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【中編】 騎士の失敗 巫女の制約 (1)





明らかに話が長い………。


しかも中編はたらったらと説明回になってしまい、真に申し訳ございません………。



ラストの方がノリノリになってしまってこんな事に………。





なんだか読みづらいので、後々こちらもお直しをいれます。






(追記)2015,10,18改正
















ここで一つ、聖騎士ユーリエクについて語っておこうと思う。








ユーリエク・スフィレイドはスフィレイド伯爵家の次男坊としてその生を受けた。




優秀な策略家として名高い兄と美姫として社交界に華咲かせる妹。

その二人の間に育った彼もまた、美しい外見と類い希なる思考力を持つ人物として知られていた。



銀の長い絹の如き髪は月光を編んだ糸の様に輝き、白磁の肌に浮かぶ双方のヴァイオレットの瞳は艶やかに人を魅入らす。

また、中性的な顔立ちも男臭さに怯える良家の子女に受け入れられやすく、跡継ぎではない立場ながら、その麗しい姿に夢を見た求婚者は後を絶たなかった。


成人を迎えた頃から送られてくる釣書はその数を格段に増やし、その人気は社交界で五本の指に入る程まで膨れ上がる。



ユーリエクは決して愛想の良い方では無いが、そのクールで冷え冷えとした出で立ちも魅力の一つとされ、社交界では丁度同世代である王子と同じ熱量で彼の心を誰が射止めるのかが、専らの噂とされた。





選び放題、選り取りみどりとはまさにこの事だ、と夜会の度に令嬢に囲まれる彼を口々に友人らは羨ましがり囃し立てていたが………………事態はある日突然、急展開を迎える。



このままどこぞに玉の輿でもして婿入りすると思われていた彼だったが、成人をしておよそ一年後、17の時に何を血迷ったのか聖騎士となるべく騎士舎へとその身を投げたのだ。



本来、騎士を目指す場合は12の時から親と離れて修業を詰み、必要な体力や技術を這いつくばりながら身に付け、16から従騎士として帯剣を許され実戦を組み込み始める。

それから漸く仕える先輩騎士から認められて推薦状を得た後、国家試験を受ける許可を機関へと取り、無事合格となれば晴れて騎士となる。




長い鍛練を積み重ね、才能ある者のみが生き残る世界。

それが騎士という世界。



………一部では実力の薄い、貴族のみが集まった名ばかりの騎士隊もあることはあるが、そんな彼等でさえ従騎士の課程を踏んできている。

それが当たり前であり常識であり、最も騎士になりやすい道だからだ。






そんな場へ、まさか立派に17にもなった者が飛び込むなど。

騎士団側からしても前代未聞であり、誰も想像をしていない事態であった。



更に驚いたことに、彼が望んだのは聖騎士という騎士の中でも選りすぐりの先鋭部隊。


確かに聖騎士は完全なる実力主義として成り立ち、試験さえ合格すれば修業期間を積むこと無くその地位を得ることが出来る。

だが、その内容は一般的な騎士試験の比ではなく、教養、技術、身体、戦略、その全てが高い難度で問われる狭き門として有名であった。


国の財産である巫女を下手をして失えば、国も傾く。

巫女を護る誇らしき盾として、厳選に厳選を重ねた審査と試験は一月と長きに渡り、その間の受験者は心身共に過度な疲労を浴びる事となる。




背はあるが線も細く、長いこと貴族として暮らし、厳しい鍛練も満足に経験していない彼が、果たしてなれようものか………。

そうした声が当然のように挙がる。

周りはその不可思議な行動を良くも悪くも面白がり出したのだが、得られる物の多い今の地位を棒にふるような大馬鹿者だと見下す者が殆どであった。




そして、そんな冷やかし中傷が飛ぶ一方。

当時、結婚適年期だった女性は口には出さないものの、誰しもがユーリエクがどうか試験に落ちてくれないかと願っていた。


………聖騎士となった者は神殿へとその身を縛られ、最低でも三年の間は婚約・婚姻することが許されない。

そんな規定を聞き付けた女性達はまさに阿鼻叫喚の図であり、中には秘密裏に自ら騎士団へと赴き直談判する猛者まで現れたという。











あれこれと飛び交う周囲の思惑を他所に、やがて彼の歳が20になろうという時、試験を見事な成績で通り彼は念願の聖騎士へと名を連ねることとなる。


成績優秀者として勤務地を選ぶ権利を得て、希望のまま都の本神殿へと配属され当時巫女として成ったばかりの少女達の中からペアを組む。









そのような変わった経由を歩み、今の立場に収まったユーリエクだが、彼の謎は25となった今でも謎のまま。

未だに独身であり、加えて騎士として身体を鍛え上げた彼のファンは多い。

だが、その誰もが真相を知ることはない。




何故、突然17に騎士へ成ろうと決意を固めたのか。

何故、騎士ではなく制限の多い聖騎士であるか。









そして、やがて一つの仮定が巫女の間で真しやかに囁かれるようになった。



もしや、巫女の中に意中の者でもいるのではないか、と。








巫女は解任されて俗世に降りるまで、その力の強さによって大幅な個人差がある。

力が弱ければ十年前後、強ければ三十年前後程で授かった女神様の力が弱まっていき、やがて無くなる。

その後、巫女の任を解かれた者はそのまま神殿へと残り教鞭を振る側として残るか、それとも俗世へ元ある暮らしを求めて降りるか、どちらを選ぶかが問われるのだ。





力が無くなるまでの長い間、神殿の中での生活を強制され、人々に祈祷を捧げて過ごす巫女。


力の保持の為、純潔を失うことのできない巫女は神殿にいる間は愛する者の元へと嫁ぐ事も、近付く事も許されない。

よって、その側へと肩を寄せ、他の誰よりも見守る事の出来る道はただ一つ、聖騎士と成るのみ。


さすれば、求婚は出来まいがその姿を見、支えることが出来る。











だから、きっと彼も、もしかすると………………。



















***********************




















「それってつまり……ユーリエクの噂を信じた巫女見習いの少女が暴走して、祈祷終わりに散策していた私の背後から襲いかかってきた、…………そう言う事?」


「………大体の、道筋は合っています」


「……………ちょっと待って、混乱しているから少し考えさせて」




まだまだ説明の途中ではあるが、ユーリエクの話す内容がとても一気に受け流せる代物ではないと判断し、区切ることにする。


静かな病室にまるで想像もしていなかった話が続き、とてもではないが笑えない。




グルグルと回る思考の中、なんとか平常心を保ちつつ事の成り行きを考える。


今も尚絶不調である身体は、乗せてある手拭いのひんやりとした温度を急速に奪っていく。

流れ落ちる汗は果たして熱からくるものか、ゾッとした冷や汗なのか。



キャパシティーを超える内容をどうにか処理すべく、一から振り返ることにしよう…………。










まず、その見習いの少女について、だ。



見習いが無闇に力を使う事は、巫女の制約で固く禁じられている。

そこを念頭において欲しい。




第一に巫女というのは、力さえあれば直ぐになれるというものではない。

そこら辺の事情は騎士とどこか通じるものがあるが、認知度であればこちらの方が余程低い。

その概要を知らずに巫女に憧れる者も多く…………かくいう私も、勘違いをして神殿で苦しむ事となる一人であった。

地方の田舎娘がさらりと巫女になるなど、到底無理な話なのだ。



巫女の暮らす神殿は地方に散らばる神殿と都の中心にある王宮の側に建てられた本神殿が存在している。

今、私が籍を置いている場所はこの本神殿であり、派遣辞令がない限り基本巫女はここに留まる。



そして、その本神殿には時期を問わず女神様の力が覚醒した少女が国全土から一挙に集められ、教育所として数年間力の使い方や生活の基礎を学びながら過ごす。

年によって人数は疎らではあるものの、平均として毎年10人前後の少女が神殿に集められる。

もっとも、最近は王宮の側に神殿があることも関係しているのか婚姻関係やら血筋やらで貴族に巫女が生まれる事が大半。


今回の少女も例に漏れず子爵家の貴族の娘だったようだ。





力の使い方は治療の仕方の他に制御の仕方が必須とされる。

身体の内に力を巡らせ、何かの拍子で外に出さないようにする訓練だ。


力の強い者はより長く制御に年月がかかるとされるが、私のような下級であれば大体が三年程で巫女となり治療を一人で行える様になる。(下級は一人では風邪や頭痛、弱い瘴気祓い程度しか出来ないが……)


祈祷で行う巫女の治療はなるほど緻密な感覚が求められ、その技術が満足に行えると認められた後に、下級、上級、特級と力の強さによって階級を確定として再分配し、最後に聖騎士を携えて一人前の巫女と名乗れる。




制御をする際に大切なことは、己の力量を把握しておくこと。

どれだけの事が出来、何をしてはならないか、冷静に判断を下せなければならない。



碌に制御も出来ない力は、災害と変わらない。

女神様の力と言えど無闇に使えば、最悪人を殺める可能性もある。


ましてや、感情に赴くまま力を使うなど言語道断。

一番やってはいけない例とされる。




……………そんな事を知らぬ、まだ神殿に来て数日という新参。

充分な教育も受けていない我儘なお嬢様思考のままであった少女は、神殿で見つけてしまった。

かねてから社交界で聞き憧れていた、聖騎士然としたユーリエクの姿を。



そして、どこからか聞き付けた彼の噂(庶民出の私は初耳だったよ……)とやらを鵜呑みにし、何故かペアとして寄り添う(!?)私が彼の恋路の邪魔をしていると認識しまして…………………ああもう、要するに!!!!!



あんたがいつまでもユーリエク様をペアなどで縛り付けているせいで、意中の者と結ばれる邪魔をしている!!

巫女という立場を盾になんと残酷な真似をしているのか、ユーリエク様がお可哀想!!!

いい加減反省をするべき!

ちょっぴり怪我でもしてどこかで療養していてください、お邪魔虫!!!!!




………と、まだ制御も完璧でない力を使い襲いかかられた。













………………おおぅ……。


呆れてものが言えないとは正に、こう言う事だろうか。



ユーリエクのガン泣きを見て、いったいどんな思惑に巻き込まれたのかと戦々恐々としていたが、まさか、まさか過ぎるだろう。

なんという理不尽だろうか。

私の主張を聞かず、言わさず、の完全無視した暴挙である。




………そもそもの話、私とユーリエクの犬猿の仲は神殿ではかなり有名で、まさかペアに縛り付けてユーリエクに懲りもせずにアプローチをする恋の邪魔者!!………なんて扱いをされるとは汁ほども予想していなかった。

まだいつも通り、庶民の下級巫女の分際でユーリエク様のペアに選ばれ〜〜…、とかその辺りだったら経験もあるし理解もできるが……。








ヒュッ、と乾いた空気が喉を通り抜け、妙な音が出る。


簡潔にこの現状を理解し終わり、荒れていた心が幾分か落ち着いてきた。

いや、凪いできたとでも言おうか……。



私は只の暖かい手拭いと化したそれを持ち上げ、額から取り去る。

長い間寝続けると起こる頭痛は大分成りを潜めた様で、先程よりは調子がいい。





………どこかが良くなれば、次の不調が気になってくるというもの。


未だにベッドに寝そべったままの楽な姿勢で過ごしていた私は、そういえば、と受けた傷はどれ程のものだろうか今になって気になってきた。

どうやら相手は将来上級巫女になろうという実力の持ち主であったらしく、本当に下手をすれば危なかったかもしれない。

襲いかかられた事を不運と嘆くか、命あることを幸福と捉えるか…………。



そっと背中の腰辺りへと手を回して、恐る恐る傷を確かめることにする。



そん私を、近すぎる!と必死の講義によりベッド脇の椅子に移動させたユーリエクは死にそうな真っ青な顔で見つめている。

ただ、定期的に顔を歪めて頭を掻き回す動作を繰り返しており、少し怖い…………。

そんなに思い悩む位に受けた傷は重症なのだろうかと逆に不安になってくるからやめて欲しい。

病人の不安を必要異常に煽らないで頂きたい。




無意識に怯えた手を強引に動かし、白い寝床用の巫女服へと突っ込む。

腰の右の方へと動かすと包帯の感触が手に伝わってくる。

感触と共に、もう一つの感覚。




………これは、熱い。



包帯の巻かれたそこは巫女から受けた力の名残か、燃え上がるように熱を持っていて、触れた指先から火傷をしそうな勢いだ。

この熱は女神様の力特有なもので、毎日のように使ってきた私にはすぐに分かる。

暖かくて、時に熱くて、永遠に絶える事のない炎のような感覚………。




慣れているとはいえ、それにしても熱すぎる。

どれだけの量を放たれたのか………。




腰以外は大丈夫だろうかとグッと脚に力を入れてみたが、動くことは動く……という程度しか変化が見えない。

この分だと下半身全体に力が流れ込んでしまっているのか、自分でこまめに治療を施すとしてもリハビリには少々時間がかかる可能性が高い。



もしかすると、最高峰である巫女姫様の元へ治療を進められるかもしれないな………。



困った困ったと意気消沈はしているが、無意識に普段の治療の時と同じく冷静に判断を下している己に驚き、自身もやはり曲がりなりにも巫女なのだ、と感心してしまった。

伊達に修羅場を潜り抜けてきていない。




それに、ここは幸い治療のエキスパートが集まる場。

治らないだろうと思われた病に奇跡が降りかかる現場を何度も私は目にしてきている、だからか、焦りも不思議と少ない。


勿論のこと、だからと言って勘違いで暴走をした少女を許せるとかではなく、出会い頭にシバき倒したい位には腹立たしく思っている。

もっと落ち着いて状況を理解し行動なさい、と言ってやりたいが、制約を破った今、良くて自宅に軟禁、悪くて国外追放や貴族位剥奪にでもなっているだろう。

制約破りは大罪だ。




………いや、確かに本音を言えばその曲がった根性を直接会ってネチネチと嫌になって泣かせるまるで、そう、まるでいつものユーリエクの様に叩き直してやりたかったけれど。


いつも、ユーリエクみたいに…………。






………チラリ、と隣へと目線を動かす。



ユーリエクは、思った以上に今回の責任を感じているようで、私が何日眠っていたのか分からないが、その間に随分とヤツれてしまっている。

ただでさえ白い顔が余計に青白く、頬は心なしか痩けてしまって儚さが追加されてしまった。



普段の威勢の欠片も見えない、こんな重っ苦しい姿なんて、それこそこんな状況に陥った私を強制的に視界から暗い気分に引き込む策略と思える。

寧ろそれだったら納得をしてしまう。


こんな姿は間違っても、石に躓いて擦りむいた主君に「石の邪魔をしてはいけませんよ」などとノタマっていた男の姿ではない。同一人物ではない。

本当にどちら様であろうか。



正直もう、見ていられない。



しかも、今までの話を聞く限りであればだが……



「……ユーリエク、何となく流れは分かった。けど、私は確かに今回の件はあなたが関わっていたけれど、あなたの”せい”って訳ではないと思うよ?」




そう、こんなに落ち込むほど彼が悪いかと問われれば、そうではない。

全ての責任がないとは言いがたいが、少なからずユーリエクがどうこうと出来る問題でもないように思う。


総合的に勝手に勘違いした少女の非が明らかに大きく、それに加え、ユーリエクとペアを解消したと思い彼を待たずに散策へとフラフラ行ってしまった私の非もちょっぴりとある。

……いや、彼を待たないのは割と頻繁だったが、そこは反省している……。





だから結果、私から言わせると 6;3;1 の割合で少女、ユーリエク、私の非だ。


だから、本当にユーリエクが悪いと責めようだなんて、憎いだなんて、思わない。

こんなにも全てが自分の責だと落ち込む必要は、決してない。



「ね、だからユーリエクは別に………」


「違うのです。本当に、私の責任でこんなことになってしまったんですよ。私が、噂を否定せずにいたから………!!」


「え?いや、噂なんて私が知らなかった程度のものだし……ほら、一々気にしてられないとかいつもキャアキャア言われた時に切り捨ててたじゃん?そんなもんだっ」


「そうではなくて!!!!!噂をっ、………………噂は、本当なんです。私は……巫女様を慕い、聖騎士になったのです………。それがまさか、こんな、巫女の力を無くさせてしまうなど!!!!!!!」


「ちょ、ユ、ユーリエクッ!?」





ユーリエクは突然ガタンと感情の高ぶりのまま椅子から、立ち上がった。



先ほどまで真っ青であった顔を今度は急激に真っ赤に色付け、またグズグズと泣き出しそうな表情へグシャリと逆戻りし、…………………





……………………ん?














病室に沈黙が、落ちる。


















…………?


………………??




………………………ナニ?なんだって?

あのサド冷血漢姑ユーリエクが、どこぞの巫女を追って聖騎士になったって??あの、ユーリエクが???


え?……………えっ?

はい?

…………それって、誰?

そんな人がいる素振りなんて、今まであった??






頭に大量のハテナが浮かび上がり、疑問に埋もれる。







………………って、ちょっとまって。


まって、本当に待って!!!!


じゃあ、噂が本物だということは、………本当に私がペアなんかに収まっちゃって、実際に邪魔をしてしまっていたという事!?

見習い巫女さんの言う通り!!??




ハテナが積もりに積もって、重なり埋もれ、崩れる。

意味が…………理解できな……………い………









………というか、巫女の力を無くすって………一体……………。












あっ、と掠れた声が漏れ出る。




それと同時にドッ、と正真正銘今度は冷や汗が全身に溢れ出てきた。


苦手な座学の記憶、その昔の記憶がポコンと掘り起こされてくる。

これが果たしてどういう事態であるのか、何故こんなにも彼が責任を感じているのかが、状況が、明らかに、なる。



まさか、まさか………



未だに重い腕を震わせながら何とか手を合わせ、祈りのポーズをとる。


そしていつも通りに胸の内で女神様への祝辞を述べていく。

そうするとゆっくりと体が暖かくなって……………、光り……、…………………




光ら、ない。




いつもであれば体の内側から仄かに発光をし出して、その光を手に集中させて患部を治療する、という流れなのだが。


光らない。

独特の熱に浮かされた感覚もなければ、痛みも収まらない。

ガッチリと手を組み直し、気合いを込めて祈ってみるが、反応は無い。



傷から伝わる熱で錯覚をしていたが、よくよく、丹念に神経を張り巡らしてみれば、己の身体に確かにあった筈の自身の熱量が、女神様の力が、どこにも感じられなくて………。






巫女の制約。

神殿でまず始めに教わるそれ。





………そういえばこの傷の相手は、上級巫女にも匹敵する力の持ち主で……そんな子が力の制御も出来ないままに私に突っ込んできたんだ。


巫女から、巫女へと………………力を………。



それは正しく、





「み、巫女の制約………第四十七条……、巫女は同じく巫女から女神様の力を必要以上に…流し込まれた場合………………、巫女の力を、剥奪され…る」


「………ッ…」


「………え、………え?」
















………えええええええええええええええ!!!???




























シリアスな場面なんですが、巫女があっけらかんとしていて全くシリアスにならない………。





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