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第4話 影と誓い


 森を抜けると、潮の香りが混じった風が柔らかく肌を撫でた。


 夕陽はまだ赤く残っており、茜色の空が静かに広がっている。


 私は腰の刀を握り直し、深呼吸した。


 背後では仲間も同じように刀を握り、森の影を睨みつけている。


「さっきの奴ら……人間じゃない」


 私が声を潜めて言うと、仲間はうなずいた。


「ああ。でも、全部相手にする必要はない。力をためるんだ」


 紫と金の刀が夕陽を反射して鋭く光る。


 私は目を閉じ、胸の奥に宿る使命感を確かめた。


 青と桃の光が静かに脈打ち、心の奥で炎のように燃える。


「……次はどうする?」


 私が尋ねる。


 仲間は少し間を置き、静かに答えた。


「情報を集める。奴らの目的を知れば、戦い方も見えてくる」


 二人の目が合う。言葉は少ないが、互いを信じる気持ちは確かに伝わる。


 剣士として、王族として、二人は一心同体だ。


 森の奥にはまだ敵の気配が残っている。


 だが今は、退くことが力になる。


 青と桃、紫と金——二つの刀が夕陽に照らされ、互いの決意を映し出していた。


「次は必ず止める」


 私は小さく呟き、刀を握り直す。


 仲間も頷き、森の影に溶け込むように歩き出した。


 二人の足取りは軽く、しかし確かだ。


 黎明と黄昏の光が、夜の訪れを待つ森に優しく触れていた。


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