表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の彼氏はただのショタ  作者: 神門芽羅
4/8

一夜明けて今日は金曜日、運よく明日は休日だ。

軽い気持ちで、軽い気持ちで…そう意識するたびに緊張が募っていった。

視線の先に茶髪の男の子が見えた。


その瞬間、今まで考えていたことが吹っ飛ぶほどの緊張が走った。


「颯をデートに誘う」と考えているからいけないんだ、あくまでも遊びに誘うだけ、深呼吸、深呼吸。


「あ!那由多くん!」

見つからないように隠れていたが、背筋がピンと伸び切り、そのまま固まってしまった。

岡名さんの時も含め、どうやら僕は全身が隙だらけらしい。ジャパニーズ・ニンジャの心得でも習得すべきなのだろうか。


「あ、ぁぁ、あ˝、やっほぅ」

何ともぎこちない返事を返した僕は、もう一度深呼吸した。

颯の方を見ると、やはり不思議そうに僕を見ていた。


(何て純粋なのでしょう!!かわいい!!)

気を抜けば勝手に口から零れ出そうな言葉を押し込め、あたかも普通であるように会話を続けた。

「あー、あのー、おはようさん」反射的に関西弁が出てしまった。前世が邪魔してきたようだ。

「おはよっ、那由多くん」

「あのさ、明日でも遊び行かん?」

「えっと、えっ……いきなりだねw」


[タイミングを間違えました。] 脳内AIが計算結果を出した直後、颯が恥ずかしそうに言った。


「でもそれって、デートってこと?」

「へっ?」恐らく今日イチの阿呆な声を出して混乱する僕。

「いやだって、那由多くん一昨日から僕と付き合ってるから、デートってことになるよね?」

「あ、いや、あの、その…」

ふんわりとデートに誘おうとしていたのに、初っ端からこちら側の手は読めていたようだ。

「いや…そうじゃなくて…遊びに行きたいな~って…へへ」苦し紛れに弁解する僕を、"彼氏"は微笑みながら眺めていた。



「ついに来ちゃったよ、デート…」

待ち合わせ場所は花宮駅前、最寄り駅の一つ隣の駅だ。さすが大都会HANAMIYA(ハナミヤ)、辺りには超高層ビル(十階前後)がひしめき合っている。最寄りの花宮町駅とは比べ物にならない。

颯曰く目印はちょっとデカめの銅像らしいが、何せここは大都会HA()((ryの駅直結型ショッピングセンター、大勢の人と看板と商品で目印なんてあったもんじゃない。

目印より先に案内板を探していると、どこかから颯の声が聞こえてきた。


「那由多くーん、こっちこっち」

声の方向が分からず見まわしていると、後ろから肩をたたかれた。

「那由多くんっ」少しうれしそうに話しかける颯は、私服も相まっていつもの数倍格好良く思えた。


「あ、はやてじゃん」

「どうしたの?当たり前のこと言っちゃって」

「いや…私服はちゃんと男の子してるなーって」


「そうでしょ~、僕の最近のトレンドは…」

颯はパーカーに目線を向けさせるようポケットに手を入れて言った。


「『カーキ』」


「なにそれwじゃあ、行こっか」

「うん!楽しみ!」



二人は指を絡めて大都会に向けて歩き始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ