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私は君の盾となり剣になりたい  作者: 浅葱


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私と若が、福島のばーちゃんにニヒヒとニヤけられた理由-2

山神様に連れていかれそうになった私を若が九字を切り助けてくれた後、問題となった左折ポイントの信号を曲がって、私達6人を乗せる車は山の峠をゆっくりと登っている

車は短い直線の後、ヘアピンカープ曲がるを繰り返すと、やがて辺りが開かれた場所になった。

温泉街「美鹿温泉」に到着である

若に新幹線の中で視察場所の変更を告げられ、新たな視察場所を教えて貰ったので、車中でスマホを使い美鹿温泉についてを調べた

福島県の観光スポット「桜音寺」の開祖が見つけ、美しい鹿が傷を癒やすために入浴していた温泉といわれるのが「美鹿温泉」。約600年前に開湯し泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、 体の芯から温まるそうだ。また子宝の湯としても知られ周辺には桜やひめさゆりが美しいスポットもあり、見ごろの時期には多くの観光客でにぎわうそうだ。


車は、のどかな温泉街に入る

観光客など居なく寂れた温泉街を想像したが、思ったより人が居る。人々は浴衣や祭りに着るハッピを(まと)っている


「適当な所で車を停めてくれ」殿は、運転する護衛の竹内に声を掛けると、竹内は近くの無料駐車場に車を入れた

「さぁ、視察しようぜ」と殿は目をキラキラとさせ車に乗る皆を見渡しながら言った。カジュアルな格好をした6人は車を降りる。車を降りた殿と観光大臣以外の私を含めた4人の護衛は自身の銃を確認し思い思いの場所に収納した。私は初弾をチャンバーに送り込み撃鉄をゆっくり戻し、セイフティのロックを掛けパーカーの前ポケットに入れた


浴衣やハッピを着た人々が歩く方向に、私達6人も続いて歩く、殿が近くの子連れ家族に声を掛けた

「こんにちは」家族が私達の方に振り向くと

「僕達、温泉に入りに来た観光客なんですが、今日は何かイベントが有るのですか?」

声を掛けた家族の夫が、殿に「ええ、近くの桜音寺で豊作祈願のお祭りが有るんですよ」と言うと、夫さんは殿の顔をチラチラ見ると「失礼かもしれませんが、もしかして王ですか?」と聞かれた

殿は、右手の人差し指を伸ばし口に当て

「お忍び視察なので、騒がれたくありません」

「ですので、内緒に」と笑顔で答えた

夫さんは、小声で「わかりました、でも王」「その姿、バレバレですよ。なぁ」と夫さんは奥さんに顔を向け同意を求めた。奥さんは「ばればれです王、我が家は近くなので旦那の伊達メガネとキャップを持ってきますので変装して下さい」「持ってくる間に、娘と写真撮って」と、王に向けて笑顔を送り来た方向に小走りで家に帰って行ったようだ

若は夫さんに「了解!」と言うと3歳ぐらいの娘さんの隣に行き地面に膝をつき、娘さんと背丈を同じくした。夫さんはスマホを向けシャッターを切った。10枚も写真を撮ると、娘さんは飽きたのか、夫さんに駆け寄り足にしがみついた。

「お忍びなので、もしSNSに写真を上げるなら、2日後以降にして下さいね」と言うと夫さんは頷いた。

小走りの音が聞こえ、振り返ると奥様がアニエスbの黒のキャップと黄色のフレームの伊達メガネを王に渡した

「ありがとう」と若が言うと奥さんは、笑顔で「どういたしまして、楽しんで王!」と小声で言った

アニエスbの黒キャップを被り黄色のフレームの伊達メガネを掛け変装した若はかっこ良いと私は思う

私達6人の集団は、祭りの会場である桜音寺に向かうことにした。先程の変装グッズを頂いた家族に聞いたところ15分ぐらい歩くと桜音寺に着くそうだ

会場に近づくに連れ人が多くなり、人混みの中に外国人グループを見つけた。若は小走りで外国人グループに近づくと

「やぁ、こんにちは」と話しかけインタビューを始めた

彼ら外国人グループは、来日3回目で今回は東京などの都会を避け田舎の祭りを体験しに来たそうだ

本来の目的である、外国人観光客を日本各地の温泉地に分散を目論んでいるので、温泉の魅力を聞いてみた所

温泉には入らず、部屋のシャワーに入るそうだ

なぜ、温泉に入らないのか聞いてみた所

人前で裸になるのに抵抗がある

タトゥーが入っているので入浴を断られるから

と、言っていた


若は「スパのように、水着を着て入浴なら受け入れやすいだろうが、それでは日本の温泉では無いな」

「温泉を売りに、地方に外国人観光客を向かわせたいが文化の違いが邪魔をしているって所か」と呟いたあと

「各地の祭りもありだな」と観光大臣に顔を向けると、大臣も「はい!」と大きく頷いた

観光大臣も若に習い辺りを見渡し、外国人旅行者を見つけると、積極的に近寄りインタビューを始めた

若は大臣に目を向け少し微笑んだ

大臣には護衛のSPが一人付き、若を含む私達四人と別行動となった


私達4人は桜音寺へと歩く


桜音寺に近づくに連れ、人々が増え浴衣を着る人々が多くなっていき、笛や太鼓の祭りばやしも聞こえ始める。多くの人々が左に曲がる場所を我々一行も同様に曲がると境内(けいだい)へと続く道らしく、その両側にはリンゴ飴や金魚すくい、たこ焼きにじゃがバターだの沢山の露天が並んでいる


若の目が大きく開かれ、鼻の穴が広がり口元が上がり私に

「楓!屋台だ!や、た、い!」若は興奮している

早速若は、たこ焼きの列に並んでいる

屋台では、親父さんが鉄板の上の生地に大きなタコのブツ切りを入れている

若の目はさらに見開かれる

「お兄さん!お待たせ」若の順番が来て、もう1人の従業員に声を掛けられた

「何パックにする?」たこ焼きは6個入りだ

「4パックで」

「マヨはどう?」

「全部たっぷりと!」

「はいよ!」と言いたこ焼きにマヨを線条に振った

若は4パックを受け取り、料金を支払った

たこ焼きを受け取った若は、空いているテーブルを見つけ座り、たこ焼きを並べ始めた

私は、道中運転していた竹内にアイコンタクトを送り、私と竹内が座り大野は座らず辺りを警戒している。竹内は座ると手に持った袋から、焼きそば4パックを取り出しテーブルに載せると、若の方を向きニヤリと笑った

若もニヤリを返す

辺りを警戒している大野も、そっとテーブルの上にじゃがバターをテーブルの上に置くと、若は声を出し「いつの間に」と言い、笑った

その後、私もテーブルにラムネ4本を置くと若は笑うを通り越して驚いていた

若と私と竹内が先に夕飯である、たこ焼きと焼きそばとじゃがバターを頂くために、それぞれのパックを開け終わると、若が箸を持つ前に私は竹内にアイコンタクトを送る

竹内は、頷き

「王!失礼します」と小声で言うと王の前にあるたこ焼きや焼きそば、じゃがバターを少量箸ですくいとり「頂きます」と言い口に運んだ

簡易的なの毒味だ

若は渋い顔をし、口を曲げているが、たこ焼きを食べ始めると機嫌が直り笑顔で夕飯を口にしている

たこ焼きのタコが思っていたより大きく、焼きそばは、うどんの様な太くモチモチの麺に濃厚ソースで、じゃがバターは背徳感ばっちりのバターを美味しく頂いた。ラムネを飲み干すと、若は満足気でお腹をさすり「ふぅー」と、長く息を吐いた

辺りを警戒していた大野は毒見をした竹内と交代して、じゃがバターを堪能している


観光大臣を警護している峰から連絡が入る

今夜の宿泊する場所を確保したそうだ、すぐ近くにある旅館のようだ

若に伝えると、「つまらんな」と言い

「観光大臣と警護の峰を此処に呼んでくれ」と私に指示を出した

暫くすると2人は若が座るテーブルに到着する

「我々は、遊びに来たわけではない」口元に青のりを着けた若が言う

「オーバーツーリズムの解消の手口として観光地の分散化の視察に来ていて、まずは温泉が外国人観光客にとって敷居が高いのがインタビューで分かった」

「インタビューをした外国人観光客グロープは温泉ではなく、地方の祭りを見に観光に来ている」

「これは、新たなオーバーツーリズム解消に繋がるコンテンツだぞ」観光大臣は大きく頷く

「また、宿泊所もホテルや旅館に頼りすぎないことも大切なのだ」また、観光大臣が大きく頷く



「なので、俺と楓がカップルに(ふん)して、一般家庭に宿泊しようと思う!」若は言い終わった後、ゲップをした


観光大臣は、頷きかけた首を止め若を見、警護3人は目を細め若を見「またかよ」と言う顔をし


私は、若を警護する身ながら

ドキドキした

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