恋心
波打ち際を走ると、蜃気楼が地平線に浮かんでた
それは二人の絆が、映し出されてた
在り来たりな二人は、在り来たりで有る事を
幸せだと感じた私は、渚へと導かれ
穏やかな毎日が、続く日々を神に祈る
あなたの胸の中に、いつまでも抱かれていたい
この海の彼方へ私を連れて行って
かもめの様に翼があれば、晴れ上げた空に舞い上がり
二人だけの夢の世界へ飛んで行けるのに
彼の背中で目を瞑ると、あなたの夢が見えた
今私を自由な世界に、連れて行ってくれる気がした
波打ち際に佇むと、彼は海を見詰め夢を語りだす
海に向かって希望と憧れを唱えてた、
地平線の向こうに、蜃気楼が写し出され、
彼の世界が浮かんでた、一時の午後
私は翼が欲しいと彼に語りかけると
優しく抱かれ私は目を瞑る、彼が私に希望をくれた
It is tied and the proof of love
あなたの腕の中で、私は夢を見ていたいの
愛に包まれる日々と、この温もりが愛しいの
who hope that it is stopped time
抱きしめられる姿は、かもめだけが知っていた
誰も居ないこの海は、潮風が優しく包み
波音が切なく、あなたの胸で涙が頬を伝った
優しく時に激しい海は、私の心模様と同じだった
あなたの胸に抱かれながら、結ばれる物語を海が奏で
風が賛美歌を歌う、あなたは私に告げて行く
愛してるどんな時も離さない
君が雨に打たれたら、傘を持って現れよう
切ない日には、おどけてからかい太陽になろう
君が愛を求めたら、またこの海で語り掛け様
君が愛の結晶を求めれば、教会で二人の愛を神に告げよう
その時かもめが、大空に舞い上がった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




