表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界人育成ゲーム ~生贄の少女たち~  作者: 鬼影スパナ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/108

第60話



 ペンペンの牧場に戻ってきた。


「そういや穴掘りもするのかぉ?」

「ハッ! 牧場の方にかかりきりですっかり忘れてたっす!」


 というわけで、商店で買ったツルハシを持って、牧場の隅へとやってきた。


「さーて、何が出るっすかねぇ」

「石油とか金塊とかでるかぉね?」

「ぶっちゃけそんなの出ても使い道があんまなくない?」


 石油の加工とかレシピがなくて困るし、金が出てもアクセサリーにするくらいしか思いつかない。クラフト素材としては高価な素材ってことで経験値高いかもしれない……金貨があるじゃん。金貨が。

 というか依頼をこなしていればお金にはそんなに困らない。

 金目のモノより何か面白そうなものが出てきてくれた方がいいなぁ。


「ここ掘れわんわーん! っす!」

「お呼びですか精霊様」

「犬が来たぉ犬が。狐じゃなかったのかぉ? 獣人的にプライドはないのかぉ?」

「無論、精霊様に全て捧げましたが?」

「そうだね。じゃあギンちゃんも掘るの手伝ってね」


 確か狐はイヌ科だっけ……

 というわけで、穴を掘り始めた。

 まずは鉄のツルハシとスコップで! 岩盤突破するにはグレードアップしたヤツが必要なのか、単に効率の違いなのか……とにかくガンガン掘って掘って、掘り抜いてー。

 直下掘り、だとさすがに色々危ないのでぐるぐる回るように掘り進めている。

 ……うん? VRで見ると結局直下掘りなのでは? ああいや、ちゃんと井戸くらいの広さにはなってるよな。リアルで井戸見たことないけど。


「土とかインベントリに入れられるからこその効率だぉね」

「1スタック溜まったらミーティちゃんに投げとこうか。たっぷり食べて良いぞー」

「……わーい、じゃりじゃりしておいしくなーい」


 あ、嬉しくなさそう。贅沢を覚えてしまったか……だが健全な成長だよな。

 スライム的にはなんでも溶かして吸収するほうが成長な気もするけど、不味い物を食べたくない気持ちは分かる。


「ペンペン、土を美味しく料理ってできる?」

「土を料理ってなんすかね。いやミーティちゃんのためってのは分かるんすけど」

「調味料かけても土は土だよなぁ」


 せめて有機物じゃないと難しいか。


「お! 岩盤だぉ!」

「うぉお! 唸れ鉄のツルハシ!!」


 バキンッ! 鉄のツルハシが壊れた。柄が折れ、先端がぐにゃりと曲がっている。これは上グレードのツルハシが必要なのか……


「なんの、任せるぉ! チャージ、ロック・シュート!!!」


 ばごぉん! とアルトが岩盤に向かって攻撃した。……岩盤、破壊!

 えぇ……できるのかよ、岩盤破壊。


「できちゃったぉ……? これツルハシ要らない説……?」

「ちょっとチートくさい気もするっすけど、上位ツルハシ購入する手間が省けたのはありがたいっすねー」

「でもどうせ買うんだろ? こういうのコレクションしたくなるよな」

「うーん、私は必要なのだけ買うタイプっすから、コレクションするのはトリア氏に譲るっす」


 一番いいのだけ揃えておけば大丈夫っすよね? と、ペンペンはそういうタイプらしい。


「購入で実績つくかもしれないしな」

「実績ゲットしたら教えてくださいっす。そんときは私も買うっす。古いバージョンのツルハシ買わないと新しいツルハシが買えないシステムなら仕方ないっすけど、置き場に困る……あ、ゲームだとそれほどでもないっすかね。ホームの倉庫もあるし」

「だよ。ウチのホームにコレクションルーム作ろっと」


 といってもただの倉庫だけど。……ふふふ、揃えて順番に並べるのが楽しみだ。


「ま、なんにせよ新しいツルハシが要るっすね。買ってくるっす」

「何個か買いだめしといた方が良いんじゃないか?」

「ストックは1つでいいっすね、次のグレードのツルハシ買えるようになったらそっちにするし」

「ぉっぉ、折角なんだからもっと豪快に買い物した方が楽しくないかぉ? リアルではできない爆買いや無駄遣いするのもゲームの楽しみだぉ!」

「うーん、それなんすけど……VRモードで入ってると、なんかこう、ゲームって気が薄れちゃって。ついついリアル思考になっちゃうんすよねぇ」

「あー。ちょっと分かる」

「そうかぉ?」


 感覚がすごくリアルだもんなぁ。むしろ現実より現実、みたいな?


「てか、アルト氏はアルト氏でニカちゃんで半年過ごしたんすよね? そのあたりなんかこう、ゲームだなーって感覚薄れないっすか?」

「ゲームはゲームだぉ。ボクは大人だからその辺しっかり切り分けられてるぉ!」

「あー。ちゃんとしてるっすねぇ。まぁそれがフツーっすよね」

「俺はちょっと薄れてるぞ。むしろログインすることをこっちに『帰ってくる』って考えちゃうくらいだ」

「トリア氏ー! お仲間ぁー!」


 ペンペンが俺に抱き着いてきた。たゆんたゆん揺らしつつむぎゅ、固い。ぐぬぬ倫理フィルターめぇ。これさえなければ……! これさえなければもっとなぁ……!

 ……ふわりと柑橘系の良い匂いがした。



 と、穴の上からニカちゃんの声がかかった。


「みなさーん、モンスターの襲撃ですよー」

「お、今いくぉー」

「そろそろ土じゃないものをぶん殴りたかったんだよね」

「いいタイミングだし、倒したらお茶入れて休憩するっすよ」


 穴掘りの息抜きにモンスターからの防衛戦。

 うーん、楽しいね! やっぱりモンスター殴ってる方が性に合ってるわ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
土料理というものもございますし、工夫すれば美味しく食べれるかも知れません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ