第十三章、発覚
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
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次の日。
柿本クリエイトでは、彰浩が書類に目を通し、社長就任の手はずを整えていた。
その時やるせない良子は、その隣で俯いていた。
彰浩、「まだ悔やんでいるのかよ#!」。
洋子、「どちらを悔やんでいるんだい?」。
良子は情けない声で、「はるなぁ..」と、答えると、
ここに居た全員が、溜息をついた。
するとこのフロアーに、大輔が遣って来た。
彰浩は、「おう!大輔久しぶりだなぁ!」と、立ち上がり手を差し出した。
大輔も、「彰浩兄さん久しぶり!、元気そうだね」と、喜んで握手を交わした。
彰浩、「おめでとう!春菜と婚約出来たってな、これで一段落だ」。
大輔、「今日は、春実姉さんから言われて来た。
『新社長に挨拶して来い!』とさ」。
彰浩、「そうかヨロシクな!、社長と言っても大した事は無いんだ。
名義上だけで、今後も名前で呼んでくれ!」。
大輔、「了解!」。
彰浩、「大輔、今日は春菜と遊びに出かけないのか?。
許してやるから、春菜を連れて行け」。
良子は急にベソを掻き、
悔し紛れに、「大輔ぇ~!」と、ペン立てからボールペンを一本投げた。
大輔は投げられたボールペンを、キャッチした。
横に居た彰浩は、「情けないことするんじゃね~#!」と、良子の頭を小突いた。
彰浩、「大輔!、このお袋うるせ~から、金遣るから春菜と一緒に当分旅に出てろ!。
きっちり子供を作って来いよ!、そうすりゃ少しは諦めも付くだろうから..」。
すると今度はペン立ての中のペンを、激しく大輔に投げ始めた。
彰浩は良子の手を持って、「久美子さん呼ぶぞ#!」。
すると、とたんに大人しくなる良子だった。
それを見ていた圭子が、「あんたはも~#!、何時になったら大人になるのよ#?」。
洋子、「春菜の子供とは、以心伝心出来ない事を祈るよ!」。
春菜、「過去の方が大人だったよ!」。
彰浩は呆れて、「ヤレヤレ、婆になると幼少期に戻るとは、これいかにだな!」。
良子、「私はまだボケてない#!」。
彰浩、「そう言う事を口に出す様になると、ボケの始まりなんだよ#!」。
圭子と洋子は笑った。
するとここへ、杉浦夫婦がやって来て、香織が、「彰浩君、
社長就任おめでとう」と、頭を下げた。
彰浩は謙遜して、「イヤイヤ、そんな祝われる事でも無いので、
一応跡継ぎで名義上社長という事で、杉浦さんともこれから良きお付き合いを、
宜しくお願いします」と、彰浩も頭を下げた。
杉浦父、「一応良子さんにも、御挨拶に行かないとね!。
うちの息子が良子さんの、一応娘さんを、貰うという事でね!」。
良子、「一応ってなによ#!一応って#!」。
香織、「うるさいわね#!、産んだのは久美子さんでしょ#!、
育てたのも久美子さんよ#!」。
彰浩、「お袋はもう少し、世間一般での礼儀という物を、
取り戻さないと、これからも、世間に対するお袋の風当たりは、冷たいぞ#!」。
春菜、「私の言った事、何も聞けてないんだから#!」。
洋子、「若い頃は逆に、会社での礼儀はきちんとしていたよ!」。
部長、「社内ではそのトップクラスで、
節子と並んで若い子達の、指導者じゃったがのぉ」。
彰浩、「部長、何とかなりませんかねぇ?」と、頭をかいた。
部長、「あの寮以外、帰れなくすればよいぞ!、
もう御殿に入れなくするのじゃ!」。
良子、「 (TOT) 」。
そんな話をしていると、小幡と小野が急にフロアーに飛び込んで来た。
小幡、「オイ!、タイムドアーを開いた、疑わしい人物が解ったぞ!」。
小野、「春菜ちゃんの携帯の、卸本町の蜃気楼を撮影した動画から解った!」。
すると当時の電気屋の若かった店員も、飛び込んで来た。
店員、「春菜ちゃんの動画を録画した、メモリーチップを借りて、
ハイビジョン画像で拡大してみた所、あの当時の画像に、不審者が映っていたんだよ!」。
皆さん驚いて、「へ~~!!」。
洋子、「どう言うこった?」。
すると店員は、自分の携帯でメモリーチップに保存されている、
動画を再生して皆んなに見せた。
再生しながら、「ここだ!」と、言って一時停止ボタンを押した。
すると黄色い夏用の野球帽を反対に被り、
電柱の影で若き頃の、会社のOBを監視していた。
春菜、「こ..この人、地下倉庫で我々が、ゴーゴーダンスを踊っていた時、
丁度洋子さんが物置のドアの前に立ってしまって、
知らずにこの人、物置から出て来て、開けたそのドアが洋子さんの顔面に直撃したあの、
電気修理を終えた、若い電気屋修理のお兄さんだ!」。
店員は、「居ないんだよ、そんな店員は..過去に..」。
皆さん放心状態で、「へ..」。
春菜、「た..確か物置に設置されている、配電盤の点検が終了したとか..」。
店員、「我々はあの当時、電気製品の修理や設置はしていたが、
配電盤なんて修理する仕事は、していなかったんだよ!」。
小野、「するとこいつが、タイムドアーの製作者!」。
杉浦父、「そうか!たまたま、この現代から過去にやって来た時、
我々が倉庫に居たので言い訳で、配電盤の修理と言ったのか!」。
春菜は記憶のいとを辿った。
するとそのお兄さんが出てきた背後に、
もう一つの地下倉庫が見えていた事を思い出した。
物置の扉の範囲は狭く、お兄さんの脇の隙間から、
僅かながら見えていた事を思い出した。
春菜、「間違いない!、あの人がタイムドアーを作った製作者だ!」。
すると咄嗟に自分の携帯を出して、春実に連絡を入れ様としたら、
偶然タイミングが良く、春実がこのフロアーに入って来た。
春実はこの場の雰囲気に、「何やら何時もの事だが、ただならぬ事が起きたかのぉ?」。
春菜、「お..お姉ちゃん!、タイムドアーの製作者が解ったの!」。
春実、「おぉ~~!、これで若かりし母ぎみを、叱り付ける時がやって来たか!、
あっぱれじゃぁ~!、褒めて使わす、褒美もたんまりとするがなぁ!」。
彰浩、「しかしどうやって見つけるんだ?」。
圭子、「見つけなくても、常に我々を今でも、監視しているわよきっと!」。
洋子、「さ~て!、その本物の宇宙人を捕まえてだね!、
もう一発!怒りの鉄拳を、振り落としてやる#!」。
小幡、「あの当時かなり痛がっていたから、
鉄拳はもう落とさなくても、いいのではなのいか?」。
小野、「頭抱えて、しばらく顔を上げなかったけどなぁ」。
圭子、「あのよこしまギャルを、過去に帰さないといけないでしょ!」。
春実、「今日も店で、全力で踊って人気を上げているがのぉ!。
しかも駐車場でバンド付きで、お立ち台を設置して踊って、客寄せしておるが」。
彰浩、「オイ!その内、警察に連れて行かれるぞ!」。
春菜、「パンツ丸見えで踊るんだよ!」。
春実、「本人は気持ちよい様じゃが!」。
部長、「周りもイイ気持ちと!」。
小野、「高齢の女性にはウケが悪いと」。
小幡、「その内、通報されると」。
圭子、「結果的に素性を調べられて、大変な事態が発覚すると」。
良子、「あの女過去に帰せ#!」。
春菜、「お母さん、寂しくなるよ..」。
良子「え”...」。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




