表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/19

禁足地の呪い

キャンプの設営中に護衛の騎士とシスターララが現れた。


「白銀様到着が遅れましたこと深くお詫び申し上げます。」


到着するなり、シスターララは深々と頭を下げる。


「気にしないでください。私は今回もシスターが同行してくれることを知りませんでした。来てくださってありがたいです」


「そう言っていただけて救われる思いです。白銀様の訓練には全て同行させていただきます!」


シスターは破壊力抜群の笑顔で応える


これは、ちょっと目に毒やな。


「ところで今回はなぜ遅れたのですか?」


咄嗟に話題を変えるとシスターの目が一瞬鋭くなりセシルを捉えた


「いえ、なんでも目的地の変更が私たちには届いていなかったものですから。何かの手違い、ですかね?」


セシル・・・。 まさかセシルも邪険に扱ってるんか?


「申し訳ない。目的地の変更は私が無理を言ったものなので。ご迷惑をおかけしました。」


「白銀様はお気になさらないでください!それよりも無事に合流できたのですから回復をさせて頂きますね」


この回復を受けられたら休息なしで次の狩りに行けたんじゃない?


「・・・やっぱりセシルは戦犯やな。」


「はい、私もそう思います」


上総の呟きに間髪入れずララが同意した。 回復を受けている間に間に合わせのスリングから革と丈夫なロープを使ったスリングを作った。


上総は回復を終えるとシスターララをテントに案内する。


「これから討伐に向かいますのでここで待機していてください」


「はい、お気をつけて」 こんな表情豊かな子やったっけ。


「セシル、フォレストウルフのパックを探して狩るぞ」


「夜の討伐は危険です!日が出るまで休んでください!」


「雑魚狩りはセシルが担当してくれ、ボスだけ俺にやらせてくれ」


「むぅ。それなら。」


若干納得いってないようだが渋々了承した。


夜はフォレストウルフの活動が活発なため、二人で行動するだけでどんどん襲われる。


返り討ちにしたウルフたちの血のにおいでさらにウルフが誘き寄せられる。


3つのパックを討伐したあと、キャンプに帰還した。


セシルと共にシスターララの回復を受ける


少し仮眠をとり、日の出と共に旧魔国外縁に向かった。


外縁部に近づくにつれて巨大な壁が見えてくる それは端が観測できないほど遠くまで続いていた。


万里の長城みたいやな。実物は見たことないけど。


壁に近づくといくつか窪みがあった。 それは人が4、5人入れる程度の広さに何か入っていた。


あれは、人か?


窪みの中を覗くと3人の人が重なり合うように倒れている。


「カズサ様!呪いです!離れて!」


血相を変えたセシルが上総を窪みから遠ざける。


「呪い?魔国がかけたってやつか?」


「はい、あの死体に触れたものは呪いが伝播して即死します。」


そう言ってセシルは部下の騎士からかぎ爪のついた棒を受け取った。


その棒を使って黒い鎧のしたいから黒いドックタグを回収した。


「呪いの伝播は直接触れなければ問題ないのか?」


「ええ、今のところはタグの回収で伝播することはありませんでした。」


即死の呪いとは、かなり強力やな。 そんな強力な呪いが旧魔国領全体に?


「この黒騎士は魔国の騎士なのか?」


「この騎士は我が国の騎士です。銀の鎧は呪いで汚され、黒く変色してしまったのです。」


銀が黒く・・・? 確かそんな化学反応があったような。


「そのタグはどうするんだ?黒くで読めないが」


「教会で浄化してもらば元の輝きを取り戻します」


「シスターには頼めないのか?この窪みだけでも浄化してもらったり」


「申し訳ございません。浄化には特別な触媒が必要ですのでここではできません。」


・・・。


「セシル、騎士の鎧の装飾を少し回収してくれないか?呪いの反応をちゃんと観察しておきたい」


「本当は亡骸を辱めるようで気は進みませんが。仕方ありませんね」


鍵棒で黒いチェーンの入れ端を回収してくれた。


「ありがとう。必ず役立てる。安らかに眠ってくれ」


チェーンを握りしめて窪みを後にする。


壁に近づくと窪みの数が次第に増えてきた。


その中のいくつかにはやはり死体があった。


「この壁の向こうには同じような光景が広がってるか?」


「この先は、ご存知の通り禁足地です。おそらく王国内にこの先を見たものはいないでしょう。きっとここより凄惨な景色が広がってるはずです。」


「そうか。みんな付き合わせて悪かった。昨日のキャンプ地まで戻ろう。」


皆少しでも早くここを離れたいのか、行きの半分の時間でキャンプ地まで戻った。


「思ったより時間が浮いたな。少し休憩したら王都に帰還するぞ」


セシルの号令に騎士たちも安堵の表情を浮かべて休息に入った。


緊張の糸が切れたのか、セシルは馬車の中で眠っている。 シスターララは静かに上総を見つめている。


上総がどうかしたか聞いても 「いえ、お気になさらず」の一点張り


気になるやろ。


それよりも呪いとやら。


なんか引っかかる。


呪い耐性なんてスキルがあるし、調伏の呪鎖なんてものもみたから存在は疑ってないけど。


「シスターララなにか・・・」


「私のことはララとお呼びください。」


「あ、ララ・・・浄化とはどのようなことをするのですか?」


「申し訳ありません。それは教会の秘技なのでお答えできません。」


秘密の多い国教やなぁ。 ますます怪しい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ