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事故ちゅーイベント 20

 ゲーム開始しました!


 楽しんで読んでいただけたら嬉しいです!

 さぁ、まずは朝一校門での事故ちゅーからだ。


 担当は春の季節、ユーリとエマ。本来はヒロインと事故ちゅーするが、必ず悪役令嬢は近くにいて、事故後に一言言うのである。


 フィリアとグリードは校門近くに行くと、塀の影に隠れ辺りをきょろきょろと見回した。


 桜の花びらが美しく舞い上がり、真新しい制服に身を包んだ生徒達の背中を押す。


「あ、いた!」


 ユーリの少し後ろからエマが歩いてくる。


「どうするつもりだ?」


「もうすぐ、もの凄く強い風が吹くからそれに合わせてみる!」


 そう言った時であった。強い春風が吹き、皆思わず目を閉じて体を強張らせた。


 フィリアは風に合わせてエマの足元に躓くように土ボコを作る。


「え?きゃっ!」


 エマが転びそうになったところで風を起こし少し風でエマを浮かせると、ユーリの方へ飛ばした。


 ゴン!


 と、痛そうな音が響いた。


「なるほど、これが事故ちゅーか。」


 グリードは唸り声を上げた。


 いいえ、グリードさん。これは事故ちゅーではありません。


 普通に事故です。


「いったぁぁいですー。」


「こっちの台詞だよぉー。」


 見事に事故。頭と頭がぶつかり、二人共額を抑えてうめき声を上げている。


 それでもよかったと思ったのだが、さすが攻略キャラ。


 エマをしっかりと抱きとめてくれていた。


「なんだ、失敗だったのか?フィリアは細かな魔法操作をもう少し頑張ったほうがいいな。」


 その言葉に思わず顔をしかめ、グリードを睨みつけた。


「ど、、どうした?」


 私は悪くない。


 このグリードのにぶちんが悪い!


 私が風を起こし。繊細に風を操ろうとした時に事もあろうにそのタイミングで、後ろからフィリアの肩に手を置き、頭に顎を載せてきたこの人が悪い。


 背中から感じる体温とか、グリードの匂いとかいきなり感じたらそりゃあ手元も狂う。


 グリードは怒るフィリアに焦り、あわあわとしている。


「ふ、、、フィリア?どうした?何故怒った?」


 躊躇い無く触れてくるのは、自分が子どもだと言われているようで腹が立つ。


「グリード!私はもう子どもじゃないんだからね!それにここは学園なのだから、適度な距離を心がけてちょうだい!」


 その言葉に、グリードは顔を青くした。


 フィリアは気にせずグリードに背を向けると一旦教室に行くべく歩きだした。本当はユーリとエマがどんな会話をしているのか見守りたいところだが、今はそれどころではない。


「フィリア!待ってくれ。謝る。謝るから許してくれ。周りの目には気をつけるから、フィリアに触れられぬなど、俺に死ねと言うのか!?」


 触れないくらいでは死なない。



 まぁ、実際はフィリアも言ったはいいが触れられなくなるのはそれはそれで寂しいので、入学式が終わったら許してやるかなど、上から目線で思っていたのであった。



 グリードさんの心境はいかに。


 読んで下さりありがとうございました!

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