その2
街に入った俺たちは落ち着けるところで自己紹介を始める。
「紹介が遅れましたね。私の名はオーエス・ウィンドゥ・ビスタです」
「お前は今までに流し読みしたWeb小説のヒロインの名前を覚えているのか?」
「!!??」
「そういうことだ」
無事、自己紹介を終えた俺たちは、なんやかんやあって
冒険者になることにした。
「ここがギルドですよ」
冒険者ギルド。この単語だけでこの先の展開は確定する。
理由はもちろんお分かりですね?。
「こんにちは。冒険者になりに来ました!」
扉をくぐり元気よくあいさつをする。
いつの日も初めては元気が大事だと思うから……。
「どうぞ、冒険者窓口はあちらになります」
受け付けのお姉さんに案内され俺たちは
窓口に行く。
「冒険者になりたいのですが」
「あ、では、住所と名前を」
「わたっ……」
「おっさんです」
名前を言おうとすると横の美少女にさえぎられてしまった。
「おっさん……っと。変わったお名前ですね」
「おっと待てよ」
受け付けのお姉さんも何もツッコまずに
書類に書き記していく。
「東の国出身なんです」
「はぁーそういうことですか」
「頼むから止まって」
自分を蚊帳の外に話しはどんどん進んでいく。
何なんこいつら?。
なんやかんやあって、ようやく手続きが終わった。
「ではこのギルドカードをどうぞ」
いつもの。
「お、ステータスとか浮き上がるんですね」
若干わくわくしながらギルドカードを受け取る。
「いえ、一部のお店で商品が1割引きになります」
「や、やったー!」
思ったより役に立ちそうだった。
ステータスが浮き上がらないそうなので
自分で書いてみた。
それを周囲の冒険者に見せびらかす。
「こ、このステータスはマ!?マジ卍!」
それを見た冒険者たちの顔色が変わった。
ざわざわとギルド内が騒々しくなる。
すると一人の冒険者が俺のところに歩み寄ってくる。
何だろうか。
「おいおっさん!俺と勝負しろ!」
「いいぞ!」
自然な流れでバトルが始まり、戦いのゴングが鳴った。
「うおおおおお!!!」
「うおおおおおお!!!」
お互いの叫びがギルド内にとどろく。
技量はたぶん互角、どちらが勝ってもおかしくはない。
「チートアタック!」
「ぐわああああぁぁぁ!SSSランク冒険者のこの俺がああああ!!」
「どうやら俺の方が「お」が一つ多かったようだな」
激闘が繰り広げられたが、
ギリギリのところでなんとか勝利することができた。
「やっぱかっけーわおっさん!」
「きゃー!素敵!貢いで!」
周囲からの喝采がとめどなく響く。
冒険者も美少女も手を叩いて俺を称賛していた。
「ん?俺なんかした?」
「え!?」
白々しくとぼけてみる。
「冒険者最強のアンドロー・イドに勝ったのにあの落ち着きよう……」
冒険者の誰かがつぶやいた。
するとどうだ。周りの俺の評価がぐーんと上がったはずだ。
タブンネ。
「流石はおっさんですね!」
美少女が駆け寄って賛辞をくれる。
悪い気はしなかった。
「やれやれ目立つのは大好きなんだけどな」
「本音でてる」
ついうっかり。




