クラス分け試験 26
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学問である筆記試験の結果発表は翌日であり、次に行われるのは礼儀作法の試験であった。
挨拶、社交、食事、そしてダンスを中心として行われるもの。
なので、入学舞踏会と称して行われる。
教師達は審査員として配置されており、生徒達はいつもならば緊張した面持ちで参加するのだが、今回はいつもとは一味違う。
魔法試験、筆記試験は別で行われたようだが、この舞踏会には第二王子も参加する。
男子は王子との交友を、女子は王子との婚約を虎視眈々と狙っているのだ。
舞踏会が始まると、皆の目がギラつき始める。
フィリアの目もギラついていた。
まぁまぁまぁまぁ、なんて可愛らしいのかしら。4人とも素敵だわ。
エマは薄桃色、クロエラは真紅、マリアは鮮やかな黄色、シェーラは白銀、それぞれが際立っており、美しさを互いに高めあっている。
フィリアは4人に見とれていたが、その姿にグリードが耳元で囁いた。
「フィリアも綺麗だ。」
囁かれた言葉と息に、フィリアは一気に顔まで赤く染めた。
「さぁ、フィリア。一曲踊ろう。」
差し出された手を取り、フィリアとグリードはダンスフロアへと足を向けた。
オーケストラによる演奏は素晴らしく、音楽に合わせて皆が踊り始める。
令嬢達がくるりと回るたびに、花が開くようにスカートが開く。
グリードとフィリアのダンスは一際目を引き、感嘆の声が聞こえる。
「見事だなぁ。どこの家の者だろう。」
「知らないのか?あの魔法試験でレベル50を達成したロード男爵家の二人だよ。」
「なるほどな!、、、さすがだなぁ。でも、な。」
「あぁ。でもなぁ。」
だが、時折残念そうなため息も聞こえた。
「あれで、瓶底眼鏡でなければなぁ。」
「なんであれかけちゃったんだろうなぁ。」
よもや、瓶底眼鏡で原点をもらうとは思わなかったフィリアである。
踊り終えると、フィリアとグリードは攻略キャラ4人に声をかけられた。
「さすがでしたね。」
「これじゃあ勝つのは無理だな。」
「これでは、フィリア嬢がよほど学問ができないかぎり勝てない。」
「人が悪いな。」
4人の言葉にフィリアは微笑みを浮かべた。
「まぁ、明日になってみませんとわかりませんわ。でも、学問だけ出来ないわけではないから、私の勝ちかしら?」
その言葉に4人は苦笑を浮かべた。
「あー。負けた場合は一緒に鍛錬だったか?」
「ええ。あら、それでは1つ目の鍛錬なんてどうかしら?ねぇ、グリード。」
グリードはフィリアと事前に打ち合わせしていた通りに頷いた。
「そうだな。男たる者、婚約者を優雅にエスコートするのは絶対だが、ダンスは踊ったのか?」
その言葉に、4人は驚き思わず顔を見合わせた。
『まだです。』
仲良しはそろってそう答え、グリードは額に手を当てると首をやれやれと言うように横に振った。
「婚約者に寂しい思いをさせるなんて、、はぁ。さっさと行ってこい。」
グリードにそう言われ、4人は慌てて婚約者の元に急ぐのであった。
「うまく行ったわね。」
にやりとフィリアは笑った。
「これでいいのだろう?」
「えぇ。この調子で鍛錬と称して引っつけ応援大作戦開催ね。えいえいおー!」
「おぉー!」
ダンスフロアにでたそれぞれのペアは、とても美しく、そして息がピタリとあっていた。
誰が見てもお似合いで、フィリアはその姿に息をついた。
見ていてすぐに分かる。
あの間にヒロインなんて必要ない。
令嬢達の婚約者を頬を赤らめながら見上げる姿はとても初々しい。
だが、まだ攻略キャラ達はその良さを十分に理解していない。
時間はある。
さぁ、ゲームを始めましょう。
読んで下さりありがとうございました!




