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拒絶したのに、今更です…   作者: みかさん
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8話


キョロキョロ…

『ふぅーどうやらアンソニー王子もリード様も居ないようだ。リード様も貴族。侯爵なのだ。単品でいてもおかしくない…』


「まだ、気にしているのマリー?」


「見てください!あの美味しそうな料理の数々を。早く食べましょう」


「ローズ駄目よ。あまり食べてしまったら、折角の化粧が落ちてしまうし、体型が崩れてドレスを綺麗に着こなせないわ。それに見て、男性達の視線はわたくし達に釘付けよ。みんな貴女達をダンスに誘いたくてうずうずしてるわ!まあ、王子の婚約者であるわたくしがいれば大抵の男性は寄ってこないと思うわ」


「「オゼットがいて良かった」」


「あっ、お父様とお兄様だわ!2人に紹介してもいいですか

?」


「勿論よ!連れてらっしゃいな」


ローズが優雅に歩き始めると男性の視線も釣られて動く。2人に声をかけ、こちらに連れてくる。


「はじめまして、マルクス公爵令嬢様、スカーレット伯爵令嬢様。娘がお世話になっております。」


「こちらこそ、ローズとは生涯仲良くさせて貰いたいと思ってますのよ。生涯ね」


「私もローズとは仲良くさせて頂いてます」


「ローズもよい友達が出来て良かったな。学園生活は楽しいか?」


「はい、2人のお陰で楽しく過ごさせて頂いてます」


「それは良かった。おい、キックス、ボーッとしてないで妹の友達に挨拶しないか」


「あっ、はい!ハイアーン・キックスです。妹がいつもお世話になっております」

『ははーん。オゼットの色香にやられて見惚れていたな…分かるよ、その気持ち』

5人でお喋りをしていると会場が何故だかざわつき出した。


「やあ、楽しそうだね。私達も混ぜてくれないか?」

嫌な予感を振り払い、声のする方へ振り返る。


「眼福…」

そこには白いタキシードを来たアンソニー王子とグレーのタキシードを来たジョルズ、黒いタキシードを来たアルフリードが立っていた。


「その言葉、そのままお返しするよ。みな今日は一段とお美しい」


「で、殿下!?後れ馳せながらわたくし、ハイアーン・マックスでございます」


「ローズの父上だね。ローズとは仲良くさせてさせて貰っているよ。私はもっと仲良くしたいのだけれどね…」


「は、はぁ… 今後とも娘を宜しくお願いします。では、私共はこれにて失礼致します。ローズ、くれぐれも失礼のないように頼むよ」


「分かっております」

ハイアーン親子は逃げるように去っていった。


「思ったより早かったじゃない」


「ああ、出来る限りの努力はしたからね。久しぶりだよ、全力を出したのは」


「ずいぶん必死ね。そんなに誰かに取られたくなかったの?」


「君だってそうだろう?言っていた通り、令嬢達を素敵な色に着飾ってくれたね。想像以上だ」


「わたくしにかかれば完璧に仕上げて見せるわ」

フフフッと笑いながら2人で悪い顔をしている。

『この2人最初から結託していたな… と、言うことはアンソニーはローズが好きで、オゼットはジョルズが好きとお互い知っている事になる。なんと腹黒い2人だ』


「では、婚約者殿。ファーストダンスを踊りませんか?」


「ええ、その後は…」


「お互い自由に… アルフリード、2人から決して離れるなよ」


「分かっております」

2人は手を取り合い、ホールの真ん中へと消えていった。

『ちょっと、この4人で何してろって言うのよ…私、リード様直視したら倒れるわよ!隣から眩いオーラが… しかも、さっきから女性の視線が痛い』


「ちょっと、化粧直しに行ってきます」

「わ、私も」

『ナイスタイミングローズ!』


「では、私達も付いていくとしよう。ジョルズ様も宜しいですか?」


「ジョルズで結構です。私の方が年下ですし、身分も低いですから… ご一緒します」

『まさかの男性陣を連れてトイレに行くことになるとは…』


「私達はここでお待ちしております。どうぞゆっくり済ませてきてください」


「「はいっ」」



「はぁーっ、緊張した。どうするこの後」

「私にも分かりませんよ。だけど、そんなにお待たせするわけにはいかないし…」

「そうなのよ!もうそろそろ戻らないと…」


「いい身分ね。あんな素敵な人を外で待たせておいて自分達は戻りたくない ですって!」

「そうよ!彼らは貴女達には勿体ないわ!男爵、伯爵ごときで!」

「私達に譲りなさいよ」

3人の女性は入り口のドアの前で行く手を塞ぎ、罵倒を浴びせてくる。


「マリーどうしよう?」

「大丈夫よ。私達には頼れる姉御がいるから」


その時、ドアが勢いよく開かれる。


「貴女達、わたくしの大切な友達に何しているのかしら?」


「「「ひっー」」」


「顔を覚えたわ。何か起きる前に今日は帰った方が身のためよ?」


「「「も、申し訳ありませんでした」」」

3人は慌てて、ドアから外へ逃げていった。


「「ありがとう、オゼット…」」


「もう、全然帰ってこないから心配したわ。無事で良かった。さっ、会場に戻りましょう」


「大丈夫だったかい?」

会場へ戻るとアンソニーが心配そうにローズに話し掛ける。


「はい。オゼットのお陰で無事でした」


「それは良かった。では、ローズ嬢、私と一曲踊って頂けませんか?」


「えっ、私ダンス苦手で… 足を踏んでしまうかもです」


「それでも、是非一曲私とダンスを」


「はい、喜んで」

嬉しそうなアンソニー王子はローズをホールの真ん中へと連れていく。多分このまま帰ってこないだろう。


「マリー、馬車は用意してあるから貴女も楽しんだ後は自由に帰っていいからね。行きましょう、ジョルズ」


「ああ、ではお手をどうぞ」


「ええっ」

幸せそうなオゼットの邪魔は絶対に出来ない。『帰ろっかな…』そう思った時


「踊るか?」

そんな声が聞こえてきた。

『リード様と踊れるチャンス。勇気を出すのよマリー!「はいっ」て一言言えば手を握れるし、体を密着出来る…って無理ーーー!』


「ちょっと、外で涼しんで参ります」

早足でテラスに出る。『ああ、この後どうしよう…』

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