Break time 恋に落ちた少女/少年 前編
私は岡名結香、15歳にして筋金入りの腐女子やってます!
BLに目覚めたのは小学五年生の時、プール教室で一緒だった川合くんと塩田くんがキスをしているのを見たのが始まり。
あの時はもう何が何だか分かんなくてこっそり逃げ出しちゃったけど、数年後にBLというジャンルを知ってから「ちゃんとガン見しとけばよかったな~」なんて思ったりして。
そんな私の周りでBLカップルが誕生したのはわずか3日前。
生徒会室で突然告白劇が始まったもんなので、思わず叫んじゃいましたよw
しかも那由多くん…((あ、攻めね。))の相手めっちゃ可愛いじゃん!!
確か「はやてくん」だっけ?絶対受けだから。絶対。
山中(山長南中学校)の中でも一番可愛い男子を彼氏にできる那由多くん羨ましいっ!
あ、すいません。そういうことでBLカップルが爆誕した訳なんですけども、ここで「初めての感覚」が私を襲いました。
「那由多くんを取られたくない」
そうなんです。BLカップルが近くにいることは嬉しいんですけど、どうやら私…那由多くんが好きっぽくて。
あの時は脳が追い付かなくて嬉しさのあまり叫んじゃったけど、冷静になって那由多くんが別の人の彼氏になったって思うとやっぱり耐えきれなくて…
とは言っても身近にBLカップルができるなんて早々ない話。
私だって未練を残したまま応援したくないので、踏ん切りをつける為に
私は今、
某駅構内でなんとな~く二人の"デート"を観察してます!
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いま皆さんこう思いましたよね?
「いやストーカーやんけ」
「こわっw最近の中学生こわっw」
違います。私はただ「片思いを諦める」ためにここにいるのです!
え~、それでもストーカーなんですか?もういいですよストーカーで。
さて、前方30mに那由多くんがいますね…まだ…彼氏ちゃんは来てないかな?
あ、きたきた。あれがあのショタくんね~、間違えた、はやてくんか。
オレンジ系のトップスにカーキのパーカーかな?大人ぶっててかあいい!
お、やっぱりパーカーはポイントっぽいね。やっぱ大人ぶtt((ry!
やべっこっち来る!さっさと避けないと…
咄嗟にウィレウァンに隠れちゃったけどバレてないっぽい。セーフ
那由多くんたちは…えっと…あ、いたいた。ミセス・シャーベット行ってる!かあいい!
何頼むんだろ…ん?え、イートインにいるあいつ…小原!?あいつ…なんでここに…
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岡名さんがなんか言ってる途中にすいません。なんか出てこいって言われた気がしたんで…
ということで皆さんこんちは、俺は小原昂樹、14歳です。
岡名さんとは同じクラスの同じ委員会なので会う機会が多いですが、とにかくうるさいですよね。
自分がちょっとでも可愛いって思った男子には次々と「可愛い!」「可愛い!」って…
僕は勝手に「山中のふ〇森」って呼んでます。ふ〇森は誰かって?わかるでしょそんなことくらい。
あの時、僕はちょうど西戸に話しかけられてるところでした。ドアが開いて邪魔されましたが、普通に聞かれましたよ。
「男の子を好きになった」でしたっけ?まさかその相手がこの部屋に入ってくるとは思いもしなかったようですね。
お手本のような二度見の後"好きになった男の子"のもとで慌てる彼は大層滑稽なものでした。
ですが…ここで変な扉を開けてしまったようです。
男子二人が何か話しているだけなのに、どこか親密で付き合っているような雰囲気を感じて、少しドキッとしました。
それと同時に不安もよぎりました。
「もしかして俺、岡名さんと同じ系統?」
普通は男子が話してるだけじゃあ何も思わないでしょ?それなのに要らない妄想しちゃって…これじゃあ岡名さんと同じ腐の側じゃん。
家に帰ってククってみると、BL好きには「腐男子」というのもいるみたいです。
岡名さんが腐女子で…俺が腐男子?いやいやありえないでしょ。
とまあ、そんなことがありまして、俺は自分が腐男子でないことを確かめるためにデートを間近で見て何も感じないのを証明しようとしているんだ。
結果は…見事に撃沈。「カーキ」で一瞬で殺られた俺は、なんとかイートインの席について冷静さを取り戻しているのでした。
目線を眩い光の方に向けると、思わず目線を逸らしてしまいそうになるほどの絶妙な距離感の二人が今いるシャーベット店に入るところでした。
やばいやばいやばい
そう思った俺は、二人の入店と同時に会計を済ませ店を出ました。
しばらく困惑しながら同じ道を歩き回っていると、横から肩をつつかれたので「わ!?」と驚きながら右を向くと、見事にウィレウァンの奇抜なファッションに紛れた美人さん…ちがう!岡名さん!?なんでここに…




