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おっさんが異世界でチートする話だったのに  作者: 陰キャきっず
終章 ナロナロク・オンライン・プロファイル
30/122

いつか終わる幻想 完

「ついに決勝戦か」


 長く苦しい戦いだった……。


「そうだね……」


 俺たちはなんやかんやあった

今までの日々に思いを馳せていた。


 あっという間に過ぎ去っていった日々だった、

ほんと一瞬だったな。


「ああ。暮人とぼっくんは準決勝での

 戦いで全治三カ月の怪我を

 負ってしまったのが痛いがな」


 そうだったんだ……。

ごめん、良く覚えていない。


「幸いにも決勝戦は一対一のタイマンバトルだ。

 後はおっさんに託すしかない」


「ふっ、ここまで来たんだ。役割は果たすさ」


 お互いの拳を突き合わせる。

いつだっただろうか。こんな風に同じことを

したような気がする。


「……ここまで来れたのはおっさん、お前のおかげだ」


「どうしたんだよ急に」


 俺たちに似つかわしくないしんみりした

空気が漂う。


「最後かもしれないだろ?」


「……そうだね」


 そうだ。次の戦いで生き残れる保証はない。

たとえ勝ったとしても、その先の未来で俺たちの

道が一緒になるとも限らない。


「だからお礼を言っておきたかったんだ」


「ぼっちゃん……」


 お前から礼を言われるなんてな……。


「生きていれば無限の可能性がアンタを待っている。

 だから……死ぬなよ」


 それっぽいことをそれっぽい雰囲気で

言ってくれた。


「わかったよぼっちゃん」


 覚悟は決まった。

もう迷いはなかった。


「行ってくる」


「ああ」


 そして俺は決勝戦へと臨むのであった。





「久しぶりだな、ぼっちゃんよ」


「はっ、俺はもう会いたくもなかったがな」


 決勝の舞台に上がった俺たちを待っていたのは

渋い年配のご老人であった。


 何やらただよらぬ因縁が二人の間にあるような

雰囲気をかもしだしている。


「きみがおっさんか。私の名はじっちゃん」


「どうも」


 とりあえずの挨拶を済ませた俺たちは

もはや語る言葉を持たない。


 静かに戦闘態勢をとる。


「君が最後の相手か」


 これから戦う相手に挨拶をする。


 しかし、目の前の相手はフードをかぶっており

顔がよく見えなかった。


 けれどなにか、俺は言いようのない既視感を

覚える。


「ふっ。久しぶりねおっさん」


「……その声は!?まさか!?」


 この声には聞き覚えがあった。

でも、そんなまさか―――ッ!


「そうよ!そのまさかよ!」


 フード付きのマントを脱ぎ去り

相手の顔が現れる。


「びっちゃん……だったのか!」


「なっ……!」


 俺とぼっちゃんは驚愕した。

姿を現したのはなんと、過去になんども共に

戦った戦友だったのだ。


「驚いたかぼっちゃんよ」


 ニヤリと笑みを浮かべるじっちゃん。


「じっちゃん!どういうことだ!アイツは――!」


「そう。お前のかつての恋人だ」


 えっ。


「どういうことだ!アイツは一万年前に死んだはず!」


 えっ。


「そうだ。だが、彼……いや彼女は私の力で転生者として蘇ったのだよ」


「既に消滅した魂をどうやって!?」


「お前が作り出した世界での幻の彼女を触媒として生み出したのだ」


 ちょっと俺にはついていけない展開に

呆然とするしかなかった。


「そんなのどうや……ま、まさか!?」


「そう。百万課金したもののみが行える究極転生を使ってな!!」


「そ、そんな……こんなクソゲーに課金!?」


 あのぼっちゃんが取り乱すほどの事態が

起こっているというのか!?。


「出てきたのが前世が神の転生者とはワシも驚いたよ」


「だがそのレアリティは幻のSSSRだ」


「ば、バカな……勝てるわけがない」


 なんとなくやばさが伝わってくる。


「おっさん!!気を付けろ!!」


「……ぼっちゃん」


「おっさん……?」


「俺!辞めっから!」


「死ね」


 俺はただちにこの場から逃げ出そうとする。


 しかし、まわりこまれてしまった。


「おっさん、始めましょう?」


「くっ、戦うしかないのか」


 仕方なしに俺は態勢をととのえる。


「私のチートを食らいなさい!!!!」


「ぐわあああああああ!!!」


 だが、圧倒的なびっちゃんのチートにより俺は

なすすべなくふき飛ばされる。


「む、無敵だ!」

 

 まるで勝てるイメージが浮かばず、

恐怖心が重くのしかかる。

一敗地に塗れるとは、まさにこのことだった。


「私のチートはあなたのチートを凌駕する。さあどうするかしら?」


「く、チートカリバアアアアア!!!」


「効かなぐわぁぁぁぁぁぁ!!!!?」


「ええ……」


 苦し紛れに放った攻撃が

起死回生の一撃になった!!!。


「そ、そんな……私のチートは無敵のはず……一体どこにそんな力が……」


 まるで理解できない顔をしている。

 

「わからないのか?この力は俺だけが振るってるんじゃない」


 そうだ―――ッ。


「何ですって!!!」


「俺が転生者だからでも、チートを持ってるからでもない!!」


 そうなんだ―――ッ。


「どういうこと……!!」


「《転生者》も……《チート》なんてものもいらないッ!!!」


 だってこの力は―――ッ!。


「今まで出会った人たちと育んだ絆……全員分の力で振るっているんだ!!!」


「????」


 本気でわかっていない彼女をよそに

俺に力が湧いてきていた。


『やれやれ、時間外労働手当は頼むよ』


 その時だった。

もはや聞きなれたその声に

俺は歓喜する。


『ショーを通じて色んな人たちがあなたにエールを送っているんです!』


『フン……頑張れおっさん』


『ワーワー!』


 どうやら今までにめぐり会った人たちが俺を

応援してくれているらしい。


「ショーくん!!みんな!!!」


 剣を持つ手に力が入る。

かつてないほどの勇気と力が俺から溢れていた。


「そうだ!!!どんな時でも俺は!!!」


「おっさぁぁぁぁぁあん!!!!」


 びっちゃんもこれまでで最大級の力で突撃してくる。

それでも俺は負けない。


 なぜなら―――ッ!。



「ひとりじゃないんだぁぁぁぁぁ!!!!

 

 俺はすべての力を込めて剣を振るった。


「チートインパルスゥゥゥ!!!!!」


「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!私のチートがぁぁぁぁ!!!」


 みんなの力が込められた斬撃が光となって

びっちゃんを飲み込んでいく。


「ば、バカな!!!?究極転生者がぁぁぁーーー!!!」


 予想だにしてなかっただろう敗北に

じっちゃんは叫ぶ。


「……ぼっちゃん、じゃあね」


 びっちゃんは光の粒子となって消えていった。


「びっちゃん……さよならだ」


 びっちゃんとぼっちゃん。

二人が本当はどんな関係で

どんな間柄だったのかは、俺には分からない。


 文字通り、神のみぞ知るといったところか。


「勝者!!!チームぼっちゃんのおっさん!!」


 試合終了のゴングが鳴り響く。

長く苦しい戦いの日々が幕を下ろしたのだ。













 

「ワーワー!」


 そんな感慨に浸っている俺だが

一つだけ問題があった。


「スゥゥゥーー!!!」


「おっさんいいかがげんそのビーム止めろよ」


「ああああああああああなんか止まんないだけどぉぉぉーー!!!!」


 そう。止められない。止まらなかった。

俺の出した謎ビームは際限なくあふれ出してくる。


「は?」


「早くとめ……」


「やべーぞ逃げ……」


「おっ……」


「あっ」



 無限大に増幅されていった謎ビームは

会場にいるすべての人々を

飲み込んでいってしまったのだった。


 そしてそのビームはやがて次元の

すべてを消し去っていくのであった……。






 こうして、一人の転生者により万物すべてが破壊された。


 しかし、破壊の後には創造が生まれるはずだ。


 これは悲劇ではない。

 

 そして私は何を書いてるのでしょうか?

わかりません。


 すいません。こんな落書きを読んでくれた方

本当にありがとうございます。


 おっさんが異世界でチートする話だったのに


 終わり。

次回から永久に蛇足編です。

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