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71株目 ヴェスト国の聖女


~~ヴェルがいた頃より更に100年後~~


ヴェスト国には、誰もが知っている昔話がある。


そのお話は、このヴェスト国にあった本当のお話。



~~~ ◇ ~~~



あるところに、ヴェルデリアという公爵令嬢がいました。


病弱だったけど、植物を育てることが好きな女の子でした。


公爵令嬢が植物を育てるなんて普通はあり得ません。


それでも、部屋には植物の鉢が置かれ、植物に話しかけるような女の子でした。


その子が9歳の時、魔法適性検査で今まで存在しなかった植物の魔法だと判定されました。


人々は、初め、存在価値を認められず、植物魔法を笑いものにしていました。


しかし、ひとたび魔法を使い始めるとどんどんとその価値が見つかっていったのです。


そして、次々とヴェルデリアの功績が積みあがっていきます。


ーーー植物を大きく育ててしまう力。


それは、食糧や、希少な薬草を育てた功績。


ーーーその土地にあった植物に変えてしまう力。


品種改良というその土地でも育つ植物を作り上げた功績。


ーーー更には、病気やけがが治るポーションを作る力。


光魔法の術者も作れる方法をも見出し、この国に広げた功績。


ーーーそして、新種の薬草を作り出し、ポーションを作成する力。


この国の病気の蔓延を止めたり、この国の危機を救ったりした功績。



しかも、それは全部自分のためではなく、困っている人のために行ったことでした。


つまりは、この国の人のために行っていることでした。


それは、国の王にも”聖女”として認められたほどでした。



しかし、その功績はヴェルデリアの犠牲のもとに成り立っていたのでした。


ーーーーーーー寿命を削るという・・・・大きな犠牲が


それでも、ヴェルデリアは国のために自分を犠牲にしてまで、その力を使いました。


全ては、国を救うために・・・・・



その後、ヴェルデリアは王子と結婚し、やがて王妃となりました。


二人はお互いを支え合い、いつまでも仲の良い二人でした。


王には、一度も側室の話も出たこともなく、生涯王妃一筋でした。


二人の間には、二人の男の子と一人の女の子が生まれました。


第1王子はクリスタル殿下、第2王子はオブツーサ殿下、第1王女はフェアリー殿下。


なんと、3人とも”貴重な植物魔法”を受け継いでいたのです。


子供たち3人は王、王妃とともに、この国をさらに豊かに変えていきました。


もちろん、その後の犠牲は一つもなく。



ヴェルデリア王妃は、寿命を削ったため、王よりも先に崩御されました。


王は、大変悲しみにくれました。


それでも、もちろん後妻など娶ることもなく、子供たちを立派に育て上げたのでした。



~~~ ◇ ~~~



王妃が亡くなった後ーーーー


多くのヴェルデリアを惜しむ声が上がり、”植物の魔法の聖女”としてこの国にたくさんの石像がたてられた。


また、ヴェルデリアの功績は、物語として、誰もが知るところとなった。


絵本も作られ、後世にも広く伝えられていった。



ヴェルデリアの功績を広く広めた主な人物たちーーーー


 ヴェルデリアの護衛騎士:カイル・ハオル・フォン・グラーフ


生涯ヴェルデリアの護衛騎士としてどこに行くにも仕え、無理をしないように時には苦言を呈し、ヴェルデリアを親身になって支え、最後まで守り切った。

ヴェルデリア嬢亡き後、王子、王女殿下の護衛として一生涯仕えた。



 宮廷魔導士:オルフェウス・フォン・アルカナ


ヴェルデリアの魔術の師であり、植物魔法の研究の第一人者。植物魔法の特性や効果、有用性を確立させた数々の研究論文がある。宮廷魔導士として、ポーションの研究を進め、国に広める活動も精力的に行った。



 エドアルト王の側近:ルーカス・フォン・ヴァイスヴェルク


エドアルト王がヴェルデリアと結婚してから、うちに外に二人を支えた人物。国の発展のために計画を立てて、実践していった。友人でもあるエドアルト王の「ヴェルデリア王妃の功績を称えたい」という思いをたくさんの賛同を得ながら形に変えていった。



 近衛騎士:レオンハルト・フォン・シュバルツとメアリー婦人


ヴェルデリアの護衛騎士として仕えていた。その後、エドアルト王の計らいで小さい頃から想い合っていたメアリーと結婚することができた。メアリーがエドアルト王子の婚約者候補であったにもかかわらずである。なお、メアリーはヴェルデリアと仲が良く、よくお茶会などでも顔を合わせていた。メアリーの領地は、ヴェルデリアの植物の魔法のおかげで作物が実るようになっており、メアリーの領地の民からもヴェルデリアはずっと慕われていた。



 友人:ライベルト、イアン、マリーベル、ディート、ライラ、イライザ


学園時代からの友人である。結婚前はみんなで集まり、楽しく過ごしたと言われている。みんなヴェルデリアの植物魔法の価値だけでなく、ヴェルデリア本人の価値を認めていた。結婚後は家族ぐるみの付き合いもあった。



 オスト国王:セシル・フォン・オスト


隣国の王子として、ヴェスト国に1年間留学に訪れた。その時、ヴェルデリアと親しくなり、以後友人として、お互いの国の危機には助け合ってきた。ともに、協力しながらお互いの国の発展に努めてきた。

 




このお話で完結となります。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

もし、よろしければ☆☆☆☆☆の評価やブクマをしていただけると、とても励みになります。


また、本日より

「押してもダメだったので、もう諦めました。今度は極限まで引いて自由にしていたら、幸せをつかみました。」

というお話を投稿し始めました。


ちょっとずれてる貧乏伯爵令嬢アリシアが、婚約者に気に入ってもらえるように作戦を立てますがまるで効果がなく、転生を機に諦めます。


婚約者にかまわず自由に過ごしていたら幸せを手に入れる、そんなお話です。


もし、よろしければご覧いただけると嬉しいです。


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