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46話

平穏な日々は続き、魔法実習も順調に進んでいった。

いくつかのイベントをこなすと、シトリンとの毎日

も結構楽しいものだった。


いまだに、他の貴族からは話しかけられる事はない

が、それは平民と一緒にいるというだけではなさそ

うだった。


帰りには、アメトリンとタンザナイト両殿下と庭で

お茶会をしてのんびりと勉学の予習をする。


シトリンもルベライトもずっと上位の成績をキープ

し続けているので、さほど問題ない。

一番問題だった魔法実習も今では、誰よりも得意科

目となっていた。


「それで〜ルベライトくんってすごいんです」

「そうか、さすがはルベライトだ。誰よりも優れて

 いる。他の有象無象に負けるはずがないな」


タンザナイトは褒めているのか、周りを貶している

のかわからない言い方だった。


「タンザナイト、もう少し言い方があるだろう?」

「何を言っている?私のルベライトは優秀なんだ」

「それなら言い方が……ならルベライトくん、僕の

 事も褒めてくれないかな?成績もタンザナイトよ

 りも上だったのだよ」


負けじとアメトリンが自慢げに言い出した。

いつもはシトリンがルベライトを褒める事が多く、

そしてタンザナイトはいつも満足そうだった。


「あの、アメトリン殿下。それではインディゴライト

 先輩よりも優秀なのですか?」

「それは………」

「ぷっ……はっははっ。いい質問だ。ルベライト!

 もちろん、インディゴライトのが上だな」


タンザナイトは実に嬉しそうだった。

アメトリンには勝てなくとも、アメトリンも首席では

ないのだ。

自分に付き従う側近騎士には勝てていないのだから。


アメトリンは、インディゴライトの方を向くと指を

クイッと動かした。


「次回は僕に忖度してくれるか?」

「しかし、それでは殿下の側近として情けない奴だと

 言われてしまいますので。全力でお相手いたしまし 

 ょう」


しれっと断ってきたのだった。

このようなのんびりした時間は、ルベライトには居心地

がよかった。


どちらの勢力につくとか、どちらかを蹴落とすとか。

そんなやりとりもなく、両殿下が仲良くティーテーブル

を挟んで笑っていられる。


そんな時間が長く続けばいいのに……。


本来ならルベライトが仕込むはずだった事も、周りの誰

かの手によって引き起こされるようになるらしい。


となれば、進級試験は騎士科と魔法科が手を組んで一緒

に受けることとなる。


もちろん、魔法科同士で組んでも構わない。

が、騎士科がいなければ近距離では不利になる事が多い。


「ルベライト、進級試験は誰と組むつもりだ?」

「あ………そうですね。誰か騎士科の人を探そうかと…」

「僕とじゃダメなのですか?」


シトリンの言葉に、側近騎士のインディゴライトとアレキ

がため息を吐いた。


「魔法科の二人が組むのは厳しいだろう。いくら首席と

 次席と言っても……」

「いや、魔法科同士で組んで合格した例もあるにはあるが」

「それは……」

「だが、魔獣相手に接近職がいないのは危ない」

「では、俺が剣も使えるので魔法と剣を使えば問題ないの

 では?」


ルベライトはこれでも貴族の子息なのだ。

最低限度の剣も魔法も習わされていたのだ。






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